第23話 | 慣れる|同時進行でこなす仕事
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第1話|抱っこと決意|シングルファザーとなった最初の夜
https://note.com/fast_deer7937/n/n74aef03be245
熱が出たときの流れは、
だいたい決まっとる。
朝に少し様子がおかしかったら、
とりあえず体温を測る。
高かったら、会社に連絡を入れる。
病院が開いとる時間なら、
すぐ連れて行く。
開いとらん時間なら、
一時間おきに体温を測って、
メモを取る。
39度を越えたら、
氷枕や保冷材をタオルで巻いて、
脇や股に挟ませる。
40度なら、頓服。
病院に行ったら、
そのメモを渡す。
食事は、
ゆるくなるまで茹でたうどん。
プリン、ゼリーが好き。
飲み物はリンゴジュース。
薬を飲む用に、アイスも買う。
全部、
もう考えんでも体が動く。
一番困るのは、
38度代。
このくらいの熱やと、
子供らは元気なんよ。
ハンバーグ食べたい、とか。
遊ぼう、とか。
ほんまに病気か?
って思いたくなるくらい。
でも、
38度代は、
まだ安静にしてほしい体温じゃ。
寝とき、って言う。
パピコは、
割とすんなり寝てくれる。
ピノは、
そうはいかん。
布団から出てくる。
動こうとする。
喋る。
抱っこしてやると、
不思議と静かになる。
結局、
片手にピノを抱えたまま、
もう片方の手で家事をすることになる。
洗濯。
料理。
片付け。
これ、察しの通り、
インフルやコロナは、
だいたい感染するスタイルだ。
それでも、いつの間にか、
それが普通になっとった。
慣れるって、
こういうことなんじゃろうな、
と思った。
出来るようになることと、
気づかんようになることは、
案外、同じ線の上にある。
-------とっちゃRECO-------
人は、同じ行動を繰り返すことで、
負荷を感じにくくなっていく。
心理学では、
この状態を「慣れ」や「馴化」と呼ぶ。
それは能力の向上というより、
刺激への反応が弱まる仕組みに近い。
判断や手順が自動化されることで、
行動は速くなり、効率も上がる。
一方で、
その過程で感じていた違和感や疲労は、
意識に上がりにくくなる。
看病が「回る」ようになった頃、
余裕が生まれたというより、
負荷を感じなくなっていた。
そういうことじゃったんかもしれん。
当時は、
その変化を自覚する余裕はなかった。
-------とっちゃRECO-------
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第1話|抱っこと決意|シングルファザーとなった最初の夜
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