江戸の金融規制、なぜ止められなかったのか③― 玄関に居座る金融業者たち ― 天保十三年(1842) #67
江戸の金融当局は、高利貸しを何度も規制していた。
それでも、問題は止まらなかった。
前回の記事はこちらです
今回は、取り立ての現場を見る。
問題は回収にある。
とくに武家。
武家方返済相滞候節は、不法の催促に及び候而も、頭支配又は主人など江相聞候而は、及迷惑候間、無拠高利の済方可致と見込
現代語訳
「武家の返済が滞った場合、不当な取り立てを行ったとしても、それが上役や主人に知られると迷惑が及ぶため、やむを得ず高利で決着させることになると見込んでいる」

武家は踏み倒せない。
👉 体面がある
上役に知られたくない
→ 無理に返す
ここに貸し手が入り込む。
証文で圧力
高利のまま返済
名代が謝礼金を抜く
👉 金融+中抜き
さらに、
貸出返金滞候節者、座頭共大勢差遣武家方者玄関等江相詰罷在、
高多ニ而難申、或昼夜詰切罷在
現代語訳
「貸金の返済が滞ると、座頭を大勢差し向けて武家の玄関などに押しかけて居座り、人数が多くて対応しきれなくし、あるいは昼夜通して詰め続ける」

押しかける。
居座る。
罵声。
👉 取り立て屋そのもの
これは金融ではない。
👉 社会秩序への侵食
■ 次回予告
👉 幕府はどう対抗したのか
👉 なぜ証文焼却に踏み込んだのか
次回の記事はこちら
参考資料
画像から読み解きをサポートしてくれるツール
「ふみのは」
例文が豊富です。典型的な言い回しに慣れるには良いと思います
最初の頃は不要ですが、解読に慣れてきたら辞書が必要です。まだ辞書の力をいかせていない気がします・・
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