山は青かった??ダ・ヴィンチも見抜いたその理由
青の色について調べていた時に
ちょっと気になったことがあった
更なる寄り道のハナシ
そういえば富士山って青く描かれるけど
山が青いってよく頭で考えると違和感ある?
木は緑だから緑の山じゃないの?
あれ?でも緑の山ってあんまり絵で
見たことないかも
浮世絵で描かれる富士山で「青」が定着した理由は
その時期に西洋から輸入された
「ベロ藍(プルシアンブルー)」
という顔料が大流行したせいだとも
記述で見たことはある
その流行の色のせいで
青い富士山が定着したのか?
もう少し調べてみると、
そもそも人間の視覚には
「遠くの山が青く見える」現象があるのだとか
え?なにそれ
何十キロも先の山までの空気の層を通して見ると
その空気中には、水蒸気、ほこり、微粒子など
が漂っていて、太陽光のうち波長の短い青い光を散乱させるのだとか
その結果、
* 近くの山 → 本来の緑や茶色がよく見える
* 少し遠い山 → 青みがかる
* もっと遠い山 → 青灰色(グレーがかった青)に
* さらに遠い山 → 白っぽく霞む
という変化が起きる
だから富士山だけでなく、遠くにある山は
青く見えがちだそう
ほんとか?
そんなこと意識してみたことなかったな
と思って、Googlephoto内にある私が撮った富士山を何気に探してみたら…

えーーー!ほんとだ!!!
いやー衝撃、全く意識して見てなかったけど
浮世絵の富士山の青って
見たままの姿が描かれてたんだ!
なにを今更…って思われてるかもですが…
知ると改めて面白い🤭
実はこの青く見える現象
「大気遠近」という正しい現象らしく、
なんとあのレオナルド・ダ・ヴィンチも遠くの山が青く見えることを観察していて、
これが後に「空気遠近法(大気遠近法)」として理論化して、絵画技法を確立させていることになったのだそう
きっと絵を描く方々にとっては
当たり前のことかもしれませんが…
そしてダ・ヴィンチは、
「山のような最も遠い物体は、
その間にある大量の空気のために、青く、
ほとんど大気と同じ色に見える」
だから
「遠く見せたい建物ほど、輪郭をぼかし、
より青く描きなさい」 <by wikipedia>
そう、山だけでなく遠くの城や島、船、ビル群など遠いもの全てに当てはまる現象だそう
さらに彼の晩年の手記では
「大気の青さは、太陽に照らされた湿気の粒子によって生じる」
という趣旨の考察も残しているとのこと
レスター手稿(Codex Leicester)として知られるこの手記、レオナルド・ダ・ヴィンチが1506年から1510年頃を中心に記した科学的な手稿なのですが、実は現在
「ビルゲイツ氏が所有」
しているのだそう、豆ネタです
個人所有なんですね!
さて、以前もお伝えしておりましたが
ワタクシ大学時代に美術史を学んでおりました
……とはいえ、入学当初は美術も歴史も大の苦手、
美術館へ行っても
絵の前に立つのはせいぜい数秒
ほんとに展覧会を楽しめていませんでした
そんな私がなぜ絵を好きになったのか
それは絵そのものではなく、その背景にある物語にフォーカスしたことでした
なぜその色が使われたのか
なぜその構図になったのか
画家は何を見て、何を考えていたのか
そうした寄り道のような雑学を知るうちに、
気がつけば絵そのものも興味深く見えるようになっていたのです
今回の富士山の青もまさにそう
「浮世絵だから青い」のではなく、
「本当に青く見えていたから青く描かれていた」
そんなことを知るだけで、何百年も前の絵が少し身近に感じられる気がします
これからは、美術が得意な人向けというより、むしろ昔の私のように
「美術館は3秒で通り過ぎる勢」
の人に向けて、「絵そのもの」ではなく
その周りにある面白い話も交えながら、美術の寄り道雑学も綴っていけたらなと思います
では、今回はこの辺で
読んで何か感じることがあれば
♡頂けると
嬉しいな
栞
