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映画「この夏の星を見る」徹底レビュー(前編)

7/4(金)に公開になった映画「この夏の星を見る」。

コロナ禍の天文部の1年を描いた、
後世にも語り継いでいきたい伝説の映画でした。

コロナ禍が舞台ということで、
見る方によって感じることもきっと変わってくると思います。

たまたま目についたものを以下にあげておきます。
他の方の記事も面白いので、ぜひ読んでみてくださいね

本記事では、話をところどころつまみながら、
私自身のエピソードも交え、
思ったことを紹介させていただきます。



※ネタバレは極力後編に回していますが、人によってはネタバレとなってしまうかもしれません。素の状態で楽しみたいという方は、念のため映画を見終わってから読むことをお勧めします。

率直な感想

今まで見たどんな映画よりも、確実に心に刺さりました。
多分それは、この映画を見た他のどの方も同じだと思います。

この映画には、人の心を突き動かす何かがあります。

その「何か」は人によって異なるんでしょうが。

少なくとも、理不尽を乗り越えてきた経験のある人は、
絶対感動すると保証します

以下に、私の刺さったポイントを書き連ねていきます

幼少期、天文ガイドを読んでいた私

映画は、主人公の幼少期、
天文をひたむきに追いかけるシーンからスタートします。

なんかもうこの時点で、
私の幼少期とよく似ているなという感想を持ちました。

タスクなどに縛られることがなかった当時の私も、
主人公と同じように宇宙飛行士の講演会に行ったり、

雑誌「天文ガイド」を読んだりしていました。

左が昔好きだったやつ、右がコロナ前、ポスターが欲しくて買った2019年のものです

そういえば当時、「天文ガイド」は
現在とデザイン・綴じ方の異なる旧バージョンでしたね。

本映画は、「天文ガイド」を出している誠文堂新光社が
小道具提供をしたみたいで、
他のシーンでも天文ガイドが映っていました。

最近は天文ガイドを買うことはめっきり減って、
「星ナビ」に浮気してることが多いです。

今回(8月号)の星ナビはすごい!(後述)

内容が専門的な「天文ガイド」と記事の種類が多様な「星ナビ」。

昔は天文一筋、って感じだったのが、
徐々にいろいろな楽しみ方が見えてきたことの証ですかね。

ちなみに、昔は「スカイウォッチャー」というのもあったらしいですが
残念ながら世代ではないです。
(天文台などに所蔵されてるのを見せていただいたことがあります)

「星ナビ」については、この後もう少し書いています。


あ、あと、ニュートンのゆりかごも懐かしかったですね。

wikipediaより

科学館の実験ショーで見たり、実際に触れたり、よくしてました。

わからないですけど、理系の人間は
一回は見たことがあるんじゃないですかね
(見たことなかったという方がいたらコメント欄で教えてください)

天文はあんまりだけど、理科は好きっていう人向けにも、
ちゃんと刺さるポイントが用意されているというのが
ポイント高いです。

こんな天文部がよかった

次に記憶に残っているのが、主人公が
舞台の高校の天文部に入部するシーン。

握手を交わす1年生。
「2人も入ってくれた‼」と喜ぶ先輩たち。

こういうの見ると、なんかいいな、と思ってしまいます。

私の所属している天文部は、
部員数は多いがやる気のない人がほとんど。
(ここでは詳しく書きませんが
これが原因で私は一度退部しています)

やる気に満ちた1年生がたくさん入ってきてくれた時は、
泣きそうなぐらいうれしかったです。

やっぱり、人数よりも大事なのはモチベーションなんだな、と感じました。
実際この映画でも、人数は少ないがモチベーションの高い部員たちが
物語を進めていくわけですし。

こういう、モチベーションを維持できる環境に身を置きたかったな
ってよく思います。

星がきれい

この映画、星空はめっちゃこだわってます。

先ほど挙げた「星ナビ」でも、
見開き2ページにわたって紹介されているぐらいですから。


余談ですが、8月号の星ナビは

万博の天文関係の紹介・本映画の魅力紹介・
プラネタリウム関連の記事2本・
夏休みの天文カレンダー…

と魅力の塊です。

本映画をみて星に興味を持った方にはぜひおすすめしたい1冊ですね。

お値段は、1500円(税込)。
私の幼少期は、特大号でも1000円ぐらいだった気がするのですが、
時代の流れですね。

それでも、買う価値はあります!


すいません、話が脱線しすぎてしまいました。

星空づくりの舞台裏は「星ナビ」を参照いただくとして、
満天の星空を、映画館で楽しめるというのは、
やはりこの映画の大きな魅力の1つだと思います。

皆さんも、ぜひ劇場で体感してみてください。

一番近くて遠い星 月

物語の中で、印象的に描かれた、月。


以下の記事で深く考察がされています

うーん。深いです。

月は、私にとっても特別な存在。

じつは、私が現在行っている研究の対象も「月」なんです。

中でも「地球照」という天文現象を専門にしているのですが、、、

地球照とは
月の欠けている暗い部分がうっすらと見える現象のこと。これは地球(の昼側)で反射した太陽光が月に届き、月(の夜側)で再び反射した光を、地球の夜側で観測しているものである。地球照を肉眼で最も観測しやすいのは、新月前後の月の輪郭が小さいときである。

「天文学辞典」より抜粋

研究をするようになって、
月が空に出ているかをかなり意識するようになっていた上に

この映画が来て、さらに月を空で探してしまうようになりました。


それはそうと、映画の本編からは少しそれてしまうのですが、
本映画の主題歌「灯星」のMVの最後に、注目すべき写真がありました。

この地球照、めっちゃきれい、、、!

地球照の明るさはわずかなので、きれいに撮るのは結構難しい

のですが、この写真ではちゃんと写っています。

CGなのかな?とも思いますが、
地球照をこんなに美しく見せている時点で、
リスペクトすべき存在です!!

MV中では、他にも天体の写真が出てきますので、
気になる方はぜひ確認してみてください。

ん?となった点

天文要素はこだわりぬいてある本作品ですが、
ん?となったところもありました。
3点あります

と、その前に、ん?ではないが少し気になった、
小ネタを一つ紹介します


問題のシーンは、長崎・五島の、天文台で月を見るシーン。

内容がマニアックで一瞬しか映らないので、
気づいてる人はおそらく私以外にはいないのですが、

望遠鏡導入用?のパソコンに表示されていたのが、
フリープラネタリウムソフト「Stellarium」の画面でした。

↑から実際にダウンロードしてみていただくこともできます

なにがおかしいかというと、
本来このソフトは、星の見え方を屋内で説明する際等に用いるソフト。
なんですよね。

↓のような、特徴的な操作部の表示が目に入って、はっ、っとなりました。

この辺が映ってました

これに関しては、大人の事情が隠れてるんじゃないかと予想しています。

望遠鏡操作用ソフト、最大手は「星ナビ」を出してる会社
「アストロアーツ」が出している「ステラナビゲータ」。
ちなみに確か1万円以上します。

※プラネタリウムソフトとしても使われます
 私も、その用途で使ってました

でも今回、アストロアーツは、この映画には小道具提供を行っていません。

そういう理由で、オープンソースソフトウェアである
「ステラリウム」が使われたのではないか、
と勝手に予想しています。

もし、これに意図があったとしたら、
昔、無料のステラリウムで遊んでいた人に、懐かしく思ってほしい、
とかですかね。

ちなみに私は幼少期、ほぼステラナビゲータしか使ってこなかったので、
あまり懐かしいとは感じませんでした。

(使うようになったのは、自分のスマホ・パソコンを持ち始めた
ここ2・3年です)


余談が冗長になってしまいました。

それでは、気を取り直して、
ん?となった点について説明させていただきます。

一つ目は、スターキャッチコンテスト中でM57を導入するシーン。

惑星状星雲と言って、星が最期を迎えたあとの姿です。
中央には、その残りである白色矮星が、暗く輝いています。

下の写真や、映画中のシーンをご覧いただくと、
すごくきれいだなあ、と思われると思います。

ぐんま天文台HPより

ただ、これはあくまで、
カメラで光を長時間撮りためた際の姿。

実際には、空のシミ以下。
心の目で見ないと見えないことがほとんどです。

本当に手作り望遠鏡であそこまで見えるか?
というのが一つ目の争点です。

まあとはいえ、映画を見ている人に「心の目で見てください」
っていうのはおかしいですし、
ぼやっとみえるんだなあ、というのはお客さんに伝わったと思うので、
これはこれでいいんじゃないかと思っています。

ちなみに、原作では違う天体が選ばれてたらしいですね。
なんで変えたんでしょうか


2つ目にいこうかと思ったんですけど、
結構物語の根幹にかかわることなので、
ネタバレ防止のため、これ以降は別記事としようと思います。

ネタバレなしで見たいという方はこのまま映画をご覧いただき、
もう見たという方は、後編を楽しみにお待ちください。

他の記事との兼ね合いもあるため、
公開は数週間後になる可能性もありますがご了承ください。

次回の内容としては、、、

  • ん?となった点 その2・3

  • 一番近くて遠い星 月

  • コロナが見出した可能性

  • まとめ

を予定しています。

楽しみにお待ちください。

それでは。

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