It’s a small world🌏
語学留学していたアメリカには、世界中から学生が集まっていた。
留学生は、年齢も経歴もバラバラ。
中には
「自分たちは、ある国の政府から派遣されている役人だ」
と、威張っている夫婦もいた。
しかし、噛み終えたガムを机の裏に貼るような人たちだったので、その言動は甚だ怪しい。
ある試験日の当日、そのうちの男性の方が私に聞いてくる。
「合格する自信は、あるかい?」
私が、まあまあだと答えると、男性は私の隣の席に座った。
そして後日、私と男性は教師に呼び出された。
なんと私と男性の答案は、一言一句同じだったのだ。
驚いた私は必死で説明したが、男性は平気な顔をしている。
結局、私も彼も合格になったが、なんだか釈然としない。
また別の日、教室で奥さんが声をあげて大泣きしている。
どうしたのかと聞くと、子どもが出来てしまったけど、お金がないからどうしようと言う。
知るかよ。
この二人によって、彼らの国に対するイメージは地に堕ちた。
そんな変わった人もいたが、他は皆いい人たち。
しかも日本人以外は、ほぼ大富豪のご子息、ご息女。
真偽は不確かだが、中東の産油国の人達は、プレゼントのやり取りを原油でするというウワサも。
そしてインドネシアやマレーシアなど、世界中から中華系の人たちが集まっていた。
いわゆる華僑という人たちの子孫だが、彼らの結束力は強い。
一度だけ、中華系インドネシア人のシェアハウスに泊めてもらったことがある。
ニ組のカップルがシェアしている家で、自室の鍵を無くした私を助けてくれたのだ。
その晩、ご飯とチキンスープをご馳走になった。
久々の白米。
彼らは、ご飯にスープをかけてスプーンで食べる。
私も真似をして、ご飯をスプーンで食べた。
その時に、一人の女の子が何気なく聞いてくる。
「子葉の家には、何人メイドがいるの?」
「えっ?メイド?」
聞くと彼らの家には、運転手や庭師やコックやメイドやら、家に何人も使用人がいるらしい。
そこで、日本ではメイドが居るような家は殆どないと答えると、不思議そうな顔をしていた。
一般家庭の子どもが海外留学できるということが、彼らには信じ難いようだ。
ところで、お金持ちにはゴールド好きの人が多いような気がする。
インドネシアの彼らも、時計やネックレスや指輪など、これ見よがしに金製品を身に着けていた。
そして、どういう訳か靴下は嫌いらしい。
たまたまかもしれないが、私の知っているインドネシアの男性二人は、一年中ビーチサンダルを履いていた。
どんなに寒い日でも、どんなに洒落たスーツを着た時でも、ビーチサンダルだけは譲らない。
ビーチサンダルへのこだわりは、何か特別な意味でもあるのかもしれない。
日本での当たり前と他の地域の当たり前は、違うことを知った。
