V・ファーレン長崎 戦術チェック#2
2025明治安田J2リーグは第25節を迎えようというところ。
前節、中断明けのホーム鳥栖戦では守備の向上がある中でラッキーながらに得点を奪い、勝負のための8月のスタートを勝利。ここから連勝必須の中、アウェイに乗り込んでの長崎戦、ここで敗れるとまたしてもPO圏・自動昇格圏から離されてしまう。そのためにも勝利だけが必要。
長崎はリーグ戦6試合負けなしできている。直近では2試合ドローが続いているものの、負けることはなく確実にポイントを積み重ねている。PO圏を確実に守ることと、そして自動昇格圏に入り込むことは、昨年の失敗と今季の本気度からして当たり前だろう。前節のホーム仙台戦では、チャンスがあった中で決めきれずにドローに終わった。降格組がなんだろうがホームでの勝利は絶対という雰囲気だ。
では、対戦前に長崎の戦術チェックに入っていきます。
今回も直近3試合を参考にしています。
↓前半戦の対戦試合の振り返りはこちらから。
スタメン



ここまでの直近3試合の長崎のスタメン。
ベースは3-4-2-1。
後方は、GK後藤が固定されている。
DFラインはエドゥアルドが怪我から復帰し層がさらに厚くなった。新井・江川・照山・櫛引と力のあるプレイヤーが揃う。
CHは山口・松本のコンビになりそう。控えでは山田陸もいる。他方で、ここまででは安部も良いプレーを見せていたが今夏で海外移籍となった(他のポジションでは増山が町田へ移籍)。
WBはヴェルディから復帰の翁長が前節から出場。米田や笠柳、高畑といった面々も鋭い攻撃の一翼を担う。
前線はやはり破壊力抜群の顔ぶれ。
マテウスジェズス・フアンマ・エジガルジュニオ・マルコスギリェルメ・エメルソンと、外国籍選手の力が大きくスタートとベンチに分けていることで前後半それぞれで威力は継続される。
日本人のプレイヤーでは澤田や山﨑凌吾あたりも出てくる。
J2屈指の強力なチームである印象。
保持〜攻撃
保持〜攻撃では、後方から組み立てながらシャドーを使った攻撃を狙っている。特にマテウスジェズスにボールを集めて、前を向かせることができれば無理矢理でも攻撃に移れる。そこが封じられると、サイドに展開して仕掛けから攻める。
[第22節 vs.大分]

まずは、大分戦から。
長崎のベースが3-4-2-1で、ビルドの入り口は3CB+2CHになる。そして、攻撃の入り口となるシャドーがハーフスペースおよび相手のCHの脇を狙う。
守る大分は3-4-2-1からWBを下げて5-2-3で構える。
CHのところは完全についているが、pressingに出るよりも構えながらキーとなるシャドーへのパスコースを塞ぐ。後方からではCBも前に出られるようにマンツーなイメージ。
長崎はシャドーを使ってうまく攻撃を活性化させる狙いがある一方で、守る大分はそれを防ぐためにシャドーへのパスコースを消しつつマンツーでCBが捕まえ自由を与えない。タテパスが入ればカット狙うか、流してマイボールにする。

シャドーを使って中央から進みたいが、警戒されそれができない長崎。脇CBにボールを動かしながらサイドからの切り崩しを狙う。
長崎がボールを動かすとそこに大分のシャドーがpressingに出てくる。この背後のスペースで、長崎のシャドーが引き出しながら前進したい。相手のCHの脇・pressingに出るシャドーの背後とブロックの中で生まれるスペースを活用したい。
しかし、大分もそこへパスが出ることは分かりきっており、この展開になった時はかなりアラート。ビルドのスタート時同様にシャドーを捕まえながら、次にパスを逃すであろうワイドのところもWBが狙っている。

このままではハマってしまう長崎はポジションチェンジを施しながら、なんとかアタックに繋げるための工夫を凝らす。
例えば、シャドーが外に流れる+WBがインサイドに入る形。これで相手のマークが一瞬でもズレればパスを進められるチャンス。特に、ボールの持てるシャドー(ここでは澤田・逆ではマテウス)に預けてドリブルでの前進を期待する。

そのままシャドーに預けて進みたい長崎だったが、大分の守備の意識の高さに押されてうまく回らない。
外に流れてパスコースとなった澤田がパスを受けるも、そこに対して大分はWB,CH,シャドー(プレスバック)で対応しすぐに囲い込んでくる。ここで大分は守備の出力をして高い位置での奪取からカウンターに繋げる。大分の守備時のコンパクトさが発揮される。
長崎は足元ばかりで引き出すことが多く、このようにして相手の守備に囲まれることも多い。ポジションチェンジでマークをズラせてもその次の段階で失うことになる。ダイナミックにサイドの深い位置を取るような動きは前半ではあまり見られない=対ブロックではそういう仕掛けをしない。

右サイドではさらに停滞感がある。
右サイドではマテウスにボールを預けて個人技で前に進まさせる。それが長崎のというか、マテウスのプレースタイルなのだがここで自由がない。
前述の通り、大分は最前線のシャドーが背中でマテウスのコースを切りつつ、後方ではCBが押し上げてマテウスへのパスが出た時にすぐに寄せにくる。これではマテウスは受けても前を向けずもう一度、CBにパスを戻すだけになってしまう。攻撃のキーになるプレイヤーに自由がなさすぎている。
とはいえ、マテウスはボールをかなり持つプレイヤーでリリースのタイミングが遅い。そうなると相手も寄せる時間があり囲い込みも早まる。=ボールが集まりやすい+シャドーが狙い目になる。
若干、シャドー(特にマテウス)が受けると孤立気味になっている。だからこそDFが来やすい。

自陣からのビルドではボールをあまり持てなかったマテウスだったが、押し込んだ展開では執拗にボールを持とうとする。
なんとかして押し込んだ長崎は、5-4-1でローブロックを組んでいる大分のブロックを崩さないといけない。そこでマテウスの個人技が生かされる。
マテウスは受けてターンで前を向くと、対峙するDFを外してタテパスを入れておとしを貰う。貰った先ではシュートが撃てるような形で、撃てなくてもボックス侵入から連携を使いつつフィニッシュに持っていく。ここでのDFを一つズラして前につけて再び受けて…がうまい。対ブロックであろうと狭いスペースを破って侵入してくる。
なので、長崎はブロックを崩す場面ではチームとしての形というよりも、マテウスを中心とした個人技で崩すことが多い。形的にこれでチャンスメイクできるので手っ取り早くファイナルサードに入り込みたい模様。

それ以外でのアタックへの要素としては、後方からシンプルに背後に入れるシーンもあった。この大分戦では少なかったものの、直近では割と見られる。
フアンマがターゲットになりながら、その背後でシャドーの澤田が抜け出すような形。大分はフアンマ・マテウスの足元へのボールに気を取られている中で、意表を突くように背後に入れられた。
守備側が、前への意識がある中でそれをウラ返すシンプルな供給も長崎にはある。手数をかけずに度々チャレンジしてくる。

手数をかけないという意味では、守備から奪った時のカウンターの枚数と押し上げに迫力がある。
自陣のどこかで奪えば、まずはトップ(前線)にタテパスを差して前進。相手の後方が手薄になっている中で、前線3枚+中盤ラインからCHや逆WBが出てくる。このカウンターの威力はかなり大きい。また、ホームであれば歓声も相まってアウェイチーム(被カウンター側)はかなり対応しにくかったりする。
こういうオープンな展開になると、長崎の個がより活きてくる。マークの厳しかったマテウスなどもカウンターとなればフリーで受けられるので、自由があり仕掛けことも容易になる。

後半の一つのシーンでは、両WBが下り目になってボールを引き出そうとする形も見られた。両翼を落としてサイドからの前進をより活性化させようというもの。
+右サイドではシャドーのマテウスがサイドに流れることもある。これは他のゲームでも見られた事象で、WBが空けた奥のスペースに入り込んでくる。ここのワイドのスペースでロングかなんかでボールを受けて1v1になることもある。

特に左サイドではWBが1v1を仕掛けられるようになっており、早めにボールを後方からサイドに出して仕掛けさせる。
上図では増山が仕掛けているが、増山は移籍してしまったのでもういない。が、笠柳や高畑といったプレイヤーも1v1できるプレイヤーなので左サイドの1v1は強力。
という中で徐々にオープンになると、結局カウンターから長崎が先制した。このカウンターのシーンでも最終的に4枚かかっていて、「そりゃゴール決まるわ」といった感じ。やはり、カウンターとなると長崎の前への推進力と個が活きてくる。
このまま1-0で長崎が勝利。
[第23節 vs.いわき]


続いて、いわき戦。
いわき戦も長崎は同様に、3CB+2CHでの入り口。前線の狙いも変わらず、シャドーは相手の2CHの背後・脇で受けたい。
守るいわきはpressing重視。
ベースの3-1-4-2から右IH石渡を前に出して、5-2-3でのpressing。形的にはこれでハマるのでマンツーで対応していく。pressingをかけながら敵陣に押し込みたい。

長崎は、やはりシャドーへ差し込もうにもマンツーでつかれているのでタテパスを出せない。+いわきの前線のプレイヤーは背中でコースを消してくる。
マテウスが下に降りていってボールを受けてもコンパクトに圧縮するいわきのDFの圧力に押され、なかなか前を向けない。そもそも受ける位置がとても低くなる。
また、いわきは上図のようにパスがどちらかに動けば、前に出ていた石渡を一個下げて中盤はスライドする。これで5-3-2になるので3のうち外っ側のプレイヤーが長崎のシャドーに出ることも可能。スペースを人で消しながらよりシャドーに自由を与えない。

また難しめな展開になるかと思われていたが、本当の序盤では長崎も押し込んで攻める機会が多く、持ち味のサイドでの1v1と周辺のプレイヤーのポケットinがあった。
サイドからの切り崩しというところで、WBが1v1を開始することで起点になる。その流れでシャドーや中央のフアンマがポケットを取りに行く。ここでの枚数の絡みと、ポケットへの狙いはある。


しかし自陣で持っているところでは…pressingにかなり圧力を感じて狭くなっている長崎は、それに追い討ちがかかるように前線のプレイヤーが降りてきてしまう。さらに狭まる。
こうなってしまうと、前線のスペースに抜け出すプレイヤーもいなくなり、降りていくことでコンパクトに守っているいわきの守備網の中に収まり、それぞれマンツーでつかれて自由がなくなる。いわきの狙いとするピッチの1/4に追い込むpressingにハマる。
ボールホルダーは自陣で失いたくないので、焦れて前線にフィードするが、いわきのDFは下がる準備もできているのでいわきが回収する。いわきは狙い通りのpressingから回収してマイボールにする。
大分戦同様、長崎は前進のきっかけを掴めないままで、キーになるシャドーも全く利用できなくなってしまい機能を失う。

長崎はピッチを広げるという意味で、大分戦でもあったようにWBが降りてその背後にマテウスを流す形も見られた。
WBが降りながら対峙する相手WBも連れていく。その背後でマテウスが自分のマークと1v1になるので、ここで前を向いてチャンスメイクしたい。降りたり中央にいると相手の枚数的に自由がない。その自由を生み出すためにも広スペースへ流れていく。

またはその逆で、マテウスが降りているならWBは前に張る形。
相手からするとマテウスが降りているなら、ここにパスが出てくるだろうと狙いを強める。それをひっくり返すように長崎はサイドに逃す。これは前半で1,2回くらいあったシーンで、逆サイドからボールを回して展開する形だった。
いわきの前からのpressingに対抗するように広いスペースへ逃す。停滞し足元ばかりになっていた中で、サイドのスペースを活用し広げようという意思が見られた。しかし、その先でのアタックへの移行はなんとも言えず。
後半になってもいわきのpressingに押される長崎は、足元での引き出しは継続して難しくロングでの陣地回復だけに留まる。前半からキープレイヤーを潰されて自由も持てない。
という中で、いわきの1/4に圧縮してくる守備に対して、マテウスが受けてすぐにターンからサイドチェンジするシーンもあった。この際には逆で受けるWBが開いており、広いスペースで受けて仕掛ける。いわきのpressingを攻略する一つの手になりかけたが、その後は結局苦しい展開になる。
後半途中では、このようなリズムのない攻撃をしている中でロストからカウンターを喰らい失点。特に中盤での保持で落ち着くことができず、相手に奪われることも多い。中盤での球際の強度に自信を持っている長崎だが、いわきのようにファイトしてくる+pressingも強いチームだと苦戦を強いられる。
終盤、受け身になったいわきに対して押し込んだ中から同点として、なんとか勝ち点1を拾った。←いわきが前に出なくなったことでファイナルサードでの時間が増えた。
[第24節 vs.仙台]

この項最後は、前節の仙台戦。
ビルドの入り口はいつもと変わらず。
少し違うのは、WBが高い位置と低い位置の中間を取りながら、相手のSH,SBの間にポジショニングする。これでマークや大外で受けるであろう圧力を緩和する。時に降りて引き出したり、前に出たり。


守る仙台は4-4-2でのミドルブロック。
大分と同じように、構えながらコースをなくしていく手法を取る。
ビルドのスタートでのCHへは2トップで消しながら、仙台のCHはスペースケアと2トップがpressingに出た時のCHケアをする。後方では、長崎のシャドーへの警戒心は強く、ここに対してはパスが入ればSH,CH,SB,CBの4枚で囲い込めるような形でセットする。
長崎はまたしてもシャドーをうまく使えず、タテパスで攻撃のスイッチを入れたいがそうはいかない。
仙台もブロックがコンパクトなのでインサイドの長崎のプレイヤーが持てば、周辺の距離感の近いDFで囲い込める。そして、中盤ではファウルしてでもホルダーに自由を与えない。これくらいしないと簡単にやられる。ここは森山仙台の特徴的な強度の高さが垣間見れる。

中央を使えない長崎はサイドから活路を見出す。
ヴェルディから復帰した左WB翁長はかなり力になる。左サイドで受けるとそのままドリブルでサイドを破ることができる。停滞しつつある長崎の前進〜アタックのフェーズで、その突破口となる翁長の仕掛け。
そして、やはり長崎の左サイドは慣習的に1v1のサイドで、逆のマテウスがゲームを作る右サイドとは相反するものになっている。しかし、どちらのサイドも個が目立つ=形がない。


翁長の仕掛けに警戒心を強める仙台。ワイドへの出方を考慮し始める。
この隙に、長崎はハーフスペースに攻略に勤しむ。
脇CBが持てば、同サイドのCH松本がポケットに向かってランニングする。フリーランから一気にチャンスとなるエリアへ侵入する。
この際に、前線では澤田・フアンマが中央に流れることで仙台の2CBをマークに意識を向かせる。そうすると、新規で前線に入ってくる松本はフリーになる。+松本が前に出るなら、相方のCH山口は中に動いてアンカー化する。
中央を使えない中でサイドを使い、そこに相手の意識が向けばまだ未出のやり方で再び中央を使っていく。翁長の仕掛けの威力や存在感(翁長がワイドでDFを引っ張る)がここまで影響する。

また、翁長は降りていってビルドサポートも行う。
WB翁長が下がれば相手のSHがそれに気を向かせる。そうして、その背後でシャドー澤田が動いてスペースに入る。ここもスペースの創出と脱出口の設定となる。
澤田が流れる形につられて、フアンマ・マテウスも中に入っていき前線は枚数セット。いつでも前で勝負できるような状況になる。
前半は長崎は全く右サイド(マテウス)を使えない中で、逆の左サイドで翁長の仕掛けを筆頭に攻撃を活性化させる。個に頼るだけでなく、ポジショニングからスペースを突いていくような形もあり、足元で個人個人だけのサッカーにならないようになった。
逆に仙台は我慢強く守りながら、アウェイチームらしく前半は0-0でOKというスタンスの印象。しかし、徐々にコンパクトさが失われるなど崩れていたがなんとか凌ぐ。

後半になると、仙台も少し前から圧力をかけるような印象に変わる。
前線は2トップ+2SHで前からコース消しつつ外誘導とする。2トップが長崎の2CHを見ながらで、シャドー(マテウス)はCH(松井)で見る。
長崎は前に少し出た仙台相手に素早く敵陣侵入を試みる。

その一つとして、前半から続いていた左サイドの仕掛けがある。左右どちらも後半は低めの位置から引き出して仕掛ける形がある(対ブロック、大分戦でも)。その通りにワイドに預けて、アタックに持っていきたい。
しかし、ここに対してパスが出ると仙台のSHは素早いプレスバックで戻ってくる。ここの2,3秒のスプリントは徹底されており、ここを頑張ることで長崎はすぐにアタックに移れない。
この形は磐田vs.仙台での、仙台の守備時にもあったこと。以下。

4-2-4で構えている仙台の守備陣形に対して、最前線4の外側でワイドのプレイヤーが受けることでスムーズな前進が可能になる。
しかし、仙台のSH(郷家)のプレスバックが素早かった。
仙台は森山体制の下、守備への意識は高くこのシーンでも、自陣に進まれたら全体がしっかり戻ることを決めていた。なので、倍井にパスが入ったとしても戻ってくる郷家がすぐに対応する。
千葉はインサイドに上がってくる松原(倍井)を管理しないといけなかったため、最終ライン4枚はインサイドに固定されてワイドで受けた倍井(松原)に対して寄せるタイミングが遅れる。+SHもすぐには戻ってこない。
⇔対して仙台は、前提としてSHがしっかり帰陣することを約束し、最終ライン4枚はインサイドに入ってくるプレイヤーや2トップを管理するだけに集中すれば良い。ボールホルダーであるワイドのプレイヤーへはSHが対応し、安定的な守備を継続する。守備への意識というか、ほんの2,3秒のスプリントを実行できるかどうかが仙台と千葉の差異だったか。
※磐田と対戦した千葉と仙台の比較が含まれています。
ただ、このワイドで仙台のSBが出てくると、長崎のWB,シャドーでワンツーでサイドを突破する形もあり、ここは相手の守備を遅らせるようなパススピードやボールの動かし方が重要。
その後、押し込む時間も多くなり、敵陣でブロックを前にフィニッシュに持っていきたい長崎だったが、仙台の体を張った守備(ボールに枚数出る、シュートコース限定する)やGK林の好セーブに遭い得点は奪えず。
0-0のドローに終わる。
(データ部分も諸事情によりカットします)
守備
※攻撃部分を書いていた頃は忙しくなかったが、ここからは用事が入って忙しくなったのでかなり端的に書いていきます。ご了承。
[直近3試合を通して]

大分戦では、5-2-3である程度マークをハメて、特に前線の2-3はマンツーで割と前からpressingする。
マンツーで当てはめながら、前線にロングボールを入れてくる大分のボールを回収するのが狙いの一つでもある。できるなら前目でpressingからボールを奪う。あるいは、後方でロングを蹴らせて回収する狙いへ。
しかし、徐々にオープンになる中で大分の前線へ手数をかけない攻撃にハマってしまい、後方が枚数不足になることもあった。やはり、後半になるとオープンな感じになる。特にホームでは雰囲気がある。



いわき戦でも、2-3は前からpressingをかけて圧力をかける。
しかし、いわきは脇CBに展開しながら前に出てくる長崎の背後にロングボールを入れていく。
特に、いわきのWBが引き出すような動きをすると、長崎のWBも合わせて脇CBも前に出てくる(マンツーの意識で)ので、いわきはそこの背後にボールを送る。
その背後へ対しては、トップがサイドに流れるなどしてチャンスメイクする。
長崎はブロックを敷くこともあまりないことで、前からいっても取れるわけではなく、ウラ返されて深くまで侵入される or スローイン・CKを獲得される。=いわきのロング蹴る選択の狙い通り。
そのいわきの前への勢いから、後半途中にいわきがカウンターから先制した。やはり長崎は惰性?で前に出てしまって、ウラ返されて失点にまで繋がってしまう…。


仙台戦は、大分戦と少し似たような形。
いわきのようにサイドのプレイヤーが長崎のWBを引き出すなどはしない。そのことで長崎は後方5バック、前線2-3でpressingを強める。
5-2-3でのブロック・pressingになるが、2の脇のスペースを仙台は使っていく。仙台はSHをインサイドに下ろすなどしてオーバーロードから中盤での数的優位を作り出す。そこからハーフスペースを攻略するなどして、良い形で前進を試みる。
ゲームの展開的に長崎が守備になる時間は少なかったが、攻略ポイントを空けてしまっていた印象。

ただ、前からのpressingでは、2-3で外に誘導しながら大外でWBが出ていって前進を止める。
pressingはそういった狙いを持ちながら、ブロックもうまく使っていく。構える場面ではタテパスへの警戒強めてCH,CBでカット狙う。ここからカウンターへ出ていくこともでき、(通常の攻撃時で)対ブロックで難しいなら相手の守備枚数薄いカウンターで仕掛ける。
pressingは外誘導で蹴らすか奪いに出る。そこで相手が戻せばまたセットし直して、同じようにやっていく。そういった意味では安定的な守備。
と、守備で前へ出ていく時は2-3で強度を高めつつマンツーで全体的にハメていく。pressingで蹴らせるならそれで後方の5バックで回収する。5バックのうちWBが前に出てしまうと、その背後を突かれたりするのでそこは穴になりがち。
そして、今まで4バックだった長崎だが、下平監督の解任後は3バックに変えたことで5バックで守るようになった。体質的に守備が緩い印象だった長崎は、守備強度が足りないのを補うために5バックという枚数で守ることを選択したよう。とはいえ、危ないシーンもちらほら。
戦いの目安
長崎の攻撃時は特徴的なプレイヤーも多く、そのプレイヤーを中心に組み立てる。守備は5バックで安定的に保ちながら、前ではpressingもかけていく流れ。
まず、長崎の攻撃に対しては(札幌の守備)。
前節の鳥栖戦同様にマンツーで対応しながら、キーとなるシャドーのプレイヤーに自由を与えない。ここを封鎖することで外回しの攻撃に限定できるので、後は大外にボールを流させて強く出るか、また戻させて再びセットから相手を焦らすなど。概ね、鳥栖戦と同じになるかと。ということは、今節も3-4-2-1で行くのでは。
ただ、長崎の左サイドは何かしら仕掛けがある。特に左WB翁長のドリブルには注意。ここの突破力があり、ここでサイドを破られると一気にピンチになる。長崎はここの威力に自信を持っているはずで、中央(シャドーのマテウスなど)を使えないならサイドから崩してくる。それこそが左WB翁長。対峙するのは、札幌の右WB白井?になると思われる。ここで飛び込まない対応が必要。鳥栖戦では磐田戦とかと比べて、守備の修正力があったので期待。
とにかくファイナルサードに入らせなければ、相手の攻撃が機能しなくなるのでそれが理想。しかし、後半になるとオープンにしてきてマテウスのノリノリドリブルでゴールに迫ってくる。後半こそ守備に集中したい。
札幌保持時は。
ある程度持てるし、手前のスペースも見つけやすいと思われる。しかし、前節はここでうまく前に進めなかったので不安要素はある。
長崎は前の2-3でマンツーでハメてpressingしてくるので、ここをうまく交わせるかどうかが焦点。ビルドの入り口でしっかりコースを見つけることや、シャドーの降りるタイミング、あるいはポジションチェンジが有効的になる。西野がCH化して高尾がSB化することや、シャドーのバランスの取れた配置(逆シャドーはトップの片割れになる)など。
そこを越えればあとは仕掛けに仕掛けるだけ。
5バックで守っている長崎だが、特別守備が硬いというわけでもないと思う。ここの緩さは数年で長崎の特徴にもなってしまっている印象で、つけいる隙は十分にある。そこでチャンスがあるなら、そこまで持っていくためのビルドが重要だろう。=形を作って安定的に前進する。
勝負の8月の2戦目。
連勝は必須で、ここで勝てれば一気に流れに乗ることができる。一方、敗れるとまたしてもPO圏と差ができてしまい苦しくなる。自動昇格もかなり現実的ではなくなるだろう(自動昇格チームの平均勝ち点は2.0以上で、それを達成するには全勝しか可能性がない)。
昨年の自動昇格チームの1試合平均での勝ち点が2.0以上だったが、我が軍がそうなるには残り全勝しないといけないみたい😱
— 鵜外 (@engjpn_ugai) August 2, 2025
上位がこけかけてるからもう少し下振れてくれれば余裕は出そうだが、POに確実に入るためにも勝ち続けないと…。#consadole
この重要度の高いゲームを落とせない。今シーズンはこういう試合をしっかり落としてきた以上、もう落とせるゲームなんてはない。昇格するなら勝ちが当たり前。当然。それ以外考えられない。そういうスタンスで。
