アクチュアルプレーイングタイムにおけるスタッツ 〜真の”蹴ってくる”チームはどこだ?〜 J2第10節迄
今回はデータ記事です。
3月ごろに以下のような記事を出しましたが、そこでのデータ集計範囲はJ2 第5節まででした。今回はJ2 第10節までのデータを扱います。
なぜJ2なのか?というのは実践編の方を見てくれるとわかると思います。
では、中身の方に入っていきます。
実際のデータ
今回もデータの出し方は変わりません。
データソースは、APT,支配率がJstats(Football LAB)。ロングボールに関しては公式で乗っていないので、唯一乗っているsofascoreを利用しています。

まずはAPTから。数値は10試合の平均になります(以下のデータも同様)。
最も長かったのは長崎。開幕5試合では熊本がトップでしたが、長崎はトップになりました。
次いで、熊本・山形・甲府・磐田と続いていきます。変わらず、ポゼッションタイプのチームが多くなっていて、下の方では秋田やいわきといったロングボールが主になっているチームが並んでいる。しかし、その秋田・いわきの上には藤枝・大宮・札幌とそれなりにボールを持つチームがおり、戦術ややり方が影響するかは半々?みたいな感じです。
長崎・今治・鳥栖あたりがAPTが第5節までよりも伸びているようで、逆の仙台・大宮は結構短くなっています。リーグ全体の平均はそこまで変化はありませんが、若干短くなっているようです。

続いて、支配率。
先ほど、APTで上位にいた磐田・長崎・山形は変わらず保持率も高いので上位にいるよう。しかし、APTでは下位にいた札幌や藤枝は高い保持率を持っている。持たされているのか、短い時間の中で自分らの攻撃回数が多くなっているのか…。傾向を読み取りたいところです。
下位では、秋田が平均42.1%(第5節までから+0.2%)。APTも短く支配率も少ないということでマイボールの時間がとても少ないようですね。いわきや山口も同様の傾向があるみたいです。順位に当てはめてみると、降格圏の2チームがその傾向にハマっており、逆にAPT長+支配率高の長崎や磐田は上位にいるという。
ところで、好調の1,2位である千葉・大宮はどちらも中位っぽい。しかし、それは山口も同様な数値であるが降格圏ということで、この2つの数値との相関はないかなと。

お待ちかねのロングボールの頻度。
この数値はAPT内でロング1本放るのに何秒かかっているのか =何秒に1本ロングを蹴っているのかというもの。
いわき・秋田・山口がトップ3の数値で、いわきに関しては22秒に1本くらい。開幕5試合の数値では、いわきは20秒に1本くらいだったので少し頻度は落ちたかなと。
ここまで見てきた3つの数値を見ても、APT・支配率・ロング頻度 どれも数値が小さいのがいわき・秋田・山口あたり。確かに、試合を見ていてもいわき・秋田は特にロングボールでやっていくサッカーを展開しているので数値に表れている。
逆に、APT短・支配率高の長崎・磐田・山形あたりはロング頻度は低く、よりボールを繋ぐことを大事にしているのかなという印象。
1,2位の千葉・大宮はこのロング頻度でも中位ポジ。平均の前後1,2秒である。愛媛も同様の傾向があるが、それはロングの使い方や選手の個の質(ビルdの質・攻撃の質)で結果が左右されていると思われる。
ただ、どの数値も第5節までのとはそこまで変わりなく、傾向もある程度同じようです。戦術を照らし合わせているようです。

単純なロングボールのデータも見ておきます。
この数値は総数なので、1試合平均はTotal数値を10で割ると大体わかります。
首位はやはりいわき。1試合あたり60本蹴っている。ただ、開幕〜第5節までの1試合平均は68本だったのに対して、第6節〜第10節まででは1試合平均53本なので、先ほどのロング頻度も考えるとロングの母数自体が減っており頻度を落としているとわかります。
多い方では仙台・札幌・今治・磐田が続きます。
少ない方では、熊本・千葉・甲府・鳥栖・大分といった面々。
しかし、ロング頻度の高かった秋田が数的には少ない。これは、試合中にパスを選択するよりもロングを蹴る方がほとんどということ。APTも短く支配率も低いので、ロングの数が少なくても数値的にはロング頻度が多くなる。そういった意味では秋田も蹴ってくるといっていいでしょう。
リーグ順位1,2位の千葉・大宮は少なめの傾向。
確認にはなりますが、リーグの平均ロング成功率は49.6%となっている。=50%くらいなので、ロング蹴ってマイボールになるのは五分五分になるということ。前回の記事でも書いたように、守備時にロングを蹴らせる守備をすれば50%の確率で拾えるのでその守備は正しいとなる。例外として、相手FWに強力な収めるマンがいればそれは話が変わってきますが。
守備時にロング成功された率も出してみると面白いかもしれませんね。
というわけで、第10節までのロングボールデータより、現時点での蹴ってくるチームはいわきFCに決定。開幕5試合での蹴ってくるチームもいわきだったので、今シーズンいっぱいそのまま走破するのでしょうか。しかし、今のプレースタイルで1勝しかしていないので、何か変化があるかもしれませんね。
ちなみに、第5節までのリーグ平均よりも第10節までのリーグ平均の方がロング頻度が少しばかり少なくなっている。数値的に首位のいわきに関しては、6節以降ボールを持つ時間が長めになっている傾向がある(ロングを蹴る頻度を落としている)。どのクラブの数値には大きな変化はないが、持つ・持たされる展開というのが多くなっているのかなと。J1でも守備を固めているチームが勝っていたり、支配率の低いチームが勝つなどそういう傾向もあるので、守備的になりながら相手に持たせるのは多いのでしょう。
もう少し細かく見てみたいのですが(各チームごとの検証、順位との関係、相関etc…)、データ量が10節までしかないというのと、相関など統計的な知識がまだ足りていないので本格的な研究には出れていません。前半戦終了時点でまた記事を書きますが、その時にはデータ量とこちらのデータの扱い方も今よりも進化しているかなと、未来の自分に期待しておきます。
次作とコンサドーレの分析(コンササポなので)もぜひ読んでいってください。戦術チェックというコーナーでは、対戦クラブの戦術も紐解いていますので他サポの皆さんも楽しめるかと思います。(何か捉え方が間違っていたり、戦術的な指摘があるときにはご遠慮なくよろしくお願いいたします。)
