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【コラボ企画桜城市】短編小説・『桜城市をさまよう男その1』

黄色いアヒルの噂を追ってここ桜城市まで来てしまったが…あれから3日、手掛かりが途絶えてしまった。
しかし、3日間さまよい歩いただけあって、何も知らなかった桜城市のことが少しわかってきた。

ここ桜城市は、竜原県にある。
市のほぼ中央に桜城という城があり、城下町として発展した碁盤目状の街だ。
市の東側には玖珂川という川が流れていて、内海に通じている。
桜城中央駅、桜城ICもあり交通のアクセスが良い都市だ。

俺が降り立ったのも桜城中央駅だった。
黄色いアヒルの噂を頼りにここまでたどり着いたが、右も左も分からない土地で腹を空かせていた所を地元の女子大学生に救われ、飯屋に連れて行ってもらったのだ。
この街の人達は親切な人が多いのかも知れない。

しかし、黄色いアヒルの目撃情報はここ3日聞いていない。いくら引きこもっていたにしたって、そろそろ買い物だってしなけりゃ困るだろう…
今日あたり、目撃情報が出てきそうな気がする。
あの辺に商店街があったな。今日は、ここから聞き込みしてみるとするか。

俺は桜の道商店街と書かれたアーケードをくぐった。
まだ午前中、開店準備でちらほら人が出ているが、シャッターが閉まった店舗も多い。
通りの向こうに高校があるのか、登校中の学生たちが談笑しながら歩いていく。

「お姉ちゃ〜ん!」

「こっこ、おはようさん。お姉ちゃん、ちゃうやろ。
しかも私は2年、あんた3年生ちゃうの。」

「いいの〜、私がお姉ちゃんて決めたらお姉ちゃんなの〜。今日も一緒に行こ〜。」

「ひっつきすぎやて、胸が腕に当たっとるちゅうねん。重いって…はぁ…」

俺は元気そうな女子高生二人に声をかけた。

「すみません、ちょっと人を探してまして…
最近ここらへんで、黄色いアヒルを見ませんでしたか?」

「おっちゃん、人探し言うて、アヒルって。
おもろいなぁ!あはははっ」

「ほんと、アヒルって人だったんだね〜、ふふふ。」

「いや、それは言葉の綾といいますか…」

「ごめん、ごめん、わかってるって。アヒルやろ?アヒル、アヒル…あっ、昨日見たわ。」

「えっ、昨日?そんなの見たっけ?」

「ほらほら、たこ焼き食べに行ったやん。あそこでほらっ!」

「ああ、いたかも。黄色いアヒルとホイップたこ焼き。アヒル、しゃべってたね〜ふふふ。」

「そうそう、普通にしゃべっとってびっくりしたわ!あはははっ」

「黄色いアヒル見たんですね!
お嬢さんたちありがとう!!」

黄色いアヒルとホイップたこ焼き…。
ホイップたこ焼きって何だろう?
片っ端からたこ焼き屋に聞き込みをかけよう。
俺は新たな情報を手にし、喜び勇んで走り出した。

「あれっ?おっちゃんは?」

「わからん。なんか叫びながら走っていったよ…じゃさ、帰りもまた、たこ焼き食べよ〜お姉ちゃん。」

(だからもう、お姉ちゃんやないって言うてんのになぁ…
まぁもういっか…)

「ほなしゃーないなぁ。
そしたら、こっこ!放課後、たこ焼き食べ行こな!」


つづく

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今回はこの『桜城市構想』の生みの親、瑛さんのオリジナルキャラクター

六月一日 志央莉 ちゃん
皇 湖々愛 ちゃん

にご出演いただきました。
ありがとうございます。

この小説はこちらの企画に参加しています!
皆さんも、桜城市民になりませんか?


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