【3】骨のお守りは誰のために
ガクの父親が最後に挨拶をして出棺された。
コウもケンも火葬場には行かず足早に帰宅した。
連絡をくれたナナを葬儀場で見かけなかった。コウは何かあるのだろうと思い葬儀に参列した。しかし、連絡した本人がいなかった。どういうことだろうか。帰宅しながら連絡してきたSNSにDMを送ってみたが、返事はなかった。
もうひとつ気になっていることがある。手作りのお守りだ。ガクが大事にしていたとは考えにくい。どうして棺に入っていたのか。高校時代の思い出の品ということで親御さんが入れたのかもしれないが、気味が悪い。コウは今でも剣道を続けているため竹刀袋につけている。気になって自分のも見てみた。
汚れて年季が入っている。洗うと少しは綺麗になるだろうかとお守りを掴む。固いものが入っている。
心の中でナナに謝りながらお守りに鋏を入れた。中から出てきたのは小石ほどの白い塊だった。
コウは怪訝そうに首を傾げる。
今まで中に何かが入っているなんて思いもしなかった。
