第3章:なぜ、高値圏の「日本関連」を売ったのか?(全5回)
日経平均株価がこれだけの高値圏を維持している中で
「なぜ、利益を生み出してくれている
日本株をすべて売ってしまったのか?」と
不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね
投資の一般的なセオリーから言えば
「上昇トレンドに乗っているうちは
そのまま持っておく(ホールド)」が基本だと言われています
しかし私は
現在の日本市場の上昇の仕方に、少し気がかりな点を感じており
実体経済の足元で、私たちの暮らしや企業経営を揺るがす
大きなリスクが静かに、動き始めているのではないかと思いました
皆さんは最近の株価のニュースを見て何か感じることはありませんか?
私がすべてを利益確定して
一度フラットな状態(現金化)に戻すことを決めた理由は
大きく分けて2つあります
理由1️⃣:見せかけの高値と「半導体偏重」に外需による市場の歪み
現在、ニュースなどで報道される「日経平均株価の高値」という
言葉をそのまま額面通りに受け取るのは
少し注意が必要かもしれないというのが私の考えです
なぜなら
この株価上昇の大部分は一部の「半導体関連株」や外需株が驚くほど
急激に値上がりしたことで、
平均値がグッと押し上げられている側面が強いからです
指数(日経平均という数字)は見栄えが良いですが
日本のあらゆる産業、すべての日用品メーカーや
内需企業が、力強く業績を伸ばしているわけではありません
皆さんの周りのリアルな景気の感覚と
ニュースで流れる「株価最高値」という言葉の間に
少しギャップを感じることはありませんか?
一歩引いて市場全体を眺めたとき
「この高値は実体経済の本当の強さを反映したものではなく
特定の分野に資金が集中したことによる『歪み』かもしれない」という
違和感が大きくなっていきました
このような歪みがある市場では
何かのきっかけでその勢いが止まった時
下落の影響が広がりやすくなるのではないかと感じています
理由2️⃣:足元で静かに本格化しつつある
「ナフサショック」の懸念
そして、私が今回の「日本関連の全売り」を決行した決定打であり、
最も慎重に見守っているのが、いま水面下で大きな話題となっている
「ナフサ(粗製ガソリン)ショック」の影響です
普段のニュースでは原油価格(ガソリン代など)は
よく目にしますが「ナフサ」まで深く追っている方は
まだ少ないかもしれません
しかし、このナフサはプラスチック、合成ゴム、合成繊維
各種化学薬品など、私たちが日常で目にする
ほぼ全ての工業製品の「もっとも基礎となる原材料」なのです
中東情勢の緊迫化に伴い
このナフサの価格は短期間で急騰しています
現在、株式市場ではこの原材料高騰や供給不足の影響は
企業の決算書や目に見えていません
そして、まだ大きく表面化していません
だからこそ、株価は穏やかなに高値を維持しています
しかし、これは時間差を伴って確実に私たちの生活や
日本企業の経営をじわじわと圧迫してくるとにらんでいます
皆さんは、以下のような身近な分野で
値上げや品薄の兆候を感じたことはありませんか?
🟥身近な消費財・食品
ポテトチップスをはじめとするお菓子のパッケージ
(包装紙やプラスチックフィルム)
🟥製造・インフラ
あらゆる製品に使われる塗料、メガネのレンズ
自動車用のゴム製品やタイヤなど
🟥建築・住宅産業
住宅の建材、接着剤、配管資材、壁紙と
いった建築関連の部材全般
(一部の大手住宅設備メーカーでは
受注への影響も出始めています)
化学メーカーから始まる原材料のコスト高騰は
製品を作る製造業、そして私たちの元へ届ける内需企業へと
ドミノ倒しのように伝わっていきます
最終的には「採算を合わせるための急激な値上げ」を
余儀なくされるか、最悪な場合は
「物そのものが足りない状態」に陥るリスクがあります
値上げをすれば消費が冷え込み
値上げをためらえば企業がコストを被って利益が吹き飛ぶ
どちらに転んでも私たちの暮らしに直結する
企業の経営は厳しい局面に立たされています
私が保有していた東レ、リケンテクノス、住友ゴムといった
素材・化学・タイヤ関連の銘柄は
まさにこの影響を真っ先に受ける位置にあります
また、QBネットHDのようなサービス業や
サイエンスアーツのような現場向けITツールも
クライアントである企業や現場の経済が冷え込めば
間接的に影響を受けることになります
🟦「まだ影響が見えにくい今のうちに」守りを固める
企業の「過去の業績データ」だけを見れば
現時点ではかなり良い状態を維持しています
しかし、株価は「これからの未来」を先読みして動くものです
川上で起きている原材料の異変が、製品価格や企業の利益を蝕み
一般の消費者に届くまでには数ヶ月のタイムラグがあります
市場全体が
「あれ?思ったより企業の利益が出ていないぞ」
「物不足で経済が回っていない」と
気づいて動いたのでは、すでに株価が下がってしまい
せっかくの資産を減らしてしまうかもしれません
「今はまだ目に見えていなくてもこれからの数ヶ月で
実体経済にじわじわと波及してくるのではないか」
だからこそ、まだ周囲が好決算に沸いている今のタイミングで
コツコツ積み上げてきた利益をしっかり確定させ
一度市場から退避して大切な資産を守る
フォーメーションへ切り替えることにしました
皆さんは
この「先回りのリスク管理」についてどう思われますか?
さて、日本株をすべて現金化した私は
この大切な資金をどのような形で
守っていくことにしたのでしょうか?
次回は、ガラリと変貌を遂げた
私の最新の「新ポートフォリオ」を
具体的な比率とともに全公開したいと思います
少し日を空けて更新しますので、ぜひ自身の資産の
「攻めと守りのバランス」を思い浮かべながら
次回の記事をお待ちいただければ幸いです
第1章と第2章をお読みになってない方は
ぜひ、こちらからお読みいただけます⬇️⬇️⬇️
今回も最後までお読みいただき
本当にありがとうございました
また次回の更新でお会いしましょう
