【地方創生 番外編⑤】グスク班の覚醒「140個の種」が証明した足の価値。迷い道を宝に変えたバタフライピーの奇跡
◆ 迷いを断ち切った、その先で
「バタフライピーに絞ってください」
先日、グスク班にそう伝えました。
迷いを手放した彼らが、次に何をしたか。
その報告が、今、私の手元に届いています。

◆ 「迷い道」が、140個の種になった日
方向性が決まった後、彼らはすぐに動きました。
バタフライピーを自生地で探そうと、南城市のフィールドへ。
しかし、そこで見つけたのは、別の植物でした。「自生していると思って探したら、日和見植物(クロバナツルアズキ)でした」。完全な、迷い道です。
普通なら、ここで引き返します。
しかし彼らは、道端で休憩していた地元の方に、直接声をかけました。
「うちにあるから、来なさい」
招かれたお宅で、鉢植えを譲り受け、そして140個の種を、収穫することになったのです。

失敗が、地域とのつながりに変わり、そのつながりが、140個という具体的な数字になって返ってきました。
「よそ者・若者・バカ者」一見無謀に見えるほど熱心に動く者にしか、開けない扉があります。まさに、その体現でした。
◆ 机上の空論を、1秒で吹き飛ばした実証実験
彼らの行動力は、ここで終わりませんでした。
物産館の館長からの懸念。「本当に染まるのか」「衣服に色移りしないか」に対し、答えを待つのではなく、すぐに動きました。
百均でレース糸を調達し、塩とお湯で一晩漬け込む。そして実際に、編んでみる。
干して乾かした結果は「見て分かるような色落ちは、なし」。

自分たちの五感で確かめた、この一次情報。
机上で議論を重ねるより、圧倒的に速く、圧倒的に強い説得力を持つ武器になりました。
◆ 140個の種が描く、未来の物語
この140個の種は、単なる副産物ではありません。
種は、無限に採ることができます。
このお守りに、染めた糸と一緒に種を封入する。旅の安全と幸せを祈るお守りとして持ち帰った観光客が、数年後、自分の家でその種を植え、青い花を咲かせる。
あるいは、体験イベントに参加した地元の子供たちが種を植え、南城市に「青いバタフライピーの景観」を増やしていく。
種から始まり、人の手で広がり、未来に輝く。
そんな循環のストーリーが、彼らの足で稼いだ140個の種から、確かに描けるようになっていました。
まだ、お守りは一つも完成していません。
140個の種も、まだ土の中で眠ったままです。
それでも、道に迷ったからこそ出会えた人、その人がくれた140個の種。
グスク班がこの先、その種をどう育てていくのか、私も楽しみに見届けたいと思います。
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