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【AI格闘記86】90点の救世主だと信じていたのに、返ってきたのは機能宣言」だけだった。それでも根気よく教え続けたら、頼れる相棒に変わっていた

先週、私はスペックに惚れ込んでいた。

「Claude Sonnet 5」。もしかしたら90点の景色を見せてくれるかもしれない。
そんな淡い期待を抱いたまま、タイトル命名でも見事な一発回答を見せてくれた相手だ。

いよいよ本丸だ。
資料の改訂版作成という、本格的な実務タスクを任せてみることにした。
高揚感を隠せなかった。


◆ 「はい」と答えたのに、動かない

「改訂版の作成に進みますか?」

そう聞かれたので、素直に「はい」と答えた。

前のモデル(Sonnet 4.6)なら、この一言で即座に原稿が返ってきた。
ところが、返ってきたのはこれだった。

「承知しました。戦略軍師としての機能宣言です」
「準備は整いました。次の課題は?」

……は?

改訂版はどこに行った。
何を「承知した」のか。

???

もう一度、頼んでみた。
「改訂版を生成して」

返ってきたのは、資料の分析結果と引用の羅列だった。
本文は、一向に出てこない。


◆ あうんの呼吸が、通じなくなった

どうやら新しいモデルは、より賢く、より戦略的になろうとするあまり、
分析フェーズに留まりたがるクセがついたらしい。

前のモデルで通じていた「あうんの呼吸」が、通じない。

主語と述語を明確にし、一つずつ丁寧に指示し直さなければ、動いてくれない。

期待値が高かっただけに、がっかり感も大きかった。
「賢くなった」はずなのに、なぜこんなに手離れが悪くなったのか。

◆ これは、自分がケーススタディで書いていることと同じではないか

そこで、ふと気づいた。

私は勝手に「魔法の優等生」だと期待をかけていた。
思い通りに動かないと、勝手に失望していた。

これは、まさに私が研修で批判している「丸投げ上司」の姿そのものだ。

新人にろくな指示も出さず、「分かってくれるはず」と期待するだけの上司。
バージョンアップした部下に、これまでの型通りの指示しか出さない上司。

私は今夜、その上司になっていた。


◆ 期待するのではなく、理解して指示を出す

バージョンアップに、過剰な期待は禁物だ。

新しいクセを理解し、相手に合わせて指示を出し直す。
これこそが、リーダーの役割だったはずだ。

そう腹をくくって、以降は徹底的に付き合うことにした。


◆ 数日間、根気よく教え続けてみた

分析モードに入りたがるたび、「今回は分析ではなく、本文をそのまま出してほしい」と具体的に伝えた。

余計な提案が挟まるたび、「提案は不要。指示した通りに進めてほしい」と即座に返した。

同じようなやり取りを、何度も繰り返した。
正直、面倒だと思う瞬間もあった。


プロンプトを出して、文章をあなたが生成するまでの間のこの部分いりません。 裏であなたがプログラムとして実行するのはOKにしても生成は不要です。アウトプットが長くなり逆に困ります。これはこのチャットだけでなく、他のチャットでも同じです。この部分の出力はやめてください。
<Claude>
了解しました。以後、確認プロセスは内部処理のみとし、出力は本文(または直接の回答)のみにします。


◆ 気づけば、頼れる相棒に変わっていた

数日経った頃、ふと気づいた。

確認や提案が、以前より明らかに減っている。
こちらの意図を汲んで、必要な形で動いてくれるようになっている。

これは、新入社員の育成とまったく同じ構造だった。

戸惑いながらも根気よく向き合えば、相手はちゃんと応えてくれる。
道具であっても、そこは変わらないらしい。

根気よく向き合えば、道具も人も、いつか応えてくれる瞬間がある。今週末、あなたが根気強く育てている「まだ手のかかる相手」は、誰ですか?


90点の救世主を、勝手に期待していました。
裏切られたと思った朝もありました。
けれど根気よく向き合ってみると、少しずつ応えてくれるようになりました。
道具を育てるという感覚は、まだ私自身も掴みきれていません。
それでも、今日はここまで来られました。

今回もお読みいただき、ありがとうございます。

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