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感性を信じる勇気



「蝶のように舞い、蜂のように刺す。」

モハメド・アリが残した、有名な言葉だ。

軽やかに動き、一瞬で勝負を決める。

そんな生き方に憧れないわけではない。

でも、僕が歩いてきた道は少し違う。

感覚で生きる。

匂いで運を選ぶ。

理由は、うまく説明できない。

でも、僕は自分の感性を信じている。

「なんとなく気になる。」

「面倒でも、少し面白そうだ。」

そんな方向へ、自然と足が向く。

その小さな感覚を信じて、一歩踏み出してきた。

振り返れば、人生で印象に残っている出来事の多くは、
その先で待っていた。

毎日、同じような日々が続いている。

仕事へ行き、帰宅し、ご飯を食べて眠る。

大きく見れば、昨日とあまり変わらない一日だ。

それでも僕は、昨日とは少し違う何かを嗅ぎ分けながら歩いている。

小さな違和感。

ふと心が動く瞬間。

思いがけない出会い。

誰かの何気ない一言。

そんなものを拾い集めながら、今日まで歩いてきた。

振り返れば、人生を少しずつ変えてきたのは、大きな決断ではなかった。

「やってみようかな。」

そんな小さな一歩だった。

その一歩の先で、人と出会い、景色と出会い、
自分の知らなかった自分と出会ってきた。

あとから知ったのだが、

そんな思いがけない出会いや発見を、「セレンディピティ」と呼ぶらしい。

でも、僕はその言葉を知る前から、ずっとそんな生き方をしてきた。

セレンディピティは、偶然を待っている人のところには、
なかなかやって来ない。

少なくとも、僕の経験ではそうだった。

「ちょっとやってみよう。」

「少し気になる。」

そんな小さな一歩を踏み出した人の前に、そっと姿を現す。

だから僕は、小さな「やってみよう」を大切にしている。

最近、ひとつ気づいたことがある。

誰かのためにしたことが、巡り巡って自分の喜びになる。

そんな生き方ができたら、それはきっと幸せだ。

でも、その前にもっと大切なことがある。

まずは、自分が気分よくいることだ。

無理をして誰かのためになるよりも、
自分の心が少し軽くなる方向へ歩いてみる。

すると不思議なことに、その心地よさは少しずつ周りにも伝わっていく。

僕は、まず自分の小さな幸福を大切にしたい。

その幸福が、家族へ、友人へ、職場の仲間へ。

静かに伝わっていけば、それだけで十分うれしい。

小さな幸福は、いつもそこにある。

なくなったのではない。

見えなくなっているだけだ。

忙しさや不安に追われていると、
目の前にあるはずの幸せを見落としてしまう。

だから今日も、少しだけ感覚を澄ませる。

風の匂い。

季節の移ろい。

誰かの笑顔。

胸の奥が少しだけ動く瞬間。

僕は、それを嗅ぎ分けるために生きているのかもしれない。

明日もまた、同じような一日が始まる。

それでもきっと、昨日とは少し違う景色がある。

その景色は、探して見つかるものではない。

感性を澄ませ、小さな一歩を踏み出した先で、ふいに出会うものだ。

だから僕は、明日も歩く。

その匂いがする方へ。

その先に、小さなセレンディピティが待っている。


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澪(みお)│人生探究家│📖note実験室|フォロバ100% この記事が、あなたの心にちょっとでも寄り添えたなら、サポートしていただけると、とても励みになります。 いただいたチップは、これからの執筆活動と、同じように悩む誰かへの物語づくりに大切に使わせていただきます。