多浪生が医学部で落とされるのはある意味「当たり前」ではないか?
数年前(2018年頃)に一部の大学で「年齢や性別によって一律で減点している」ことが発覚しました。
以降、文部科学省の指導がすごく厳しくなり、そのおかげで今は年齢や浪行回数だけで機械的に門前払いされるケースはほぼなくなりました。
入試の透明性はかなり高くなっていると言われています。
現役生も多浪生も、基本的には同じ土俵で点数勝負ができる環境が整ってきているのが現状です。
しかし、男女の差別はダメでも年齢の差別は致し方ない麺もあるのではないかと思うのです。
もちろん、どんな受験者にもチャンスは等しく与えられるべきです。
それでも私がなぜそのような結論に達したかを話そうと思います。
論争を招く内容ですが私の言わんとすることを理解してもらえると嬉しいです。
医学部の目的は医者・研究者を出すこと
まず前提として、医学部は医者や研究者を出すことを主な目的としています。
これは医学部が持つ少し特殊な事情です(例外はありますが)。
例えば、文学部を出たひとは全員が人文学に関連する仕事に就くとは限りません。
法学部でもほとんどが法曹志望であってもそれ以外の職を目指すパターンがあります。
しかし、医学部を出て一般の企業で就活することはほぼありません。
研究するか、病院勤務か、病院経営。
理三は東大の特殊な事情によって医学部とはいい難いのでここでは除外します。
つまり、医学部に入学するといった時点で将来は半分定まっているのです。
(もちろん途中でやめるなら話は別。)
言い換えれば、医学部の大きな目的は「地域や社会に貢献する医師を育成・輩出する」こと。
ここで大学の目線に立ってみましょう。
20歳前後の現役・1浪生と、20代半ば〜後半で入学する多浪生を比べると、将来医師として働けるトータルの年数(キャリアの長さ)に差が出てしまいます。
当然、大学側としては、少しでも長く医療現場に貢献してくれる若い人材を確保したいという本音があるでしょう。
桁違いに掛けられる税金
私立大学なら大学は自分で好きなように予算を管理して学生を取れます。
しかし、国立大学ではそうは行かない。なぜなら税金が投入されるからです。
いくらでしょうか。
国立大学の医学部生1人を医師に育てるために投入される税金(公的資金)は、6年間で総額およそ1億円と言われています。
国立大学の学費は、6年間で約350万円(年間約54万円+入学金)。
つまり、かかる費用の「1億円」に対して、学生本人が負担しているのはほんの3.5%くらいなのです。
残りの約9,600万円以上は、すべて国からの「運営費交付金」などの税金でカバーされていることになります。
これは日本医師会の資料に明記されているもので、その大半は国民の税金で賄われています。
この予算は他の学部とは比べ物になりません。
超・少人数教育と手厚い指導:優秀な教授や臨床医が、学生に対してかなり高密度な指導を行う。
高額な設備と消耗品:実習で使う最新の医療機器、シミュレーター、解剖実習の環境、実験設備、高度な試薬など、すべてが桁違いに高い。
大学病院の維持:学生が臨床実習を行うための大学病院のバックアップにも、たくさんの運営交付金(税金)が使われている。
これらの要素が積み重なって、一人の医者のために1億円が費やされるのです。
ならばより長い間日本の医療に貢献してくれる、若い石が欲しいと考えるのは当たり前ではないでしょうか。
合格までのタイムパフォーマンスという観点
また、受験勉強のタイムパフォーマンスについても考えてみましょう。
何年も受験勉強を続けてやっと合格ラインに達した人と、限られた時間でサクッと合格した人がいるとしましょう。
大学側は「効率よく知識を吸収する能力(地頭の良さや要領の良さ)」を気にします。
なぜなら医学部は、膨大な暗記や進級試験、国家試験が待っています。
「時間さえかければ受かる」というタイプは入学後に苦労するんじゃないかって懸念されやすい。
働き始めても忙しく、要領の良さはずっと求められる能力です。
そもそも、いくら医学部であっても「時間をかければ」必ず通ります。一生かけても通らないほどの、学術系のオリンピックほどの難易度はありません。
だから、大学は同じ知識レベルに達した人が二人いれば、より短い時間でたどり着いた方を欲しがります。
同じ点数で通ったからといって二人のポテンシャルは等しくない。
もちろんやっぱり医者になりたいと言う理由でもう一度受験をする人もいるので一概には言えません。
しかし、医学部側が「若く要領の良い生徒」を採りたくなるのは理解できると思います。
まとめ
今回は確かに論争を招く主張でした。
しかし、私の言いたいことが分かってくれた人もいると思います。
全員に理解されようとは思いませんが、私の気持ちに共感したという方がいれば嬉しい限りです。
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