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【ピアノ】回想 先生を変わる決断

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勢いで臨んだ体験レッスンは、息子にとって衝撃的な楽しさだった。
息子に合わせたペースながらメリハリがあり、息子はその場で短い曲を3曲、先生と連弾した。
息子が満面の笑みで弾いている姿を見て、私の中ではもう答えは決まっていた。
翌日、大手の先生から電話でフィードバックがあり、基本がしっかりしていることを褒められた。そして、これまでどんな曲を弾いてきたか聞かれ、使っている教本を伝えた。
すると先生は少し驚いたように、「それだけ?」と言った。私は自分の中にあった違和感が何なのかわかったような気がした。
大手の先生からは、「そこまで基礎練習をやっていたからこそ、基本がしっかり身についているのですね」とも伝えられた。
それも、私の中では納得できた。
同時に、息子が2年以上、地道な基礎練習を毎日続けてきたことを誇りに思った。
大手の先生からは、続けて「数カ月後にある発表会に出てほしい」と話があった。
初めての「発表会」の響きに私の胸が高鳴った。
発表会も教室のカリキュラムの一環なのだろう。それでも、息子がステージに立てることが嬉しかった。
息子にも意見を聞くと、「出たい!」とふたつ返事で発表会に参加することになった。
こうして、息子はお教室を変わると同時に初ステージも決定したのだった。

先生を変わるのは、私にとって大きな決断だった。
息子はこれまでの先生が好きだったし、私も後ろ髪を引かれる思いだった。それだけに、辞めるタイミングと先生への伝え方は何度も考えた。
その結果、息子が小学校に進学するタイミングで時間が合わなくなることを理由に、これまでの先生のお教室をやめることにした。それはあながち作り話ではなかった。
先生から最後のレッスンをしていただき、息子も直接お礼を伝えることができた。
そうして、最初の先生の元から旅立ち、息子は新しい環境に踏み出したのだった。


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