NY・マンハッタン自転車散策記
前回の記事はこちら↑から

ニューアークという町に3泊した。
NYCの自由の女神像から直線距離にして20kmくらい離れた、ニュージャージー州の都市。
この町の悪名高さは前の記事でもちょっと触れたけど、宿に関してはすごくまったりとした空間で、しかも贅沢なことにクイーンルームをとってしまった事によって超快適に過ごすことができた。
3階建ての一軒家がまるっと宿になっていて、3階のフロアが女性用、2階のフロアが男性用、各フロアにバスルームとトイレとキッチンと共用スペース(リビング)がついていて、廊下を介して鍵付きの各部屋にアクセスする感じ。
キッチンで飯を作ってると他の宿泊者がひょこっと顔を出して来て挨拶してくれたりする。
日本にいる外国人に対しても常々思っていたけど、なんで奴らって基本的にいつも誰かとビデオ通話しているんだ?
「前からめちゃくちゃ独り言喋ってる外国人が歩いてきたぞ」と思ったら大体誰かと電話してる、みたいなことが日本でも多々あった。
それがこっちではごく当たり前で、何か緊急の要件がない限りは滅多に電話しない派の俺にとっては結講カルチャーショックではある。

アメリカの物価は基本的にバカ高いけど、牛肉だけは意外とそうでもない。
日本と同じかむしろちょい安いくらい。
休養日は貴重なタンパク源として牛肉を積極的に摂取していくことを決意。

次の日。
自転車で20km弱漕いで、ついに憧れの(?)ニューヨーク・マンハッタンが見えた。
到着したのはジャージーシティという街のPaulus Hookというフェリーターミナル。
マンハッタンとの間にはハドソン川という大きい川が流れていて、これを渡るにはInterstateと呼ばれる高速道路の橋を通るか、地下鉄に乗るか、フェリーに乗るかの3つの選択肢がある。
橋と地下鉄はいずれも自転車の乗り入れが禁止なので、今回は残された選択肢のフェリーをチョイスする他なかった。

当時消防隊が実際に使っていたヘルメットや腕章

マンハッタンに渡る前のフェリーターミナルのそばにも9.11同時多発テロの追悼史跡があった。
とても物々しい。
これを目の当たりにするだけでも胸を抉られる。

自転車の積み込みは無料



フェリーって普段あまり馴染みがないからなんとなく敷居が高そうだなと思っていたけど、チケットもあっさり買えて、自転車も普通に積み込めて、ニューヨーク市民は普段の生活の足として日常的に使用してる感じがあった。
乗船して10分足らずで、対岸のマンハッタンはBrookfield Place Terminalに到着。
いつものスタンス通りマンハッタン観光についても特に事前に下調べはしてなくて、とりあえず知っている有名どころをプラプラっと地図に沿って巡っていこうという感じ。
船着場から近い順に、ワールドトレードセンター(グラウンド・ゼロ:9.11メモリアル)→自由の女神がよく見えそうな公園→ウォール街→エンパイア・ステート・ビル→タイムズスクエア、という流れで回ることにした。

飛行機が衝突した北棟、南棟のあった場所がそれぞれ噴水となっている

まず初めにグラウンド・ゼロへ。
フェリーターミナルからは500mくらいで、5分もかからずにアクセスできた。
2001年9月11日、飛行機が衝突したワールドトレードセンターがあった場所。
北棟、南棟があった場所がそれぞれ噴水になっていて、それを囲むように壁面には犠牲者の名前が刻まれている。
2753人。
ここで一瞬にして失われた命、救助作業中に犠牲になった消防士や法執行官の数。
そしてその犠牲にいまだ苦しむ遺族の方々。
その人たち全員の想いがズンとのしかかってくるような場所だった。
それぞれの噴水をぐるっとゆっくり一周してみて、中には日本人の名前いくつかあって、それを見たらもう我慢できなかった。
やり場のない無力感が涙となって溢れてくる。


ベンチに座って気持ちが落ち着いたところで再度自転車を走らせ、マンハッタン最南部にあるThe Battery Parkへ。これも5分足らずで到着。
ここからなら自由の女神がハッキリクッキリ見れるだろうと見込んでいざ来てみた。
…けど、思ってたより遠い!!
近くまで行くにはリバティーアイランド(自由の女神がある島)に行くための公式クルーズか、スタテン島という全く別の島に行くための無料フェリーに乗るのがいいみたい。
そんな金も時間もあまりないので、フェンス越しに堪能しておしまい。
サバサバ系男子なのでこういう時の諦めというか切り替えは俊速でできちゃう。


そこからまたまた5分くらい自転車を漕ぐと、世界経済・金融・ビジネスの中心として名高いウォール街に到着。
着いてみた感想は「え、こんなもん?」だった。
世界経済の中心っていうくらいだからもうそれはバリバリの証券マンとか投資家みたいな人がわんさかいて、道端にはお金とかダイヤモンドがごっそり落ちてたりしてて、みたいに思ってたのに、意外と薄暗くてこじんまりしてるし、道路工事?でなんか汚くて人通り少ないしちょっぴりガッカリ。

…と思いきや!
最初に着いたのがウォール街の端っこの方で、トボトボ歩いてたらそれっぽいエリアがちゃんとあった!
まるでギリシャの神殿のようにドドンと鎮座する建築、なにを隠そうこれがかの有名な「ニューヨーク証券取引所」だァ!

新聞やニュースで"ダウ平均株価"やら"TOPIX"やら、何か漠然としか意味のわからない単語達と並んでよく目/耳にするワード、「ニューヨーク証券取引所」。
いままさに俺はその「ニューヨーク証券取引所」にいるぞ。そう考えただけで気づいたら俺はなんとなく夏だった。
さすがに道端にお金とかダイヤモンドがごっそり落ちてて狂った街角キラキラはしていなかったけど、バリバリの証券マンとか投資家みたいな人たちはたくさんいた。みんな忙しなく電話をかけながらどこかに早足に歩いている。
小汚い無職チャリンコマンの俺も確かにそこにいた。トコトコと自転車を押してゆっくり歩いている。
ウォール街の夏は終わろうとしている。

元職場に以前ニューヨークで働いてた人がいて、その人がニューヨークおすすめのグルメをあれこれLINEで教えてくれて、「うおおありがとうございます!!」とか返信して、それを全部無視してめちゃくちゃマックを食べた。※別に仲良しだからそのこともちゃんと言ったよ。
なんかどこもかしこも高いだろうし、ノースリーブ短パンサンダルの男が1人でレストランに入るのも気が引けるし、そもそもチップのシステムとか未だによくわからんので。

タイムズスクエアはマンハッタンの真ん中寄りにあるので、距離にして5kmちょい、渋滞とか信号もあって1時間弱くらいで着いた。
なんかもうレベチ。
新宿駅東口の電光掲示板(飛び出て見える3Dの猫ちゃん)のところに行くとそれを写真に撮ってる人をよく見かけるけど、その人らをタイムズスクエアに連れてきたらたぶん腰抜けるどころか砕け散るんじゃないかな。
大きさ、数、迫力、カラフルさ等々全ての項目において規格外すぎる。



路上パフォーマーなんかもたくさんいて、盛り上がりがすごい。
かと言って人口密度は東京の都心部よりかは低くて動きやすかった。
大晦日のカウントダウンなんかは人混みがどえらいことになるらしいけど。


帰りはハドソン川沿いをぐーっと南下して、そのままフェリーターミナルまで。
マンハッタン滞在時間はだいたい5時間くらいで、ボリューム的には十分大満足。
やっぱりこういう感じのお散歩・ポタリングベースの観光が自分には性に合ってると思う。


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