漫画家アシスタント物語 諦めま章〈8〉 愛スタントのマンションへ?
《 写真上: 仕事場の押入れに積まれたジョージ先生の古い原稿が入った段ボール。 一つの段ボールに40本以上の作品が入りますので、1箱で3,4ヶ月分の原稿になります。 連載人生50年分で200箱以上の量になります。私は40年で漫画たった30本分。 先生の1箱分にすら足りません。2012年10月 》
< この諦めま章〈8〉は、文庫本約10ページ分 >
「諦めま章」は、独立した「章」ですので、「第9章」の続きではありません。 ほとんどは、雑多な回想ですが、一部連続していますので、やはり、「諦めま章〈1〉」からお読みになる事をお勧めいたします。
それから‥‥
はじめての方は、「マガジン:第1章、第2章」(無料)がお薦めです!
その15
《 漫画家アシスタントが・・・現金を運ぶ!? 》
実在の漫画家や漫画家アシスタントの下半身の問題を書くのは、とても楽しい事だし、また気持ちが良いものなのですが‥‥‥‥
書かれた方にすれば、たまったものではないでしょう‥‥‥‥ 当事者がこのブログを読んだら食事が不味くなったり、喉に詰まってしまったりするかも知れません‥‥‥‥
‥‥と、そんな懸念を抱きつつも‥‥‥‥
『 ま‥‥ 人生一回きりだし‥‥‥‥ 細かい事は気にしない! 』
‥‥‥‥などと、イイ加減に開き直りながら‥‥‥‥
これは、また‥‥‥‥ かなり古い話になるのでございますが‥‥‥‥
( 以下、しばらくの間‥‥ 人物がわざとらしく匿名になりますので、ご容赦ください。とにかく、この記事を書いている時は在職中の2013年! )
「 またぁ‥‥ 逢うぅ~日までぇ~~~ 逢えるぅ‥‥‥‥♪ 」(※参照)
なんて曲が流行っている一方で大久保某の連続強〇殺人事件なんて物騒な事件があったりした当時( 1970年代 )の事‥‥‥‥
その有名漫画家A先生は、全ての連載を打ち切って‥‥ 若い女性を伴って某温泉へ‥‥!
( この出来事は、当時の一部メディアで「 鬼才A引退宣言 」「 失踪? 行方不明か!? 」などと報道されたのですが‥‥‥‥その実態は、報道とはまったく違うのです )
これから書くお話は‥‥
この時に、温泉で有名な〇海へ随伴したアシスタントのKさんという人から聞いた話なのです‥‥‥‥
事が事だけに‥‥‥‥ 実名はもちろん、関連した事柄も伏せなくてはならないので、読者の皆様には歯がゆい思いをさせてしまうかも知れませんが‥‥‥‥ どうか、お許し下さい。
Kさんは、エルビス・ブレスリー(※参照)のファン。 日本の歌手だと‥‥ あの「 ブルーライトヨコハマ 」のいしだあゆみ(※参照)などが大好きな若者でした‥‥
Kさんは、この有名漫画家A先生に師事する前に、〇森プロ(※参照)で仕事をしていたのですが、そこの先輩アシスタントと喧嘩をしてしまい夜逃げ同然に飛び出してしまった経験を持っています。
この〇森プロで、Kさんのデスクの隣には、後に「 〇レンチ学園 」で一世を風靡した〇井豪先生がいたそうです。Kさんが先輩からいじめられると、〇井豪先輩が助けてくれたそうです。
「 〇井ちゃんはいい人だったよ‥‥ 真面目で、すっごく優しい人でさぁ‥‥‥‥ やっぱり出世するような人は違うよなぁ‥‥‥‥ 」
‥‥と、最近、私に話してくれましたが‥‥‥‥ それにしても、〇森プロでの( 徹夜? )仕事は大変だったみたいです。
さて、〇森プロを逃げした19歳のAさんは、この漫画家A先生のアシスタントになるわけですが‥‥‥‥
この先生‥‥‥‥ よくよく女が好きな人で、いつも女のケツを追い駆けている感じだったようです‥‥‥‥
こうした肉食系の野獣的感性がそのまま漫画になって現れているのか‥‥‥‥ 迫力、情念、エロス‥‥‥‥ つねに「 問題性 」をはらんだ作品が目立ちます。
ちなみに、女からモテるタイプなのかと言うと‥‥‥‥ そうとは思われず‥‥‥‥ ただ、本人が必死にモテようと常識を超えたような努力を重ねている‥‥‥‥ といった感じでした。( モテる人間が、そんな事しませんよね )
私は昔から、仕事場の傘立ての中にビニール傘がやたらと入っているのを不思議に思っていました。
『 なんで、こんなにたくさん傘があるんだろうなぁ‥‥ 』‥‥と。
そして、最近(2012年頃)、私がA先生から聞いたのですが‥‥‥‥ 雨の日には傘を二本(?)持って歩くのだそうです。
何故、雨の日に二本の傘を持って出て行くのか‥‥‥‥‥‥?
当然、私は先生にそう質問しました‥‥‥‥
先生の答えは、簡単明瞭で‥‥
一本は自分が使い、もう一本は、傘を持っていない( 若い )女性が歩いている時に譲るためなのです。( 男やガキ、年寄は完全無視! )
「 一人や二人はいるもんだよ、傘持ってないの 」
傘のない女性を見つけると‥‥
「 この傘を使いなさい 」
‥‥などと言って‥‥‥‥ 女性に傘を差し出すわけです。
本人は、この事を‥‥‥‥
「 愛だよ! 」
などと言っていますが‥‥‥‥ どうなんでしょうか‥‥‥‥
仕事場には10本ほどの100円傘がストックされており‥‥‥‥「 愛×10 」で「 愛情10本! 」という事なのでしょうか‥‥‥‥
これは、くだらない冗談( シャレ )ではありません! ホントに、玄関の傘立てには「 愛 」がいっぱいだったのです!
この有名漫画家A先生が連載漫画を持ったのが22歳、その後は売れっ子漫画家として少年漫画雑誌各誌で大活躍‥‥‥‥( 週刊誌6誌同時連載達成! )
そして、夜の新宿、歌舞伎町、さらに、有楽町や銀座でも大活躍する様になり‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
Kさん(20歳)がアシスタントを務めてからしばらくすると、この有名漫画家A先生( 当時28歳 )の奥さんにも可愛い男の子が誕生し、はた目にも羨ましいニューファミリーの輝きが‥‥‥‥
さて‥‥‥‥
この漫画家先生には3~4人のアシスタント( 若い男性 )がいたのですが‥‥‥‥ これ以外に女性の‥‥‥‥ アシスタント‥‥‥‥ というか何というか‥‥‥‥‥‥‥‥
つまり‥‥‥‥ そのぉ‥‥‥‥‥‥ アシスタントならぬ「 愛スタント 」がいたわけですのです‥‥‥‥‥‥(汗)
Kさん( 当時20歳位 )より年下の19歳‥‥‥‥ ちょっと悪っぽい感じの女性だったそうですが‥‥‥‥‥‥
服装は派手でエロい感じの可愛い女の子‥‥‥‥‥‥
ある日、Kさんは、漫画家先生から現金が入った封筒を預かります‥‥‥‥
このお金は‥‥‥‥ つまり‥‥‥‥ 彼女への月々の「 お手当 」‥‥ その封筒を、彼女のマンションへ届ける仕事を仰せつかったわけです‥‥‥‥
Kさんが当時を笑いながら振り返ります‥‥‥‥
預かった封筒を手にした時‥‥‥‥ その時の、手の重みを思い出すように‥‥‥‥
手のひらを出して‥‥‥‥
「 俺たちがもらう給料よりも重かったよ! 」

その16
《 漫画家アシスタントが・・・先生の愛スタント宅へ・・・!? 》
有名な漫画家A先生から月々の「 お手当 」(※参照)を預かり、先生の「 愛スタント 」である女性が住むマンションへ届ける事になったKさん‥‥‥‥
実はKさんは、この女性が大嫌いだったのです‥‥‥‥!
『 先生は、あんな女の何処がイイんだか‥‥! 』
若くて可愛いというだけで何もない‥‥‥‥大柄で生意気でイヤったらしい‥‥‥‥
『 先生には、あれほど素敵な奥さんや子供がいるのに‥‥‥‥! 』
私も数回、先生の奥さんにお会いした事があるのですが、確かに素敵な方でした。映画俳優で言うと宮崎美子氏によく似た感じの明るく優しい人でした。( 誰もが羨むリッチなニューファミリー )
某映画俳優似の奥さんのエピソードは、「 第5章〈11〉〈12〉 」に少しありますので、まだお読みでない方は、是非どうぞ!
漫画家先生も、その家族も大好きだったKさんにとっては、その「 愛スタント 」だけが「 喉に引っかかった魚の骨 」の様な存在だったわけです‥‥‥‥
どうしても‥‥ どうしても好きにはなれないタイプの女性でした‥‥‥‥しかし、漫画家先生から言いつけられたのですから逆らえません‥‥‥‥ さっそくお手当の封筒を持って出かけます‥‥‥‥
『 俺たちは、朝から晩まで働いているのに‥‥ ただブラブラしてるだけのクソ女が俺たちよりも沢山給料(?)をもらうなんて‥‥‥‥! 』
彼女が与えられていたマンションへ向かうKさんは複雑な心境でした‥‥‥‥
マンションの階段を上がりながら‥‥‥‥
『 さっさと金を渡して帰ろう‥‥ 』
‥‥そう思っていたのですが‥‥‥‥
ゆっくりと‥‥‥‥ ドアを開けるその彼女は‥‥‥‥‥‥
パンティが見えそうなミニスカートをはいて、熱い視線をKさんに投げかけつつ‥‥‥‥
「 ねぇ~ 中に入りなさいよ~~ぉ 」
自分よりも年下でバカそうな女に、なめた口をきかれるだけでも腹が立つ‥‥‥‥
「 遠慮しないでぇ~ さ~~ぁ 」
そのスケベそうな目つきと‥‥ 赤い唇にも‥‥ 気味の悪い昆虫でも見ている様な不快感を感じつつも‥‥‥‥
やはり‥‥‥‥
「 嫌です 」なんて断る事も出来ない‥‥‥‥ だって彼女は先生の大切な「 愛スタント 」なのだから!
『 こんな女の何処がイイんだか‥‥‥‥ まったく! 』
そう思いつつも‥‥‥‥ ここはグッとこらえて‥‥‥‥ 部屋の中へ導かれるままに従う‥‥‥‥‥‥
玄関を入るとすぐに安っぽい応接セットがあり、そこへかけるように促される‥‥‥‥‥‥
向かい側に座る彼女のミニスカートが目に入る‥‥ ミニスカートの奥に見える白いモノが目に入る‥‥‥‥ 無視しようと努力しても目に入る!
『 このバカ女、パンツが見えてるじゃね~かよっ! 』
自分の給料袋よりも重い封筒を彼女に渡しながら‥‥‥‥‥‥ ついに我慢の限界に‥‥‥‥!
「 言ってやったよ!」
「 え‥‥?」
「 俺は言ってやったんだよ!」
「 えええ‥‥ ホントですかぁ?」
聞いてる私が驚きました‥‥‥‥
Kさんは、真正面から、漫画家愛スタントの目をにらんで‥‥
「 説教したよ‥‥‥‥!」
「 ‥‥何を?」
「 ‥‥‥‥えっ?」
「 何を説教したんですかぁ?」
「 ‥‥な ‥‥何を説教したかって‥‥‥‥ 」
「 ‥‥‥‥? 」
「 ‥‥そんな事‥‥‥‥ もう忘れちゃったけど‥‥‥‥ 」
Kさんは、40年も昔の事を‥‥‥‥ 遠くを見るような目つきで思い出そうとしながら‥‥‥‥
「 何だよ、お前の態度は! ‥‥ふざけるなよ! ‥‥とか、そんな感じで話したかなぁ‥‥‥‥ たださぁ‥‥ 彼女はスゴク怒ってたよ‥‥ 」
「 はぁ‥‥ そうですか‥‥‥‥ 」
「 気にさわったンだろうなぁ‥‥‥‥ きっと‥‥‥‥ 」〈笑)
Kさんは、当時の‥‥ 20歳の若かった頃の自分の気持ちをキッパリと私に話してくれました‥‥‥‥
「 だって‥‥ 先生の奥さんが可哀想でさぁ‥‥‥‥あまりにも可哀想でさぁ‥‥‥‥ 」
「 漫画家アシスタント物語 諦めま章〈9〉」へつづく・・・・
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~~~ 参照 諦めま章〈8〉 ~~~ ( 読んでも、読まなくても!)
【その15】
・逢う~ : 1971年、尾崎紀世彦氏の大ヒット曲。
・エルビス・ブレスリー : 1960年代、アメリカの大歌手、キング・オブ・ロックンロール。
・いしだあゆみ : 1968年、「ブルーライトヨコハマ」が大ヒット
・〇森プロ : サイボーグの漫画で有名だった漫画界の大御所。
【その16】
・お手当 : 1970年頃のアシスタントの給料は2万円か多い人でも3万円ほどだったと思います。
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