【闘病記録】すべては臼蓋形成不全から始まった
ここまでたどり着いていただき、ありがとうございます。まると申します。

「臼蓋(きゅうがい)形成不全」という言葉をご存知ですか?
「臼蓋(きゅうがい)形成不全」とは、股関節の受け皿である寛骨臼(臼蓋)の成長が不十分で、太もも部分の骨である大腿骨頭(だいたいこっとう)をしっかり覆えていない状態のこと。
今では「寛骨臼(かんこつきゅう)形成不全」と呼ぶことが多いようです。
フォローいただいている荒川さまの記事でとても分かりやすく解説されています。
荒川さま、ご協力いただきありがとうございます!!
実は日本人の成人男性0〜2%、女性2〜7%が臼蓋形成不全と言われており、珍しい症状ではないのです。
私がnoteを書くきっかけであり、
今も続く闘病生活の始まりでもある
「臼蓋(きゅうがい)形成不全」。
この症状を少しでも多くの方に知ってもらいたいと思い、荒川さまの記事をはじめ、お世話になっている整形外科医や理学療法士さんに教えていただいた内容をまとめました。
この記事を読むと分かること
・股関節の構造
・臼蓋形成不全の症状や診断、治療法
・臼蓋形成不全の進行や体験談
・診断がついた時の対処法
こんな人におすすめ
・歩き始めるときに足が痛い人
・長く立ち続けるのがしんどい人
・股関節から音が鳴るときがある人
・足を開くと違和感がある人
・上記の症状のある人が身近にいる人
臼蓋形成不全とは
股関節はざっくり説明すると、以下のような作りをしています。
骨盤側の臼のような丸い部分(寛骨臼)で腿の骨(大腿骨頭)をおおっており、その間に軟骨があります。

https://www.mediaid-online.jp/clinic_notes/information/720/
臼蓋形成不全の股関節では、寛骨臼と骨頭が接する面積が少ないんです。

引用元 : https://www.kansetsu-itai.com/doctor/doc113.php
家で例えると、
骨盤側の骨が屋根、腿(もも)側の骨が柱。
屋根と柱の建て付けが悪い状態なので、
屋根も柱も常にグラグラ。
壊れかかった家のような状態なんですね。
骨格で体を支えられない分、股関節周りの筋肉が骨の代わりに体を支えるので、筋肉が疲れやすく痛みが出やすいんです。
なので治療せずそのままにしておくと、
変形性股関節症という股関節の軟骨がすり減り、関節の動きが悪くなることで痛みが生じる病気へ進行。
Matu_Yuさまがわかりやすく解説されています。リンク貼らせていただきありがとうございました👇
軟骨は関節をスムーズに動かすクッションの役割を果たしています。
これがすり減ると、骨と骨が直接ぶつかるので骨が削れて変形していき、強い痛みや炎症が出るようになります。

画像引用元https://www.fukuoka-mirai.jp/orthopedics/571/
ちなみに、股関節だけではなく膝や腰に痛みが出ることも多く、膝や腰の痛みの原因が実は股関節にあったケースも珍しくないのだとか。
だから、「もしかして、私もそうかも。」
そう思ってこの記事を読んでくれる人がいるなら、それだけで嬉しい。
なぜなら私がこの病名にたどり着くまでに、
3ヶ月以上かかったからです。
昔からあった小さな違和感
振り返ると、「股関節の違和感」はずっと前からありました。
例えば、ヒールのあるパンプスや華奢なサンダルを履いて出かけた日に感じた、足元がぐらつく感覚。
歩き方が変?そもそも疲れやすい靴のせい?
そう思って気のせいにしていました。
痛みに耐えていた母の姿
母も昔から「足が痛い」と言っていました。
家事で立ち続けた時、決まって顔をしかめる。
長時間出かけるときは、必ず途中で休憩する。
そんな母を見て育った私は、小学生の頃からこんなことを言われていました。
「あなたは女の子だから、大人になったら足が疲れやすくなったり痛くなったりするかもしれないね。だから、足を大事にするんだよ。」
当時はピンとこなかったけれど、ようやくその意味を身をもって実感しました。
「ゴリゴリ音」と突然の痛み
ある日職場から帰ろうとしていたとき、
右の股関節から“ゴリゴリ”と音が鳴るようになりました。
最初は「いっぱい歩いたし、疲れてんのかな…」と軽く考えていました。
けれど、翌日から急に股関節の痛みが強くなり、足を動かすのが難しくなりました。
しゃがむ、立ち上がる、歩く。
日常のいろんな動作ができなくなっていきました。
整形外科で受けた診断
痛みはどんどん強くなり、音が鳴り始めて1週間後には、5分以上歩き続けることができなくなりました。
母に電話で相談すると、
「早く医者に行きなさい!」と怒られたので
急いで整形外科を受診するも、判断はグレー。
はっきりと診断が出るまで4つの病院をまたぎ、適切な治療を受けるためさらに別の大学病院を受診することになるのですが、詳細は別記事で改めて書く予定です。
大学病院で診察とレントゲンを受けた結果、
先生からこう言われました。
「臼蓋形成不全ですね。右の股関節のCE角は15度、左は18度です。骨の変形は出てないんで、運が良かったですね。」
CE角(Center-Edge角)とは
臼蓋形成不全の診断指標の一つ。
正常なCE角は25~30度程度で、20度以下の場合、臼蓋形成不全と診断される。

画像の引用元 : https://www.kansetsu-itai.com/doctor/doc113.php
その言葉を聞いたとき、頭の中に痛みに耐えていた母の姿が浮かびました。
臼蓋形成不全は、男性より女性の方が患者が多いそうです。だから母は私に忠告したんだと。
痛みの正体がわかって安心したと同時に、
職場にどうやって伝えよう
今後のキャリアはどうなるんだろう
子どもはちゃんと産めるんだろうか
いろんなことがばーっと思い浮かび、頭の中がぐちゃぐちゃになりました。
治療方針と「暮らし方」を変える選択
臼蓋形成不全の治療は、以下のパターン。
股関節の骨が変形していない軽度の場合、
保存療法(薬物療法、運動療法、装具療法など)で経過観察。
痛みが強い場合や股関節が大きく変形している場合は、手術療法(骨切り術や人工股関節置換術など)。
すり減った骨が元に戻ることはありません。
なので少しでもく進行を止めるため、早期発見と股関節の骨を守ることが重要になります。
私の治療方針は、リハビリメインの保存療法。
暮らしは大きく変わりました。
まず通勤をはじめとする外出には杖を使い、ヘルプマークをリュックに装着。
床に座る生活をやめ、椅子やベッドを使った洋式スタイルを意識。
しゃがまない、やっちゃいけない姿勢を知る、痛い時は安静に。
靴はヒールやパンプスではなく、スムーズに歩き出せるスニーカー。
かばんは体の片側に負担がかからないように、ナイロン性の軽いリュックに変更。
股関節のために、ひたすら情報を集めました。
それまで当たり前だった動きができなくなる。
気持ちは沈むけれど、診断のおかげでやるべき対策の方向性は見えてくるようになりました。
そのほかの具体的な日常生活の工夫は、以下でご覧いただけます。
同じように悩む誰かへ
この記事を書こうと思ったのは、同じように股関節の違和感や痛みに悩んでいる人がいるかもしれないと思ったから。
・歩くときに足がぐらつく感じがある
・長く立っていられない
・股関節から音が鳴るときがある
・足を開くと違和感がある
当てはまるものがあったら、「臼蓋形成不全」という言葉がヒントになるかもしれません。
気になる症状があった方、まずは整形外科で相談してみてください。
私は医師でも専門家でもないけれど、
「患者としての体験」は、誰かの役に立つと信じて、これからも記録していきます。

