セミナー脱落者の私が、この本に救われた話〜「書く人生のはじめかた」
みくまゆたんさんの『書く人生のはじめかた 文章力より大切な“書き続ける”ための心構え』を読みました。
この記事は、前半はレビュー(感想)、後半は「書く」ことについて改めて考えたこと、で構成されています。
*特に後半は、私の思考のトレースと「書くことでの挫折体験」についてのお話なので、ご興味のある方は読んでいただければ。
出し惜しみしなさすぎて、こちらが恐縮した
ここまで書いていいの?というくらい、あらゆる分野の「書くこと」、ジャンルに関しての手順や注意点が細かく書かれていて、みくさんのサービス精神の旺盛さに感服しました。
『書く人生のはじめかた』というタイトルではありますが、今まで自分が取り組んでこなかったライティングのツールの話やジャンルの話、それぞれの分野でのお作法的なことまで網羅されています。書くことを仕事にしている人には、手元に置いておくと安心の一冊です。近くのライター仲間にお勧めします。
「なんでも屋をアピールしすぎると、安売りされるリスクもある」
「なんでも屋をアピールしすぎると、安売りされるリスクもある」のトピックはどの分野にも当てはまることで、私自身も気をつけなくては、と改めて思う機会になりました。
器用なだけに、そして「何でもやらないと生きていけなかった時代」があったという点で、(勝手ながら)みくさんも私も、ある程度やってしまえば何でもできてしまう(と思う。みくさん違ってたらごめんなさい!)。結果として、あれもこれも頼まれて、できるようにはなってしまう。でも、それが自分のためになっているかというと、また別の話。スキルとして経験を積めたとしても、自分の気持ちの中に何も残らないことは、仕事というより作業になってしまう。だから、そういう仕事は受けちゃいけないな、と自分の過去のことも振り返りました。そしてこれからも、「自己アピール」と「安売り」は違うんだということを肝に銘じていこうと思います。
以降は、「書く」ことについて、ここ最近で考えたことを言語化したものです。
「わたしは、ライターなのか」問題
感想と言いながら、この本を読んでいるうちに「自分はライターなのか?」という問いに、ひとつ答えが出た気がしました。
この問い、先日の編集者岡本さんとのスペースで出たものです。
岡本さんは何か深いところを突くとかそういう感じではなく、「渋谷さんってライターって名乗らないですよね」と聞いてきました。その問いへの答えが、ここにあったような気がします。なので今回は、「自分のこと」についても書こうと思います。
私は、自分が体験したこと・経験したことを再構成して文字に起こすのは得意、だと思っていました。インタビュー記事や、誰かが話したことを救い上げてまとめるのは得意。でも、SEO対策のための文章とか、自分が経験していないことを文章にするのは、とても苦手です。
「書くこと」をツールとして捉えてはいるけれど、肩書きであまり自分を縛りたくない、というのもあり、文章を書くことはするけれど、たぶんこれからも私は「ライター」とは名乗らないと思います。
私は今、「バックオフィスのリベロ」という形で、プロジェクトのサポートに入ったりバックオフィスのお仕事をいただいています。自分の持っているスキルを組み合わせて誰かをサポートするのが、おそらく性に合っているんだと思います。自分自身で何かをやることも、何かを立ち上げることもあります(朗読のユニットを主宰してトータル12年、うち6年は休止中)。でも、トップランナーとしてずっと走り続けるのは、性格に合っていないというか、向いていない。自分でやったことがあるからこそできなくはない、けど、「2番手」がいい。2番手のほうが実力を発揮できる、ということに気づきました。
私にとって「書くこと」はライフワーク。
バックオフィスのアシスタントはライスワーク。でも、「書くために働いている」という意識はありません。
書けるときに、書いて残しておきたいことを残す。そして、書くことで少しでも他の誰かが楽になれるようなこと、誰かに知ってほしいことを文字として発信する。それができればいいな、と思っています。
「書く」ことでの挫折体験(本を読んでいて思い出した)
こんな私も、過去に一度だけライティング系のセミナーに参加したことがあります。ただ、毎週一本の記事を書いて提出するという課題がクリアできず、半分も経たないうちに脱落してしまいました。みくさんの本を読んでいて思い出しました・・・。
課題が認められると記事が掲載され、上位になると他媒体に掲載されるチャンスもある。近い人の文章がSNSで拡散されていくのを見て、「どうして私には書けないんだろう」と悩んだこともありました。
でも、みくさんのこの本があれば、セミナー参加費の代わりに、自分のペースで「どうしていけばいいか」方針を考えられる。今の私にとってとてもありがたいなと思いました。そして、「ライターと名乗らないの?」という岡本さんの問いから始まった一連の思考と、みくさんとのやりとりで「自分の得意な分野を伸ばせばいいんだ」と腹をくくれました。
そういう意味では、本そのものを今後も活用していくことはもちろんですが、「書くこと」との向き合い方を、この本と出会ったことで整理できたと思います。そういう意味で、みくさんと、編集の岡本さんには本当に感謝です。ありがとうございます。
『書く人生のはじめかた』は、これから書きたい人にも、今書いている人にも、自分を守りながら続けていくための本です。
必要な人に届きますように。
最後に自著のリンクとnote、置いておきます。
