アート鑑賞という★★★の趣味
わたしはアートと無縁の人間だった。非常に縁遠いものに感じていた。それが、数年前からときどき美術館に足を運ぶようになる。わからないものだ。新しい領域が広がるのは、本当に貴重なことだと思う。
ヒントはあった。昔、東京駅の近くで時間があったときにふらっと立ち寄ったブリヂストン美術館がなかなか良くて、実物の絵には実物の絵にしかないパワーがあることに気づいた。油絵なんてゴテゴテしていて3D。ルオーの絵がやたら迫力があったことを覚えている。
そこから10年以上空白が続いた。再開のきっかけを作ったのは、図書館の無限読書術。わたしはパーフェクトブラック企業に入社してしまい、約1年という史上最短で退職することになる。
意識高い系村人たちから村八分にあったわたしは復讐を誓い、手あたり次第に知識武装をすることにした。図書館で借りた本が常に数冊手元にあるという状態を作る。
ある日、そのなかに美術史の本が加わった。最初の入り口はアート思考だったかな。意識が高い! それからもう少し全体感のわかる本。有名な絵画の写真を一覧で観ることができると思ったのだ。
ほぼ時を同じくして、奥さんが山田五郎氏の美術解説のYoutubeにはまった。この動画シリーズは構成がとてもよく出来ていて、見事に画家の生きざまを描いてくれる。普段はYoutubeを観ないわたしも動画を追いかけるようになった。
こうしてアート鑑賞の下地が完全に整った。わたしが最初に訪れたのは東京国立近代美術館だった。安くて有名だからという安直な発想。常設展と特別展の違いもわからない完全なるビギナー。だが国立近代美術館は非常によかった。有名な画家の作品がたくさんある。
かつて感じた以上に、どの作品も力がみなぎっているように感じた。もしかすると、名作は力があふれるパワースポットのような状態になっているのかもしれない。鑑賞者は美術館で岩盤浴をしている。
作品に永久的な力を与えたのはもちろんアーティスト、アーティストの人生。小さな自分の人生観やモノの見方をぶち壊してくれる。自分の価値観が広がる感覚こそが、本当のアートに触れたときに覚える感動なのではないだろうか。
とりあえず、北の丸公園の東京国立近代美術館、それから、上野公園の国立西洋美術館はおすすめだ。
その後、いろいろな美術館の特別展へとフィールドを広げていった。
東京国立近代美術館のあと、適当に選んだSOMPO美術館の川瀬巴水展(2021年)が非常に良くて、それがアート鑑賞をわたしの趣味として固めてくれた。
わたしはアホだったので、いろいろな画家の作品が観れるものと思ってSOMPO美術館に行ったものだから、一瞬がっかりした。だけど、川瀬巴水はすごかった。特に、深い色の表現。深い色と深い色で情緒ある暗がりを描く。新版画の表現力に圧倒され、霊感がバリバリに張り付いた状態で美術館を後にした。
これまでの特別展で特に印象に残っているのは、川瀬巴水、佐伯祐三、エゴンシーレ。いろんな場所でちょいちょい出てくるパウルクレーも好き。
なお、美術館は、ものすごく歩くことになるので健康にもいいと思っている。アート鑑賞は五つ星の趣味、おすすめです。
【ある日の追記】
一日中雨で何もしたくない気分のなか、あえて展覧会に行ってきた。
安定のSOMPO美術館、「北欧の神秘」展。
ノルウェーやフィンランドに小旅行に行った気分になった。今回もパワーが得られ、創作意欲が高まった。元気が出ないときこそ美術館に行くべきタイミングかもしれない。
SOMPO美術館は、展示の最後にゴッホの「ひまわり」が見送ってくれる。訪れるたびに、「ひまわり」が巨大になる気がする。
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わたくし、こういう者です。お名刺を置いておきますね。会社員です。絶賛遅刻中です⚡️
— ロックスター (@rockstar_narite) August 1, 2024
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