【身体が教えてくれたこと③】 私はここにいる。──身体が先に手を挙げた
数日前、私は倒れた。
その時、初めて心の奥から、
「助けて。」
という言葉が出てきた。
私は今までずっと、
助ける側で生きてきた。
だから、
助けを求めるという感覚がよく分からなかった。
でも、あの日から少しだけ変わった。
「一人ではもう無理かもしれない。」
そんな気持ちで、
私はZoom質問会に参加した。
「今日は、話せたら話そう。」
始まる前、私はそう思っていた。
無理に頑張る必要はない。
怖かったら聞いているだけでもいい。
その日の講師は、私よりずっと若い男性だった。
おしゃれで、話が上手で、
現実ではたぶん関わることのないタイプの人。
正直に言うと、
少し苦手だと思っていた。
だから私は、
「今日は聞くだけかもしれない。」
そう思っていた。
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身体が先に動いた
ところが、
始まって間もない頃だった。
気づいたら、
私の手が挙がっていた。
「あれ?」
自分でも驚いた。
手を挙げてから、
急に心臓がドキドキし始めた。
「怖いです。」
「ドキドキしています。」
そんなことを口にしながら、
私は話し始めていた。
頭では、
まだ準備なんてできていなかった。
でも、
身体はもう決めていた。
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話はまとまらなかった
私は、
これまでの人生を一気に話してしまった。
本当は、
「今困っていること」を質問する場だったのに。
話が終わった瞬間、
「あーーー。」
「質問の仕方、間違えた。」
頭の中で何度もその言葉が繰り返された。
恥ずかしかった。
失敗した。
そう思った。
昔の私なら、
そのままビールを飲んで、
その気持ちを消そうとしていたと思う。
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でも、今回は違った
不思議だった。
ビールが浮かばなかった。
「あれ?」
と自分でも思った。
私はベッドに横になり、
身体を感じながら、
その後の話を聞いていた。
無理に反省もしなかった。
自分を責め続けることもしなかった。
ただ、
身体と一緒にいた。
それだけだった。
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「勇気を出して話してくれましたね」
最後に、
講師が私に向かって言ってくれた。
「勇気を出して話してくれましたね。」
その言葉が、
胸にすっと入ってきた。
さらに、
チャットには、
「らんぷさんのお話を聞いて、私も身体が動きました。」
というメッセージまで 届いていた。
私は驚いた。
私は、
失敗したと思っていた。
でも、
誰かには届いていた。
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私はここにいた
帰ってから、
ふと思った。
私は、
上手に話せたわけじゃない。
まとまっていたわけでもない。
完璧だったわけでもない。
でも、
あの時の私は、
どう思われるかより、
「助けてほしい。」
その気持ちの方が大きかった。
だから、
怖いまま、
手を挙げることができた。
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身体は、新しいことを覚えていた
数日前、
私は倒れた。
「私は壊れた。」
そう思った。
でも、
身体は壊れていなかった。
身体は、
「助けて。」
と言ってくれていた。
そして今度は、
その身体が、
私より先に手を挙げた。
頭は、
「やめた方がいい。」
と言っていた。
身体は、
「行こう」
と言っていた。
私は初めて、
身体の方を信じた。
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「私はここにいる」
昔の私は、
見つかることが怖かった。
見られることが怖かった。
だから、
存在を消して生きてきた。
でも、
あの日。
私は、
自分から手を挙げた。
誰かに見つけてもらうためじゃない。
評価してもらうためでもない。
ただ、
「私はここにいる。」
それを身体が表現してくれた。
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あの日は、小さな一歩だった
誰かから見れば、
Zoomで手を挙げただけの出来事かもしれない。
でも、
私にとっては違った。
あの日、
私の身体は、
新しい生き方を覚えた。
怖くても、
そのままでいていい。
完璧じゃなくても、
ここにいていい。
私は今、
そんな安心を、
少しずつ身体と一緒に育て始めている。
このシリーズは、
**「身体が教えてくれたこと」**として、
身体の感覚を通して人生が少しずつ変わっていく過程を綴っています。
📖併せて読みたい記事
🌿 【身体が教えてくれたこと①】
『離婚しなきゃよかったと思った。蟻が出ただけなのに。』
―「安心」を初めて身体で感じた日
🌿 【身体が教えてくれたこと②】
『私は壊れたと思った。でも身体は「助けて」と言っていただけだった。』
―倒れた日、本当に身体が伝えたかったこと
