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副業がうまくいかないのは、あなたのせいではない。

はじめに

副業を頼んだけど、結果が出なかった。 副業をやってみたけど、ただ疲れて終わった。

そういう話を、最近よく聞きます。

企業側は「外部の知見を取り入れたかったのに、全然変わらなかった」と言います。 副業側は「提案しても動かない、何のためにやっているのか分からなくなった」と言います。

どちらも正直な感想だと思います。

でも、これは人の問題ではありません。 構造的に、うまくいかないようにできているのです。


副業市場の実態

私は製造業の構造改革を専門としていますが、 自分の仕事の幅を広げるために、副業マッチングサービスに登録し、案件に応募してきた経験があります。

応募すると、書類選考を通過するケースが多い。 面談まで進むこともある。

でも、実際に案件の内容を見ていくうちに、 気になることが増えていきました。

求めている内容と、提示されている報酬が、 全く釣り合っていない案件がゴロゴロあるのです。

例えばこういう案件があります。

「事業拡大に向けた方向性の整理、人材育成、事業の拡大など多角的な成長戦略を 一緒に検討していただける方を募集します」

報酬は月3万円です。

これは経営コンサルタントやシニアマネジメント層に求めるレベルの話です。 本来であれば月額数十万〜数百万円の契約になるような内容です。
それが月3万円で募集されている。


なぜこうなるのか

企業側に悪意があるわけではありません。

「副業ブームだから、安くプロに相談できる便利な仕組みがあるらしい」 と、マッチングサービスを使ってみただけです。

でも、この構造には3つの問題があります。

問題①:企業の当事者意識が生まれない

身銭を切らなければ、本気にはなれません。

「月3万円で外部の人に相談できるならラッキー」 という感覚で始めた組織改革が、うまくいくはずがない。

本当に変わろうとするなら、それ相応のコストと覚悟が必要です。

問題②:現場が動かない

月3万円の外部アドバイザーの提案で、 30年の歴史がある会社の現場が動くはずがありません。

「誰だかよく分からない外部の人に言われても」という空気が現場に流れます。 これは現場の意識の問題ではなく、関係性の構造の問題です。

問題③:プラットフォームの目的が「マッチングの成立」にある

マッチングサービスの収益は、マッチングが成立した時の手数料や掲載料です。

その案件が本当に成果を生むかどうかよりも、 「とにかくマッチングを成立させること」が優先されます。

だから、どれだけ無茶な条件の案件でも、そのまま掲載されます。


補助金が絡むと、さらに難しくなる

地方の副業案件には、国や自治体の補助金が絡んでいることがあります。

「補助金で経費の2/3が出るから、実質負担は月1万円」

この仕組み自体は、地方企業と外部人材をつなぐという意味で、 本来は価値ある取り組みのはずです。

ただ、身銭を切らなくなると、人間の当事者意識は薄れます。
これは誰かが悪いのではなく、人間の自然な反応です。

「まあ、安いし試してみよう」という感覚で始めた組織改革と、 「絶対に変えるんだ」という覚悟で始めた組織改革では、 プロセスも結果も全く変わります。

補助金の期間が終わった後も、変革が続いていくためには、 企業側に「自分ごと」として動く構造が最初から必要です。


副業側も消耗する理由

受ける側も、疲弊します。

「自律的に動いて提案してほしい」と言われて入ったのに、 実際に提案を持っていくと「前例がないので」「社内のルールでは」と止められる。

現場には「なんで外部の人に言われなきゃいけないんだ」という空気がある。 情報へのアクセス権限も制限されていて、実態が把握できない。

これでは、どれだけ優秀な人間でも成果は出せません。

消耗して終わるのは、その人のスキルが低いからではありません。

構造的に、成果が出ないようになっているからです。


本当の変革は、どこから生まれるか

副業市場の歪みを見てきた経験から、一つ確信していることがあります。

漫画「ブラックジャック」をご存知でしょうか。

無免許の天才外科医が、法外な報酬を要求することで知られています。 でも、あの話の本質は「お金が欲しいから高額を請求する」ではないと私は思っています。

本当に生きたいのか。 本当に助けたいのか。
そのために、あなたは何を差し出す覚悟があるのか。

ブラックジャックが問うているのは、覚悟です。

副業も、全く同じだと思っています。

月3万円で「何か変わればいいな」という企業に、 本当の変革は起きません。

月3万円で「まあいい経験になればいいか」という人間が、 本当に組織を変えることはできません。

高い・安いの話ではありません。 本当に変わりたいのか、変えたいのか。 その覚悟があるかどうかの話です。

これは企業側にも、副業を受ける側にも、同じことが言えます。

本気で組織を変えたいなら、 プラットフォームの仕組みに乗るのではなく、 経営者と1対1で向き合い、お互いが覚悟を背負って進める必要があります。

副業がうまくいかなかったのは、あなたのせいではありません。 でも、次に進むためには、構造ではなく覚悟から変えることが必要です。

あなたの「本当の変革」は、まだ始まっていませんか。


YEES FACTORY|治部康臣(やすにぃ) 製造組織の構造改革者

製造業の構造的な課題でお悩みの経営者・社長の方、 まずはお気軽にご相談ください。


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