「何でもできます」が、何屋か分からない人を作る。
はじめに
YEES FACTORYを立ち上げた時、正直に言うと、私のできることはたくさんありました。
製造業の現場で15年以上、コスト削減、品質管理、DX推進、人材育成。どれも現場で実際に経験してきたことです。
でも、全部を打ち出すことはしませんでした。
結果的に、「構造改革」一本に絞りました。
何でもできる人は、何屋か分からない
理由はシンプルです。
「何でもできます」という人間は、結局「何屋か分からない人」として認識されます。
これは製造業でも同じです。
展示会で自社の強みを聞いた時、「品質も良くて、コストも安くて、納期も早くて」と全部言う会社は、逆に何が本当の強みなのか伝わりません。
引き算の発想が必要です。
私が提供できる価値の中で、最も尖っているのはどこか。
それを考えた時、「構造を見て、変える」という部分が、他の人間には簡単に真似できない、自分だけの核心だと判断しました。
構造改革は、全ての課題の入口になる
もう一つ理由があります。
構造改革は、他の全ての課題と繋がっています。
DXが進まないのは、構造の問題です。 品質不正が起きるのも、構造の問題です。 人材育成がうまくいかないのも、構造の問題です。
「構造改革」という切り口で会社の中に入れば、必然的に他の課題も見えてくる。逆に、「DX支援します」という入口で入ると、DXの話しかできない人間になってしまう。
入口を構造改革一本に絞ることで、結果的に全ての課題に関わることができる。
これが、私がこの切り口を選んだもう一つの理由です。
現場に入ることでしか、見えないものがある
ただ、正直に言うと、構造改革コンサルが最終形だとは思っていません。
自分の時間を売るモデルには、物理的な上限があります。
だからこそ、今の段階で最大限に現場に入ることに集中しています。
現場に入ることでしか、見えないものがあるからです。
複数の会社の現場を見ていると、「この業界はどこも同じ問題で詰まっている」「ここに誰も作っていない仕組みが必要だ」という発見が出てきます。
構造改革という切り口で現場に深く入り込むことが、次のフェーズへの最も確実な道だと考えています。
今はその土台を作っている時期です。
絞ることは、捨てることではない
「構造改革一本に絞る」というのは、他のことを永遠にやらない、ということではありません。
今の段階で、自分が持っている全てを一度に出すことをしない、ということです。
最初に全部出してしまうと、後から出せるものがなくなります。
順番に出していく方が、長く関係が続きます。
これは、ものづくりの設計と同じ発想です。
最初から全ての機能を詰め込んだ製品より、核心となる機能を一つ完璧に作り込んだ製品の方が、市場に刺さります。
YEES FACTORYも、まず「構造改革」という核心を一つ完璧に作り込む。
その上で、次のフェーズへ進む。
そういう順番で考えています。
なぜ構造改革にここまで本気で向き合うのか。
その先にある思想については、来週改めて書きます。
YEES FACTORY|治部康臣(やすにぃ) 製造組織の構造改革者
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