会社は、誰のものか。
はじめに
あなたの会社は、誰のためにありますか。
株主のため。顧客のため。社会のため。 そう答える経営者は多いです。
でも実態はどうでしょうか。
「組織の和」という名の罠
製造業の現場で長く働いてきて、繰り返し目にしてきた光景があります。
問題を指摘する人が、排除される。 正論を言う人が、「和を乱す」と言われる。 変化を求める人が、「空気が読めない」と言われる。
そしてその組織は、表面上は穏やかに回り続けます。
でも、その穏やかさの裏側で、何かが少しずつ腐っていきます。
会社は「今いる人たちの安寧」のためにあるのか
「組織の和を守る」という言葉は、聞こえがいいです。
でも、その実態を少し掘り下げると、こうなることが多い。
現状を変えようとする人を排除することで、「今の自分の立場」を守る。 都合の悪い指摘を「人間関係の問題」にすり替えることで、「今の仕組み」を守る。 変化のコストを払いたくないがために、「今の平穏」を守る。
これは会社を守っているのではありません。 今そこにいる人たちの居心地を守っているだけです。
その結果、会社は「目的を遂行するための器」ではなく、「現状を維持するための互助会」に変質していきます。
他責思考が会社を空洞化させる
ここで起きているのは、「他責思考の連鎖」です。
正論を言う人を排除した側は、後に問題が起きても「組織運営のためにやむを得なかった」と言えてしまいます。 問題の本質ではなく、「組織の秩序を守った」という大義名分が、責任の所在を永遠に曖昧にします。
誰も責任を取らない。 誰も変化のコストを払わない。 でも、誰も「会社が腐っている」とは言わない。
これが、他責思考が組織に蔓延した時に起きることです。
そしてその先に待っているのは、静かな衰退です。
正論を言える構造が、会社を守る
会社が本来必要としているのは、耳障りの良い報告ではありません。
「今のままではダメだ」と言える人間と、それを受け止められる構造です。
正論を言う人を「和を乱す存在」として処理するのか。 それとも「改善のタネ」として受け取るのか。
この判断が、5年後・10年後の会社の姿を決めます。
構造が正しければ、正論は武器になります。 構造が歪んでいれば、正論は毒になります。
人を変えようとしても、組織は変わりません。 変えるべきは、正論が正しく機能する「構造」の方です。
最後に
会社は、誰のものか。
私の答えはシンプルです。
会社は、その目的を信じて動く人のものです。
経営者でも、株主でも、従業員でもなく。 「この会社が何のために存在するのか」を問い続け、そのために行動できる人間が、会社の本当の意味での「主」です。
正論を言い続けることは、孤独です。 排除されることもあります。
それでも、目的に忠実であり続ける人間がいる限り、会社は本来の姿を取り戻せます。
製造業の現場で15年以上、私はそう信じて動いてきました。
そして最後に質問です。
あなたの会社は、誰のものですか?
YEES FACTORY|やすにぃ
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