外為特会の基礎㉑:一般会計繰り入れルールの確立

今回は前回の続きです。

前回のメモで記載したとおり、外為特会の剰余金は一般会計に原則7割入れるというルールになっています。まず、このルールは原則であるという点を理解する点が大切です。

下記が一般会計に実際に繰り入れている比率の推移です(このあたりは「決算に関する情報に開示されています)。これをみると、おおむね7割前後であるということがわかる一方で、2008年や2009年に100%繰り入れられているということがわかります。

実は、このルールが作られたのは民主党政権時代です。当時は、この特会に埋蔵金があるということや、使い方のルールがないということがいわゆる事業仕分けのなかで出てきました。下記は当時のニュースですが、蓮舫さんが「運用益が積み立てに回るのか、一般会計に繰り入れるのか、何らかのルールをつくったほうが財務省内でも無駄な議論がなくなる」という趣旨の発言をしていることがわかります。

この点については、報道などでもしばしば言及されます。

剰余金の取り扱いは既にルール化されている。旧民主党政権下の事業仕分けの中で財務省は2010年、剰余金の7割を財源不足に陥っている一般会計に繰り入れ、残りの3割は保有財産の含み損が生じるなどの事態に備えて外為特会に積み立てることを決めた。

https://mainichi.jp/articles/20240926/k00/00m/010/119000c

このときの議論は例えば下記のように今でも公開されています。下記をみると、剰余金は基本的に積み立てるものの、一般会計で資金が足らない場合、国際局と主計局で議論して決めていると説明しています(45分ごろ)。もっとも、それが不透明だという意見が民主党の議員から出ている点が確認できます(玉木さんも出席していることが確認できます)。

なお、これまでの一般会計の歴史をみると、河上(2016)によれば基本的に財政が厳しい時に繰り入れられるというものです。そもそも剰余金が一般会計に繰り入れられたのは、外為特会が生まれてからかなり時間がたった、1982年の当初予算からです。つまり赤字国債の発行が始まった後くらいから、一般会計への繰り入れが始まります。その後、バブル崩壊とともに税収減により繰入額が増えていき、金融危機時に100%の繰り入れとなりました。その後、民主党政権ができて、現在のルールができて、今に至るというのが私の基本的な理解です。

今回も簡単なメモですが、必要があれば加筆・修正します。現在は選挙中ということもあり下記もご参照ください。


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