ロンドンと東京には公衆衛生が学べるバーがある
公衆衛生の歴史で問題となった酒は、ジンです。
アルコール度数の高い蒸留酒で、産業革命のときのイギリスでは、スラム街で飲まれました。
すぐ酔えるので、長時間労働で働いた労働者の楽しみだったのです。
母親も飲むようになり、赤ちゃんのミルクのかわりに与えたりして、家族崩壊する人もいて、社会問題となりました。
英国議会もこの問題を取り上げて、ジンは禁止されることになりました。
公衆衛生の歴史を知るには、ジンを知ることです。
この頃の英国では、富豪者は醸造酒のビールを飲み、貧困者は蒸留酒のジンを飲んでいたのです。

公衆衛生の歴史を鑑みると、英国発のものが多く見られます。
イギリス人の労働者の健康状態を調査した結果から、環境対策をするべきと言った弁護士のチャドウィックは、公衆衛生の父として有名です。
この結果、世界で初めての公衆衛生法が成立します。そして国の組織にはじめて健康を担当するセクションを置きます。
また、そのポストに医師を就けます。
ロンドンでコレラが流行したときに、麻酔科の医師のジョン・スノウは、コレラの患者の発生した家を地図上にプロットしました。
その家が集中しているところに井戸水のポンプがありました。
このポンプが原因ではないかと、ポンプの使用を禁止しました。
コレラの原因は不明でしたが、こうした疫学的な手法を使って予防することができました。
ロンドンのブロードストリートに、
このポンプがあり、観光地となっています。
この近くには、
「ジョン・スノウ」という名前のパブがあります。
世界中から公衆衛生や疫学を学んだ人がやってくるそうです。
パブ「ジョン・スノウ」で飲むのは、当然、ジンでしょう。
実は、私は行ったことがなく、
県立看護大の講義で、大学院生に対して、
誰かロンドンに観光に行ったら、
パブ「ジョン・スノウ」の写真を送って、
と頼みました。
すると講義の休み時間に、受講生からスマホで「これですね」と映像を見せられました。
今では、宮崎にいても、ロンドンのパフ「ジョン・スノウ」の画像を見ることができるのです。
恐ろしい進歩です。
パブの中のジンの画像までありました。

公衆衛生を語れるバーは、東京にもあります。
三軒茶屋にある「2940」は、公衆衛生の店です。
バーの店長は、昨年まで厚労省で医務技監をされていた方です。
熊本県のご出身で、熊本大学医学部を卒業して、厚生省に入省された元医系技官です。

公衆衛生の塊で、
公衆衛生の話をすると興奮して、
熊本弁になります。
宮崎県の現在の副知事とは、
高校時代に同級生だったとのこと。
お店のアルコールは、すべて蒸留酒たる焼酎です。
球磨焼酎で、東京一の品揃えかも。

ジンは、熊本大学薬学部が開発に協力したクラフトジン「ベアーズ・ブック・マジック」がありました。
対抗して、私は宮崎ブランドの「尾鈴ジン」をお土産に持っていきました。
東京熊本県人会の会長をされているので、県人会の二次会はここでやるそうです。
もし、公衆衛生が大好きで、東京に行くことがあり、そうとうなスキマ時間がある方は、三軒茶屋のバーを訪ねて見てください。
カウンター席しかなく、店長1人でやっているので、1人か少人数がおすすめです。
ハベレオ通信で見たと言っても、なんの減算サービスもありませんので、念のため申し添えます。
むしろ加算されたりして……。
球磨焼酎のグラスを傾けながら、静かに公衆衛生について語るのがおすすめです。
こちらに詳しく紹介されています。

