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フィストボールの楽しみ方

はじめに

芝生の奥へ飛んだ球を、1人が前腕で受け止めます。大きく弾んだ球を次の人が打ちやすい高さへつなぎ、最後の人が握った拳で相手コートへ振り抜く。5人が広い場所を補い合いながら、最大3回の接触でひとつの攻撃をつくるのがフィストボールです。

国内では、ドイツ語の「Faustball」に近い「ファウストボール」という名前も使われています。英語名の「Fistball」をカタカナにしたフィストボールと同じ競技です。バレーボールに似て見えますが、球を1度地面へ弾ませられること、手のひらではなく拳や片腕で打つこと、屋外では50m×20mもの広いコートを使うことが大きな違いです。

初めての日から強い球を打つ必要はありません。柔らかな球で前腕の当て方を覚え、ゆっくりしたバウンドを2人、3人でつなぐだけでも、競技らしい面白さに触れられます。国内の活動場所はまだ多くないため、活動中のクラブへ事前に連絡し、見学や初心者向け練習から入るのが安心です。


フィストボールの基本情報

フィストボールは、中央のネットを挟んで2チームが向かい合い、球を相手側へ打ち返すスポーツです。国際的な競技運営の基盤は1960年に整い、男子世界選手権は1968年に始まりました。1985年からワールドゲームズで行われ、女子競技も2022年から同大会の正式種目に加わっています。

日本代表は1999年に男子世界選手権へ初出場し、2001年の秋田ワールドゲームズにも参加しました。現在も国内では全日本選手権やクラブカップが行われ、東京都や秋田県を中心に活動が続いています。世界大会を映像で見て興味を持ち、国内の練習会へ参加するという入口も選べます。

正式な屋外競技では、コートは長さ50m、幅20mです。中央から片側だけでも25m×20mあり、5人でこの広さを守ります。中央にはネット、リボン、またはロープを張り、成人男子は高さ2m、成人女子は1.90mが国際規則の基準です。中央線から各チーム側へ3m離れたところには、サーブのためのサービスラインがあります。

屋内競技の標準コートは40m×20mで、片側は20m×20mになります。屋外は平らな芝生が基本で、風、雨、芝の長さによってバウンドが変わります。屋内は床の反発がそろいやすい一方、壁までの距離が短く、外へ逃げる球を追える範囲も小さくなります。屋外と屋内は同じ規則を土台にしますが、コートの広さや周囲の安全区域まで同じではありません。

コートに入るのは1チーム5人で、正式なチームには交代選手を5人まで加えられます。試合は少なくとも4人で続けられ、5人目があとから加わることもできます。5人の立ち位置は規則で役名まで固定されていませんが、実際には相手の強打を受ける守備、次の人へ球を整えるセット、相手の空いた場所へ返す攻撃の役割を分けながら動きます。

球は手でつかんだり、開いた手のひらで押したりしません。打てるのは片腕による1回の接触で、攻撃では握った拳、守備やセットでは前腕を使う場面が多くなります。規則上は拳または腕で打つことができ、腕で打つときは手を開いていても構いません。ただし、両腕をそろえて受ける、球を運ぶように押し出す、身体のほかの部分へ当てることは認められません。

相手から来た球に対し、1チームが触れられるのは最大3回です。同じ選手がその一連の中で2回触ることはできず、1回目から3回目までのどこかでネットの向こうへ返します。ここで特徴的なのがバウンドで、各接触の前に地面へ1回まで弾ませられます。チーム全体で1バウンドだけという意味ではなく、1回目、2回目、3回目のそれぞれの接触前に1バウンドずつ使うことができます。

たとえば、相手の球が自陣で1度弾んだあとに守備の人が前腕で受け、もう1度弾んだ球を2人目が整え、さらに弾んだところを3人目が拳で返す流れが成り立ちます。もちろん、弾ませず空中で触れても構いません。地面の状態を読み、バウンドを使うか、早く触れるかを選べることが、フィストボールならではの間合いを生みます。

正式球の円周は65〜68cmです。現行の成人向け国際規則では、男子用は350g±10g、女子用は320g±10gで、空気圧は0.55〜0.70barとされています。初心者や子どもの練習では、年齢や技量に合う軽く柔らかな球を使うことがあります。体験者が自分で空気圧や球種を決めず、指導者が用意した球から始めます。

1回のミスは、相手の1点になります。球がコート外へ落ちる、2度続けて地面へ弾む、3回以内に返せない、ネットやポストに球または選手が触れる、同じ人が2回触れるといった場面が代表的な失点です。前のラリーで失点したチームが次のサーブを行うため、得点した側が続けてサーブする競技とは流れが異なります。

1セットは11点先取ですが、10対10からは2点差がつくまで続きます。ただし15点が上限なので、15対14でもセットが終わります。試合に必要なセット数は大会規定によって異なり、国際大会でも通常ラウンドと決勝で形式が変わることがあります。ワールドゲームズで案内されている代表的な形式は3セット先取、決勝は4セット先取です。

サーブはサービスラインの後方から、球を自分で上げて拳または腕で打ちます。ジャンプして打つこともできますが、最初に着地する足はラインの後方でなければなりません。初心者はジャンプサーブを急がず、立った姿勢から相手コートへ確実に入れることを目標にします。

フィストボールにかかる費用

国内で最初に体験するときは、専用球やネットを購入する必要はありません。見学や初心者体験を受け入れる活動もありますが、初回費用、支払方法、日時、会場はそれぞれ異なります。参加できる日と貸出用具を確かめ、申し込みを済ませてから向かいます。

体験後に続ける場合は、会員登録を済ませて2回目以降の練習へ進むことがあります。初回費用が初年度会費へ充てられる場合もあれば、年会費、大会費、保険が別になる場合もあります。入会前に、初年度と翌年度の総額を分けて確認します。

国内の練習は月に数回、週末を中心に行われることがありますが、冬季休止や会場変更もあります。参加できる回数は天候や日程で変わるため、毎月同じ回数へ通う前提にはしません。年会費のほかに「1回の交通費と飲食費×実際の参加回数」を加え、自分に合う予算を考えます。

初回の持ち物は、運動できる服装、外用の運動靴、飲み物、着替えが中心です。前腕が球や地面へ触れるため、持っていれば長袖の運動着が役立ちます。芝生では通常の運動靴が滑ることもありますが、どの靴を使えるかは会場ごとに異なります。サッカー用の樹脂製スタッドなどを候補にするときも、事前に主催者へ確認し、国際規則で禁じられている金属スパイクは使いません。

肘や膝のサポーターは必須品ではありませんが、守備で低い姿勢を取る練習へ進むと心強いものです。まず借りられる物と必要な保護具を聞き、自分の動き方が分かってから選びます。屋外用シューズ、屋内用シューズ、サポーターを一度にそろえるより、実際に参加する季節と会場に合う物から少しずつ足す方が無駄を抑えられます。

個人練習用の球を買う段階では、重さと用途を必ず確認します。柔らかな練習球と成人用の競技球では価格も当たった感触も大きく異なり、海外から取り寄せると送料、為替、関税なども加わります。最初はクラブの球を借り、指導者と相談してから購入する方が安心です。

仲間だけでコートを作る場合は、球だけでなく、ネットまたはリボン、支柱、ライン、空気圧計、安全区域を確保できる会場が必要です。簡易セットは海外で販売されていますが、遊び用の小型設備と公式競技の50m×20mコートは別物です。公園の木や固定物へロープを張ると、通行人や設備へ危険が及ぶため、施設管理者の許可なく設置しません。

大会へ進むと、参加費、ユニフォーム、登録、遠征交通、宿泊が加わります。国内でも活動地域が限られるため、日帰りで済む練習と宿泊を伴う大会を同じ年間予算へ入れないことが大切です。まずは見学または1回の体験、次に年会費と交通費、その後に個人用具と遠征費という順に考えると、始める前から大きな負担を抱えずに済みます。

フィストボールをおすすめする3つの理由

バウンドを待つ時間が、初心者の味方になる

球技に慣れていないと、空中の球へすぐ反応するだけでも慌ただしく感じます。フィストボールでは、各接触の前に1バウンドを使えるため、落下点へ動き、身体の向きを整えてから前腕を当てられます。最初は柔らかな球をゆっくり弾ませれば、仲間の声を聞く余裕も生まれます。

慣れてくると、同じ1バウンドが新しい駆け引きになります。風で流れる球を早くノーバウンドで触るのか、芝の反発を見て待つのか。初心者を助けてくれた時間が、経験を重ねるほど判断の面白さへ変わっていきます。

5人で広いコートを守る連係に奥行きがある

屋外の片側コートは25m×20mあり、5人が横に並ぶだけでは守り切れません。相手の打ち方を見て少し前へ出る人、後ろへ下がる人、短い球へ備える人が声をかけ合います。自分が球へ触れないラリーでも、味方の後ろを支える位置に動くことで参加できます。

守備、セット、攻撃の3つがきれいにつながると、強い球を1人で打ったときとは違う喜びがあります。受けにくい球を高く残した1回目、攻撃しやすい場所へ送った2回目があって、ようやく3回目の一打が生まれます。目立たないつなぎが得点へ変わるため、得意の違う人が同じチームで力を出せます。

芝生と体育館で、同じ球の表情が変わる

屋外では、乾いた芝、湿った芝、風向き、日差しが球の弾み方に影響します。思ったより低く止まる日もあれば、風に乗った球が奥まで伸びる日もあります。自然の条件を不便とするだけでなく、今日はどこへ返せば相手が動きにくいかを考える楽しさがあります。

屋内では床の反発が読みやすく、球の速度と展開が上がります。コートが10m短く、壁までの余裕も小さいため、屋外と同じ位置取りでは間に合わないことがあります。季節や会場が変わるたびに、守る深さと球の選び方を考え直せるスポーツです。

始める場所と最初の道具を選ぶ

国内では首都圏や秋田県などに活動の入口がありますが、毎週決まった会場で開かれるとは限りません。体験先が限られる競技だからこそ、通える地域で現在活動しているクラブを探します。日程だけを見て直接会場へ行かず、参加可否を確かめてから向かいます。

遠方から参加したい場合は、居住地、移動できる範囲、見学か体験かを添えて活動先へ相談します。首都圏以外では講習会や大会に合わせて体験機会が生まれることもありますが、全国各地に常設教室があるわけではありません。候補を見つけたら、初心者を受け入れる日か、球を借りられるかを確認します。

初回は、半袖と長袖を重ねられる運動着、動きやすいパンツ、運動靴、靴下、飲み物、タオル、着替えを用意します。屋外会場では更衣室がない場合もあるため、最初から動ける服装で向かえるかを確認します。日差しの強い日は帽子や日焼け対策も必要ですが、つばや留め具がプレーを妨げない物を選びます。

球を受ける腕には時計、ブレスレット、硬い留め具を付けません。指輪や長いネックレス、揺れるピアスも外し、髪は視界を遮らないようまとめます。爪が長い場合は、拳を無理なく握れる長さに整えておくと、手のひらや指を傷めにくくなります。

前腕の当て方は、動画だけで身につけようとせず、経験者に見てもらいます。肘を完全に伸ばして強く振るのではなく、球の後ろへ身体を運び、広い面で受けることが基本です。拳で打つときも、親指を拳の内側へ巻き込まず、指先が手のひらへ触れる形を指導者と確認します。

体験では、最初から成人用の競技球を使うとは限りません。柔らかく軽い球、低いネット、小さなコートで行う練習は、正式競技をごまかしたものではなく、正しい接触と動きを安全に覚えるための入口です。球の硬さや空気圧を自分の判断で上げず、その日の練習内容に合わせます。

観戦から始めたい人は、国内大会の日程や、国際大会の配信を探します。球だけを追わず、相手のサーブを受ける5人の間隔、1回目の球が上がる方向、攻撃する人が走り込む位置を見ると流れが分かりやすくなります。前のラリーで失点した側が次のサーブをする点にも注目すると、点を取られた後の立て直し方が見えてきます。

友人同士で試す場合も、最初は正式サイズを再現する必要はありません。管理者の許可を得た安全な場所で、柔らかな球を2人で弾ませて返し、次に3人で最大3回を使う練習へ進みます。ネットを張る練習や強いサーブは、設備と指導者がそろった練習会で行います。

初めてフィストボールを体験する1日の流れ

前日まで|参加条件と会場の足元を確認する

申し込みのときに、初参加であること、運動経験、年齢、けがや持病で気になることを伝えます。初回費用の支払方法、雨天時の連絡、集合と解散の時刻、借りられる球や保護具も確かめます。未成年者は保護者の承諾や同伴を求められることがあるため、子どもの分だけを申し込む前に条件を聞きます。

屋外か屋内かによって靴と服装が変わります。芝生なら泥や朝露、体育館なら床を傷つけない室内履きが必要です。会場近くに更衣室や売店がない可能性も考え、飲み物と着替えを忘れないようにします。

到着後|安全区域と5人の立ち位置を見る

受付を済ませたら、荷物を置く場所、飲水場所、トイレ、救護用品を確認します。コートの中央線、サービスライン、外周、安全に待てる場所を歩いて見ます。球が遠くへ転がっても、隣のコートや道路へ急に飛び出さない約束を先に聞きます。

経験者が練習していれば、5人がどのくらい間隔を空けるかを見ておきます。屋外の正式コートは想像より広く、後方の選手が強い球を受け、前方の選手がセットや攻撃へ移る動きがあります。自分の立ち位置だけでなく、隣の人と重ならない範囲を知ることが大切です。

準備運動|肩、肘、手首と脚をゆっくり起こす

軽く歩いたり走ったりして身体を温め、肩甲骨、肩、肘、手首を小さな動きからほぐします。低い球へ近づくため、股関節、膝、足首も丁寧に動かします。冷えた状態でいきなり拳を振り抜かず、左右の腕を同じように準備します。

短いダッシュ、横移動、止まる動きを試し、足元の滑り方を確かめます。芝が濡れている日や体育館の床が滑る日は、速度を上げる前に主催者へ伝えます。靴ひもがほどけないよう結び直し、アクセサリー類もここで外します。

当て方とバウンドの練習|前腕と拳を使い分ける

最初は柔らかな球を手で軽く投げてもらい、利き腕の前腕へ当てて上へ返します。両腕をそろえるのではなく、片腕の平らな面を球の後ろへ運びます。肘だけで強く振らず、脚と身体の向きで球の行き先を整えます。

拳で打つ練習では、握り方を見てもらい、短い距離へゆっくり返します。守備の前腕打ちと、攻撃の拳による打撃を同じ大振りにしないことが大切です。痛みやしびれが出たら「慣れれば平気」と続けず、その場で中止します。

自分の前へ球を落として1度弾ませ、頂点から少し下がるところを前腕で上げます。球の真下へ近づきすぎず、返したい方向へ肩と足を向けます。芝では小さな凹凸で横へずれるため、腕だけを伸ばさず最後の1歩で位置を合わせます。

次に、ノーバウンドで触る球と、1バウンドを待つ球を交互に試します。急ぐ必要がない球まで早く触るのではなく、自分が安定して返せる方を選びます。この判断が、試合で3回の接触を組み立てる土台になります。

2人練習|高く残して相手が動ける時間をつくる

数m離れた相手へ、1バウンドを挟みながら前腕で返します。相手の身体へ強く当てるのではなく、1歩か2歩で入れる場所へ高く送ります。名前や「はい」と声をかけ、球を打つ人が決まってから近づきます。

連続回数を増やすことより、同じ相手へ3回続けて穏やかに返すことを目標にします。左右へ外れた球は無理に飛び込まず、いったん止めてやり直します。球を打ったあとも立ち止まらず、次の球へ備えられる位置へ戻ります。

3人練習|守備、セット、返球をつなぐ

1人目が前腕で高く上げ、2人目が攻撃する人の前へ整え、3人目がネットの向こうへ返す形をゆっくり試します。それぞれの接触前に1バウンドを使えますが、同じ人がもう1度触ることはできません。誰が何回目なのかを声に出すと、3回の上限を覚えやすくなります。

3人目も最初は強打をせず、相手コートへ山なりに入れます。1回目が乱れたら、2人目は完璧なセットを狙わず、3人目が安全に返せる高さを残します。苦しい球をつないだときほど、5人制の連係につながる感覚があります。

サーブとミニゲーム|ラインの後ろから3回をつなぐ

サービスラインの位置を確かめ、立ったまま自分で上げた球を拳で打ちます。強さより、ネットへ触れず相手コート内へ落とすことを優先します。打ったあとにラインを踏む可能性があるため、最初はラインから余裕を取って構えます。

前のラリーでミスをした側が次にサーブする流れも一緒に覚えます。ジャンプサーブや回転をかけた強打は、着地と肩の動きが安定してからです。球が隣のコートへ向かったら、追いかける前に周囲へ声をかけます。

人数と経験に合わせた小さなコートで、柔らかな球を使ってゲームをします。ネットの高さや勝利点は主催者が調整し、正式な11点制を必ず再現するわけではありません。1バウンドと最大3回の接触、同じ人は2回触らないという中心の約束を守ります。

得点した人だけを喜ぶのではなく、受けやすい球を残した1回目と2回目にも声をかけます。相手の空いた場所を狙うときも、初心者の身体へ強い球を打ち込みません。短いゲームの中で、守る場所を譲り合わず、言葉で決めることを覚えます。

終了後|前腕の状態と次回の課題を確認する

軽く歩き、肩と腕をゆっくり動かして呼吸を整えます。前腕の赤み、腫れ、しびれ、肩や肘の痛み、転倒した膝や足首を確認します。頭を打った、強く転んだ、痛みが増しているといったときは、その場で主催者へ伝えます。

借りた球や保護具を返し、次回の日程と申し込み方法を聞きます。「前腕で高く返せた」「球を追って隣の人と重なった」など、できたことと不安を1つずつ残すと次の練習へつながります。汗や雨で濡れた服を着替え、水分と食事を取って帰ります。

安全に楽しむために確認したい5つのこと

前腕の痛みを我慢せず、柔らかな球から始める

成人用の競技球は300gを超え、強いサーブや攻撃は大きな速度で飛んできます。受け方が定まらないうちに硬い球を何度も前腕へ当てると、皮膚の赤みだけでなく、打撲や肩・肘への負担につながります。初回は柔らかい球と短い距離を選び、連続回数を指導者に調整してもらいます。

球が当たった場所に強い腫れ、広がる内出血、動かしにくさ、しびれがあるときは練習を止めます。冷却などの応急対応は主催者の案内に従い、症状が強い、長引く、変形がある場合は医療機関へ相談します。痛みに慣れることを上達の条件にしません。

広いコートほど、味方との衝突を声で防ぐ

相手チームとはネットで分かれていますが、同じ球を追う味方同士がぶつかる可能性があります。特に2人の間へ落ちる球、後ろから前へ走る人と横移動する人が交わる球では、早い声かけが必要です。誰かが「取る」と伝えたら、ほかの人は急に同じ進路へ入りません。

届かない球を最後まで追うときも、ポスト、隣のコート、観客、荷物の位置を忘れないようにします。2023年に改定された屋外国際規則では、観客や障害物をサイドライン、ベースラインのどちらからも少なくとも6m離す安全区域が基準です。体験会の小さなコートでも、走り抜ける先に十分な空間がなければ強いゲームをしません。

芝生、床、靴の組み合わせを始める前に試す

屋外では朝露、雨、ぬかるみ、穴、石、芝の段差を確認します。滑る芝で急停止すると足首や膝を傷めやすく、球の下へ潜り込んだときに転倒することがあります。開始前にコートを歩き、危険な場所は主催者が補修または使用範囲から外します。

屋内では靴底の汚れや床の結露を確認し、外履きをそのまま使いません。樹脂製スタッドを使える屋外会場でも、金属スパイクは国際規則で禁止されています。自分の靴が合うか分からないときは、写真や製品名を事前に主催者へ伝えます。

ネット、支柱、外へ飛ぶ球まで安全に設置する

ネットやリボンは、選手や球が触れれば失点になる競技設備であると同時に、転倒時の危険物にもなります。支柱が倒れないこと、固定具が走路へ突き出していないこと、張り綱へ目印があることを確認します。参加者が自己判断で高さや張力を直さず、設営担当者へ伝えます。

コート外には、観客、ベンチ、ほかの競技者、窓、道路がない安全な余白が必要です。公園で簡易ネットを使う場合も、施設の許可と占用範囲を確認します。球が外へ出たときは全員へ聞こえる声をかけ、道路や別競技の中へ飛び込んで拾いません。

暑さ、雷、雨と屋内の壁を別々に考える

屋外では、気温と湿度が高い日に3時間動き続けると熱中症の危険があります。飲水休憩、日陰、体調確認を決め、頭痛、吐き気、めまい、異常な発汗や反応の鈍さがあれば中止します。雷鳴が聞こえたときは、雨が弱くても広い芝生から離れ、主催者の避難指示に従います。

雨で濡れた球は扱いが変わり、芝も滑りやすくなります。屋内へ移れば同じ感覚で安全になるわけではなく、壁までの距離、硬い床、速いバウンドに合わせた練習が必要です。壁へ当たる球は反則となり、天井接触はプレーの局面で扱いが異なるため、会場の説明を聞いてから始めます。

経験を重ねると変わる5つの楽しみ方

第1段階|1バウンドを待ち、前腕で高く返す

最初は、柔らかな球の落下点へ入り、1度弾んだところを前腕で上げます。強く遠くへ飛ばすより、同じ場所へ3回続けて返せることを目指します。拳の握り方、片腕で打つ感覚、痛みの出ない接触をゆっくり覚えます。

観戦では、球が地面へ落ちてもラリーが終わらないことに注目します。選手がバウンドを待つ間にどこへ動き、次の人がどの位置から助走するかを見ると、競技の時間の使い方が分かってきます。

第2段階|3人で守備、セット、返球をつなぐ

1回目で高く残し、2回目で打ちやすい位置へ整え、3回目で相手側へ返します。球が乱れたときは、強い攻撃を諦めて安全に入れる判断も覚えます。同じ選手が2回触れないため、打ったあとに次の人の進路を空ける動きが自然に増えます。

誰が触るかを早く伝えられるようになると、5人の間に落ちる球が減ります。自分の成功だけでなく、次の人が動きやすい高さと距離を考え始める段階です。

第3段階|5人の間隔と相手の空いた場所を読む

正式に近い広さへ進むと、前後左右の距離を保ちながら守ります。相手の打つ腕、助走、身体の向きから、短い球か深い球かを予想します。球を受けない人も少しずつ位置を変え、味方が取り損ねたときの後ろを支えます。

攻撃では、力だけでなく、コート奥、サイドライン際、ネット近くへ球を打ち分けます。屋外なら風と芝、屋内なら速い床と短い奥行きを使い、相手が次の接触を整えにくい場所を探します。

第4段階|屋外と屋内で作戦を切り替える

屋外では風向き、日差し、湿り気を見て、サーブと守備位置を変えます。高い球が風に戻される日には低い軌道を選び、芝の反発が弱い日は早めに前へ出ます。条件の変化を言い訳にせず、5人で共有できる作戦へ変えていきます。

屋内はコートが40m×20mとなり、壁まで追える距離も限られます。球が速く戻る分、準備を早め、守備からセットまでの高さを調整します。似た動きを繰り返すのではなく、会場ごとに最適な距離を探す楽しみが深まります。

第5段階|大会と次の初心者を支える

試合へ出る段階では、11点制、2点差、15点上限、サーブ順、交代、用具の条件を現行規則で確認します。大会ごとに必要なセット数や進行方法が異なるため、普段の練習形式だけで判断しません。審判の合図を理解し、相手や運営への礼儀も含めて競技を楽しみます。

経験が増えると、初参加の人へ柔らかな球を渡し、前腕の面や安全な待機場所を伝える役割も生まれます。用具の設営、コート確認、得点係、片づけを分担することも、活動場所の少ない競技を長くつなぐ大切な時間です。ひとつの練習会をみんなで育てる感覚が、勝敗とは別の喜びになります。

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ソフトバレーボールの楽しみ方

柔らかな球を使い、ネットを挟んで仲間と3回以内につなぐ入りやすいスポーツです。バウンドの有無や手の使い方は異なりますが、声をかけて守備から攻撃へ組み立てる感覚を比べられます。


テニスの楽しみ方

地面へ弾んだ球の高さと回転を読み、相手のいない場所へ返す面白さがあります。ラケットを使う個人・ペア競技と、片腕で打つ5人制競技の違いに触れると、1バウンドの使い方がいっそう興味深く見えてきます。


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飛んでくる球の速さを見て、受ける、避ける、仲間へ声をかける判断を味わえます。ルールも目的も異なりますが、広い場所で周囲を見ながら動くことや、初心者に合わせて球を柔らかくする大切さにつながります。


1度弾んだ球から、5人の時間が動き出す

フィストボールの魅力は、拳で強く打つ瞬間だけにあるのではありません。芝の上で1度弾んだ球を待ち、前腕で高く残し、次の人が走り込める場所へつなぐ。5人の小さな判断がそろったとき、広いコートにひとつの滑らかな流れが生まれます。

国内では、どの地域でもすぐ参加できるほど体験先が多い競技ではありません。それでも、映像で流れを知り、活動中のクラブへ連絡し、柔らかな球の練習から始める入口はあります。バウンドを待つわずかな時間を仲間と分け合うことが、いつもの休日に新しいリズムを連れてきてくれます。


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