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ピーマンは「Pマン」、うずまきパンは「◎パン」義母の発注書は、もはや“アナログ遺産”

パソコン、AIが当たり前の時代に、手書き発注って何?
…って思うでしょ?私も最初はそう思ってた。

でも、義母の姿を見ていると、
これはただの“時代遅れ”じゃなくて、もはや島のアナログ遺産なんじゃないかと思えてくる。


発注は、誰にも渡さない“神聖な作業”


義母は今年72歳、年女。
人口2300人ほどの小さな島で、商店を中心に、ガソリンスタンド、飲食店も営む、実質経営者。
名ばかり社長の夫(義父)に変わり、経理面を一手に引き受ける「やり手ばばぁ」だ(アニメ「薬屋のひとりごと」風)。

よく働く従業員もいるけど、商店の発注作業だけは誰にも譲らない。

毎日夕方17時ごろから1時間半かけて、店内をゆっくりと歩きながら在庫を確認していく。
そして、A4用紙2枚に、隙間なくびっしりと手書きで注文を記す。

これをファックスで島外の卸業者に送るのが日課だ。


エクセルは「便利ね〜」で終わった


数年前、私は見かねて、エクセルで商品リストを作ってあげた。

商品名は普段の手書きの並び順に揃え、横に個数だけ書けばOKな仕様にして。

本当は、作った表にそのままタブレットで個数だけ入力して、メールで送信するのが一番早い。

そう思いながらも、リストをプリントアウトして手渡した。

義母も「楽でいいね〜」と言ってくれた。
……のに、翌日からまた手書きに戻っていた。

義母の文字は“象形文字”


それもそのはず、義母の発注書は一種の暗号である。

例えばこんな感じ。

  • Pマン → ピーマン

  • 角食 → 食パン

  • 生しい → しいたけ

  • ◎パン → うずまきパン

……ここでひとつ補足。

実はヤマザキには「うずまきパン」という商品名のパンが別にある。
けれど義母の言う「◎パン」は、そっちではなく、ミニスナックゴールドのこと。

ヤマザキHPより

ややこしい。でも、義母の中ではちゃんと決まっている。

クセというか、もはや記号に近い。
字そのものも達筆を通り越して難読。
初見ではまず読めない。

それでも、長年取引のある卸業者のご主人には、すべてが通じていた。

ところが数年前、業者の代替わりがあり、息子さんに引き継がれたとき、
一番苦労したのが「義母の文字の解読」だったらしい。

……でしょうね。

「美味しそうなパン」で、ちゃんとパンが届く


新商品の注文方法も独特。

パン類は月初に新商品が出ることが多いので、月末の発注書の端に、
「美味しそうなパン」
とだけ書く。

それでちゃんと、見たことないパンが2個ずつ届く。
売れ行きが良ければ、次回から継続注文するというスタイル。

SNSでバズったお菓子も、ゆるっと発注


最近は中高生の要望で、SNSでバズってる韓国のお菓子を仕入れることも。

発注書には、

韓国のよく売れてるチョコマシュマロのお菓子

とだけ書く。

商品名なんて、わからなくてもいいらしい。
首からぶら下げてるスマホで調べればいいのに、とは思うけど……

それでも数種類納品されて、お目当ての品はちゃんと届いたみたい。

島の発注書は、ただの伝票じゃない


ここまで来ると、もはや呪文。

それでも、義母の発注書はちゃんと届き、店が回る。

パン類は消費期限の関係で毎日数個ずつしか入らないし、
店頭にない商品も、頼まれればその都度、発注書に書いてみる。

取り扱いがあるかはわからない。
それでも「書いてみる」ことで、届くこともある。

島の商店にとっての発注書って、単なる仕入れ表じゃない。

お客さんの声や、店主のひとことが混じる、
“生活感まる出しメモ”みたいなもんかもしれない。

きっとその手書きは、義母と一緒に終わるだろう


FAXから流れてくる、A4の発注書。

にじんだボールペンの跡にも、略語だらけのクセ文字にも、
義母とこの島の、なんかこう……いい感じの“生活感”が出てると思う。

それってもう、ちょっとしたアナログ遺産じゃない?

たぶん、義母がいなくなったら、
何事もなかったかのように、スッと電子化されるんだと思う。

それが便利なのは間違いないし――
新商品の品揃えは、格段に良くなるだろう。

でもさ、
なんかちょっと、寂しいよね。


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義母に負けず劣らず、うちの母も面白いキャラしてます👇


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ポッチャリ夫と島暮らし|家庭と社会のはざまを綴る人 ギブ&テイクの「ギブ」をそっと差し出せるあなた✨その生き方、すごくかっこいいです。きっと、心の余白作りが上手なんでしょうね。その秘訣、ぜひ、教えてください!☺️