デジタルスキル標準における「データサイエンティスト」の定義を正しく理解する(その2) ~ "DSS-L"と"DSS-P"
はじめに
どの企業にもDX人材が必須と言われて久しいです。企業はDX人材、特に「データサイエンティスト」を社内に確保しましょうと言われています。ただ、
「データサイエンティスト」とは何か?
がしっかり定義されているでしょうか? そこで、全7回にわたってIPAのデジタルスキル標準を読み込みながら、データサイエンティストについて解説をしていく連載を書いていきます。
※2025年12月加筆:「完全版」公開について
なお、2025年12年にこの連載を集約、加筆したものを発表しております。こちらも是非ご覧ください。
※以下、当時公開のまま記載
「デジタルスキル標準 ver.1.0」の第3部
前回は、「データサイエンティスト」の定義はデジタルスキル標準の第3部第3章にしっかりまとめられているという旨を書きました。今回は、この第3部について紹介します。
第3部は「DX推進スキル標準」を定義している資料です。そもそも、デジタルスキル標準は
DXリテラシー標準(DSS-L):全てのビジネスパーソンが身につけるべき能力・スキルの標準
DX推進スキル標準(DSS-P):DXを推進する人材の役割や習得すべきスキルの標準
という二つの標準から構成されており、このうちDX推進人材の役割・スキルについて記されている部分になります。

https://www.ipa.go.jp/jinzai/skill-standard/dss/about.html
DX推進スキル標準には「ロール」が定められている
このDX推進スキル標準では、DXを推進する人材に必要なスキルを定義しています。これは
スキルを定義することによって、その組織に必要な人材が明確になる
ということですが、もっと言うとその人材が、自らのキャリアパスを考えることができるようになるということ、すなわち
そのスキルを身につけると、具体的にどういう役割を担う人材になれるのか
を理解できるようになります。
そのため、たとえばデジタル人材研修の受講生に対してこのスキル定義は有効で、その研修が「何の役に立つのだろう」と思いながら受けるのか、自分のキャリアのために受けているのかで、本腰を入れるかどうかが変わってくるといっても過言ではありません。

https://www.ipa.go.jp/jinzai/skill-standard/dss/about.html

https://www.ipa.go.jp/jinzai/skill-standard/dss/about.html
「データサイエンティスト」がいれば、ってこと?
このようなデジタルスキル標準ですが、読み進めていくと「データサイエンティスト」の章に以下のように書かれています。

「データサイエンティスト」のロールの区分は、一般社団法人データサイエンティスト協会の「データサイエンティストに求められる3つの力」(ビジ ネス力、データサイエンス力、データエンジニアリング力)を参考にしたものであり、本スキル標準では、これらの3つの力を「ロール」として切り分けて 定義している。
https://www.ipa.go.jp/jinzai/skill-standard/dss/about.html
DX人材に必要なスキルの話になると、たいてい「データサイエンティスト協会」の3つの力が出てきますが、その役割が結局「データサイエンティスト」に集約されているように見えます。これはいったいどういうことでしょうか? このあたりについては、次回以降で詳しく解説していこうと思います。
(つづく)
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