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【じーじは見た!】後編:夢のエネルギー ~ フュージョンエネルギー・イノベーション戦略 ~を見てみた!

Z世代応援団、未来世代応援のじーじです!

さて、今回は「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」を見ていきましょう。

本編は後編です。前編から読んでいただけると話が繋がります。


 4️⃣ フュージョンエネルギー・イノベーション戦略の目次

「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」は、15頁ほどの概要をまとめたもので、産業育成と開発戦略の方針です。目次はこんな感じです👇

「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」より抜粋

フュージョン産業の育成戦略とは?
種を撒き開花(フュージョンエネルギー開発の成果)させ、製品・サービス として社会実装できるようなイノベーションが生まれる環境を構築するために、政府はどうするつもりなんでしょうか?

産業協議会等との連携による産業競争力強化【内、文、経】
※【 】に「内」と書いてあるのは内閣府、「文」は文科省、「経」は経産省を示しています。つまり産業協議会等との連携は内閣府・文科省・経産省が連係する分野という意味です。

● スタートアップを含めた民間企業が保有する技術シーズと産業ニーズ のギャップを埋める支援を行うこと【内、文】

安全規制に係る同志国間での議論に参画すること【内(関係省庁)】
※内(関係省庁)は、内閣府が主管して関係省庁に働きかける。

● 科学的に合理的で国際協調した安全確保の検討【内(関係省庁)】

● 国際標準化に対する官民の取組を強化すること【内、文、経(関係省庁)】

さて、上記のようなお題目で本当に産業育成ができるのでしょうか?

フュージョンテクノロジーの開発戦略とは?
「将来の不確実性に備えて、戦略的自律性及び不可欠性を踏まえたフュージ ョンテクノロジーのポートフォリオを描くため、世界に先駆けた発電実証を目指し、技術成熟度を客観的・横断的に評価しつつ、原型炉開発と並行し、 トカマク型、ヘリカル型、レーザー型等多様な方式の挑戦を促す」ということですが、あれもこれもと政府が口出ししすぎるとToo Small Too Lateの支援になってしまうんじゃないの?

● 小型化・高度化等をはじめとする独創的な新興技術の支援策を強化するなど、未来社会像からのバックキャストによる挑戦的な研究開発を推進すること【内、文】

● ITER計画/BA活動を通じてコア技術を獲得すること【文】
※ITER(日本も参画している世界最大級の核融合実験炉)
※BA(幅広いアプローチ:Broader Approach)活動

● 将来の原型炉開発を見据えた研究開発を加速すること【内、文】

● フュージョンエネルギーに関する学術研究を引き続き推進すること【文】

● スタートアップを含めた民間企業等による新興技術や国際協力を取り 込むことを念頭において原型炉開発のアクションプランを推進するこ と【内、文】

● 国立研究開発法人の資金供給機能を強化すること【内、文、経】

フュージョンエネルギー・イノベーション戦略には【文】、【文】、【文】と文科省がすごく顔を出しているでしょ。

文科省としては新たな予算確保のネタ
としてフュージョンエネルギーを重要視しているのでしょうが、産業として育成していくのであれば、もっと経産省が前面に出てこないといけないんじゃないですか?

まあそれだけ日本の基礎研究への予算が削られ続けて文科省が焦っているということなんでしょうけど、環境省と経産省の連係が上手くいかずに気候変動対応では、日本の屋台骨である自動車や鉄鋼産業の競争力が弱ってきてしまったように、省庁縦割りではなく省庁が一体で進めないと気候変動対応の二の舞ですよ!

5️⃣ 世界の潮流に抗う日本

文科省がイニシアチブをもって進めていることには懸念があります。

日本は、核融合科学研究所を中心に、約70年にわたるヘリカル型研究の実績があり、世界最大級の実験装置「LHD」で多くの成果を挙げてきた等のプライドがあり、ヘリカル方式に傾注したい気持ちが文科省にはあるように感じます。

しかし、日本が参加しているITER(イーター)、国際協力によって進められている世界最大級の核融合実験炉(フランス・カダラッシュ<サン・ポール・レ・デュランス市>)には、日本、米国、EU、ロシア、中国、韓国が参加しています。これがトカマク方式の実験炉なのです。

最大で50万kWの熱出力、エネルギー増倍率(Q値)10を目指すプロジェクトで、現時点では2034年10月の核融合研究運転の開始を目指しています。※ITER計画の進捗状況はここをクリック

ITERは発電はせず、あくまで「核融合が本当に使えるのか」を確かめるための実験炉なので、発電はその次の段階、「原型炉」で目指す必要があります。各国は抜け駆けではないのですが、この原型炉で先行したいのです。

日本は、原型炉をスタートアップで何とか先行したい、しかも、70年に及ぶ学術界の研究成果を活かしてITER計画とは別のヘリカル方式でやりたいと研究者は考えていそうなのです。

そして文科省としては、経産省に主導権を渡したくない様子なのです。
私から言わせれば、そんなことをしているから結局、過去40年間、学術界や教育界の予算が、伸びなかった(不幸な事件を沢山生み、天才たちの活躍の場を奪い、研究者を海外に追いやってきたと思うのですが、いい加減に利権ではなく、希望や理想に向かって人や予算を動かすリーダーが出てきてほしいものです。

6️⃣ ヘリカル方式のメリット

文科省が固執するだけあって、確かにトカマク方式と違ってヘリカル方式には商業運転に適したメリットが多くあります。

1)高い安定性
トカマク型で問題となる「ディスラプション(プラズマの急消失)」が原理的に起きないため、一度起動すれば、電流制御なしで安定した燃焼が維持できることは大きなメリットです。

2)定常運転が可能
24時間365日、安定して電力を供給できる設計が可能です。実際に日本のLHD装置では、約1時間の定常運転を達成しています。

3)保守性が高い
外部コイルで磁場を形成するため、内部構造がシンプルでメンテナンスしやすいことは大きなアドバンテージです。ヘリカル型の複雑なコイル設計は、日本の精密製造技術が活きる分野でもあり、高市さんの力が入るのもこの面があるからです。

4)エネルギー利得が高い可能性がある
プラズマに電流を流さないため、投入エネルギーが少なくて済みエネルギー収支のプラスが大きくなる可能性があります。

既にこんなスタートアップが出てきて投資資金を集めています。

だけど、商用化に向けた現実的な道筋を作るためには、経産省がもっと表に出て民間活力を喚起していく必要があり、文科省と経産省で利権争いをしている場合ではありません。日本政府が一体になって取り組むべき分野です。

金、金、金でオルツのようなことが起こらないように頼みますよ。

どんなビジネス、産業を育成してくにおいても、まずは経営者の誠実性を見抜かなくては始まりません。「STOP オルツ」です。

出てこい令和の本田宗一郎、井深大!

頑張れZ世代!

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