春場所ニューカマー2年後
いまから2年前の2015年春場所、注目の新弟子が大量にデビューし、大いに角界を賑わしました。なかでも話題を集めた5人に焦点を当てて紹介したのが「春場所ニューカマー」
それから1年を経た昨年春場所後にも「春場所ニューカマー1年後」と題して、その後の彼らの出世ぶりをご紹介しました。
そこで、今年も彼らの現在地を見てみようと思います。
まずは、同期の出世頭、東洋大学出身の大道こと御嶽海です。
(表が見辛いけど我慢してください。青色が勝ち越し場所、黄色いのが各段優勝を獲得した場所です)

幕下10枚目格の付け出しというスタートだったせいもあって猛スピードの出世。わずか5場所目で新入幕を果たし、その後いくぶん足踏みした感はあったものの昨年九州場所では新三役。いったんは跳ね返されたものの、この春場所はみごと再小結で勝ち越し。先だっての福祉大相撲のステージでも芸達者ぶりを見せ、いまや人気力士となりました。来年の今頃は大関の声もかかろうかという勢いですね。
その御嶽海の学生時代からのライバル、日体大の中村こと大揮。幕下付け出しの期限切れという、そんな規定あったんだ的なことで前相撲からのスタートとなった分、御嶽海に後れを取りましたが、こちらもさすがは学生相撲の実力者。

昨年春場所では幕下上位にあって関取チャレンジでしたが惜しくも昇進ならず。しかしその翌夏場所、幕下筆頭で勝ち越して十両昇進。そして2場所目に十両優勝もはたして新入幕。同時に四股名を「北勝富士」に改めました。幕内でも2場所連続勝ち越しで、この春場所は上位に駒を進めましたが、ここで入門以来初の負け越し(といっても1点だけ) しかし着実に実力を発揮してきています。そろそろ幕内でも、二桁勝利、そして三賞などの実績が欲しいところ。
そして、いまや角界屈指の人気者の一人になった宇良。

北勝富士(大揮)に先んじて、昨年夏場所に十両昇進。しかし、幕内アタックに手間取り、入幕では後塵を拝しました。とはいえ、十両5場所で負け越しは1度だけ、二桁勝利3度の実績を引っ提げて新入幕を果たした春場所、見事幕内でも勝ち越しました。小兵のワザ師というイメージが定着していますが、最近は体躯も充実してきて前向きのパワーも増しています。じきに幕内上位に進出するのは間違いないでしょう。
と、学生相撲で鳴らした3人にくらべると、ほかの力士たちは出世も遅れ気味。いやいや、これが普通なんですってば。
ボディビルで実績を残して角界入りした朝山端も同じ。相撲経験なしでは、高校の相撲部出身者も多い中では苦戦します。当たり前か。

前にも書いたように、体格と運動能力だけで勝てるのは序二段まで。朝山端も三段目で壁に当たり、けがもあっていったんは後退。しかし昨年九州場所で序二段優勝を果たして復活しました。その後は三段目で連続勝ち越し。さあ、巻き返しはこれからです。
ところで、平成27年春場所で新弟子検査に合格したのは43人。
その出世状況を見ると、今年春場所の番付では、前記したように学生相撲出身の3人が幕内。他に関取出世はおらず、幕下にはただ1人(モンゴル出身の霧馬山) そして三段目が7人、序二段が14人、序の口2人。
そして残念なことに、16人が、すでに引退して土俵を去っています。
カナダ出身で話題になった誉錦も、その1人。昨年夏場所前から帰国してしまったとかで休場。そのまま復帰することはなく、昨年名古屋場所限りで引退してしまいました。残念。

引退した16人の中には、昨年末の「春日山部屋騒動」のあおりで無念にも引退してしまった、篠目錦(稲垣)もいます。こうしたケースでの引退は、何とも残念でたまりません。
悲喜こもごもの土俵人生はまだまだ序盤戦。先行する御嶽海らを追って、追いつけ追い越せの同期生たちの出世レースも楽しみですね。
そして今年も、56人が新弟子検査を合格しました。注目の学生横綱、日大出身のトゥルボルド(前相撲は夏場所から)をはじめ、また多くの注目株が角界の門をたたきました。
さあ、白鵬、稀勢の里を目指しての、新たな出世レースのスタートです。
みんな頑張れよ!
