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HSPの生きづらさは減らせる。私が手放した5つのこと

言い返せない。
大きな声が刺さる。
グループの会話で消耗する。

全部、今も苦手だ。
でも、前ほど生きづらくはなくなった。


1.言い返す

「言い訳は良くない」というのがあるのか、口論に発展したくないのか。私は言い返すことが苦手だ。
子供の頃、父が気を効かせて買ってくれたお菓子が棚にいっぱい入っていて、それを見つけた母から「こんなにお菓子買ってもらって。お父さんのお小遣いなくなるでしょ」と責められた。私がねだったわけではなかったのに。
別の日には「トイレはきれいに掃除しなきゃダメでしょ。あんた女の子なんだから、あんたが掃除するんだよ」と言われた。今思うと、掃除用具はトイレブラシのみで洗剤もなく、拭くための雑巾もない。小学校低学年の私にどうやって掃除しろというのか。しかも、トイレの汚れ・においの原因は明らかに兄2人が便器から外したせいだ。
当時は母のヒステリーとも言える物言いに完全に委縮して、言い返せなかった。

薬局で働いていたとき、クレームの多い患者さんに薬剤師さんがこう言った。「薬局ではここまではできます。でもこれ以上は法律上、薬局は関与できないので病院への確認が必要です」。それだけで、その人は引き下がった。

そこで気づいた。自分の立場と事実を説明するだけでいい。嫌われてもいいと思えた瞬間から、少しだけ楽になった。

母についても同じだ。ものの言い方がきつくなるくせがある。それがわかってから、「今の言い方強くない?」「そこまで言わなくてもよくない?」と言えるようになった。怒っていると思っていたけど、言い方がきついだけだとわかった。今は普通に言い返す。


2.おしゃべりしている声

職場、お店、学校、人がいる場所で、特に大きな声(甲高い声)が苦手だ。聞きたいわけでもないのに、自然と耳に入ってくるので内容は筒抜け。「なんであんな大きな声で話せるんだろう、みんな聞いてるのに」と不思議に思っていた。実際、他の人は話し声はそこまで聞こえてない、というより気にしてないようだ。コミックエッセイでHSPについて書かれたものを読んで知った。どうやらセンサーが他の人の場合はノイズとして処理できるものを、私の場合は高感度でキャッチしているらしい。
仕事中がとにかくひどく、隣の工場でおしゃべりしている声や笑い声が聞こえてくるたび、反応してしまって仕事以外で疲れて果ててしまった。

「無」になるって、パソコンのスリープ状態みたいなイメージ。電源は入っているけど、そこまで動いていない。聞こえてイヤだという感情をとりあえず横に置いて、目の前の作業に全力を注ぐ。完全に消えるわけじゃないけど、反応しなくていい。それだけで少し違う。


3.仲がそれほど良くない人たちとの会話

1対1ならまだいいが、複数人は苦手だ。気を遣う相手が多い。しかも、別々に話し始めたりすると頭がパンクしそうになる。なんて答えるか、どう話をするか、どう振る舞うか。考えると高速回転で頭が動く。特に中学の時が一番つらかった。変に思われたくないとか、ハブられたらどうしようとか、気の利いたことを言わなくてはと、頭がフル回転して、結局、終始緊張して、話し合いが終わればほっと一息つくのだ。

大学に行って、社会人になって、いろんな人と関わった。でも正直、ずっと付き合い続けたいかといえば、そうでもない人も多かった。社会人になっても飲みに誘ってくれる人がいた。断るのも悪いし、体調が悪いと言ってもまた誘ってくる。だんだんきつくなって、もういいやって思った。こっちのことを考えもしない人と長く付き合う気がないなら、嫌われてもいい。
そう気づいてから、グループの会話が少し怖くなくなった。


4.自分が作った料理を食べてもらう

家族でも食べてもらうことにいまだに少し抵抗がある。自分だけが食べるならどんな味付けでも平気だが、家族となると話は変わる。濃くないか、薄すぎないか、そもそもおいしいのか。家族が食べている姿を見て反応を伺っている。
今も気にしているが、こちらから話すようになった。「これ味薄かったかな?」とか、「これ微妙な味付けになった」とか。作っただけありがたく召し上がれ、という気持ちも大事だと思って、今は開き直った。栄養管理士じゃないし、調理師でもないからうまくもない。けど食べられればまぁいいでしょう、という気持ちで夕飯を毎日作るようになって、1年続けてわかった。
私が気にしているほど、家族は料理の味にそこまで興味がない。うちにグルメはいない。


5.自分の好きなことを話す

中学の時はとにかく苦手だった。私は兄がいる影響でジャンプの漫画をよく読んでいた。でも、同学年の女子は少女漫画や恋愛バラエティー番組やアイドルに興味がある。逆に、私は一切興味がなかった。それだけでも浮いているのに、オタクと思われたくなくて、好きなものを話すことはなかった。
以前の職場で仮面ライダー・アイドル・声優・アニメ・漫画・お笑い・いやミス小説が好きという多趣味な後輩がいた。楽しそうに話すのでこっちも面白かった。
何歳になっても好きなものは好きでいいのかな、と思えた。

今の私の好きなものは、のんびりライフの漫画、密室ミステリー小説、民族・怪異小説、B級ホラー映画、少年アニメ、そして庭いじり。虫が嫌いで避けてきたが、母が骨折して庭の手入れを代わりにやり始めたら、次はこれ植えようとか、この花きれいとか、興味がわいた。ジジババ臭いと思われるとか気にせず、趣味は園芸と書いている。相手がどう思おうと自分は好きだからいい。この年になってようやく開き直れた。

好きなものを好きと言える人になるのに、私はずいぶん時間がかかった。
あなたの、まだ誰にも言えていない本当の好きなものは何ですか?



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