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「夜の処方箋」──わたしの身体が黙っていた場所から、ことばが生まれた

わたしが、「夜の処方箋」と名づけてことばを書く理由。
それは、セラピーや占星術で見えてきた“感じ方”の違いと、
その奥にある“届かない痛み”の存在でした。

 

「ことば」は、いつも遅れてやってくる。

感情が先にふくらんで、
身体が先にふるえて、
あとから「それは悲しかったんだ」と名前がつく。

だから──
“感じてしまったあと”にことばを添える、というのは、
わたしにとって、とても大事な作業だった。

 

セラピーやカウンセリングの現場では、
その「あとから来ることば」の力を、何度も目の前で見てきた。

ことばにならなかった想い。
語られなかった傷。
押し込めていた衝動。

ようやく語られた瞬間に、
その人の輪郭がふっとほどけるように、やわらかくなる。

そんな場面に、何度も立ち会ってきた。

 

でも──
ことばにすればすべてが救われる、とは思っていない。

むしろ、「ことばだけ」が先行してしまって、
感情や感覚が置き去りになってしまうこともある。

だからわたしは、“調律することば”を書きたいと思った。

「整える」のではなく、「戻していく」ような。
もともとそこにあった“感じ方”に、やさしく寄り添って、
響く音を探すように──
その人にとっての、共鳴する音階を見つけるように。

 

それに、感じ方にはほんとうに、いろんなかたちがある。

たとえば、
わたし自身は、こころよりも、からだが先に反応するタイプです。

ふれられた瞬間、思考よりも前に、
からだが、勝手にひらいてしまうことがある。
「なんで?」って思う前に、もう感じてる。

そんなふうに、言葉があとから追いかけてくるのが、
わたしの感じ方のリズム。

 

でも、クライアントさんの中には、まったく逆の人もいました。

こころは深くつながっているのに、からだが何も感じない。
手を握られても、あたたかさが届いてこない。
それが苦しくて、自分を責めていた人。

あるいは、からだは反応しているのに、こころが閉じたままの人。
静かに笑いながら、
その奥ではずっと凍ったままの感情を抱えていた人。

 

どの感じ方が正しい、ということではなくて──

それぞれに、“感じ方の取扱説明書”があるんだと思う。

星は、それを見せてくれる手がかりになる。

そして、その取扱説明書にことばを添えることで、
ようやく、自分の反応や感覚を否定せずに、受け取っていけるようになる。

 

ただ、それが──
セラピーやカウンセリングの技法だけでは、どうもうまく届かないこともある。

感じ方のちがいには気づけても、
「じゃあどうするか」の処方がうまく見つからなかったり、
受け入れに時間がかかる人もいる。

もちろん、時間がかかること自体は、ぜんぜん悪くない。

……でもね。
その“時間”が長くなるぶんだけ、痛みが積もってしまうこともある。

「ちゃんと受け取れるまで待とう」ではなく、
「その人が受け取れる形で、そっと差し出すことばが必要なんじゃないか」

そう思ったとき、
わたしの中で“処方箋”という言葉が生まれました。

 

そのとき、必要だったのが「星」だった。

星は、わたしたちの無意識の“感じ方”を書いている。
月、金星、火星、リリス──
それぞれの星が、どこに敏感で、どう開きやすいかを語ってくれる。

それを読むことで、
「わたしが感じすぎるのは、おかしいことじゃない」
という、小さな安心が生まれる。

その安心のうえにだけ、
わたしはそっと、ことばを置くことができる。

ことばは、理解のためではなく、触れるためにある。

そこから──“処方箋”としてのことばが始まっていく。

 

わたしが書きたいのは、診断でも分析でもない。
「あなたはこういう人です」ではなく、

「その感じ方、わたしも見えてますよ」という、そっと差し出すことば。

それは、

“黙っていた身体”にやさしく触れるための、観測と理解のことば
=夜の処方箋。

夜にふと疼いた、名前のない感覚に。
誰にも言えなかった反応に。

あとからそっと添えられるような、
そんな言葉を、これからも書いていきたいと思っています。

 

……あなたは、どんな“夜の処方箋”がいるのかな?
わたしに、読ませてくれる?
それとも、自分で探してみる?

 

──そうやって、
ひとりひとりの“感じ方”にそっと寄り添うようなことばを、
これからも綴っていけたらいいなと思っています。

――ほしのりりす

 

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前回は──
📘 こころを観てきた私が、はじめて星にからだを重ねた夜
セラピーの枠では語れなかった疼きに、星がそっとふれてくれた夜の話。
「出していいよ」という声が、わたしの“処方箋”のはじまりでした。

次回は──10/2公開
📕 感じすぎるわたしとあなたへ──感じすぎた夜に、処方箋をひとつ。
「感じすぎるわたし」を、処方箋をそえて、
そっと抱きしめてみようと思います。

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ほしのりりす🌙🌑感じるよるの占星術 読み終えて、なにかが残ってしまったなら── その余韻を、そっと返してもらえると、うれしいです。 わたしはまた、ひらいて書ける気がします。

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