オリジナル漫画「scope」原作-40
【入来篇】VS殺人代行組織(藍)第2話
古太郎 「 …悪いのはワシの方かもしれん。やはり、お前と両親の事、ちゃんと話しておくべきじゃったな。 」
瞬斗 「 へ !? …いいよ、別に。誰にでも話したくない事の一つや二つぐらいあるからさ。血流しながら、そんな事言うなよ… 」
古太郎 「 ゴホッ ゴホッ …本当に良いのか? あれだけ執着しておったのに。では、このまま墓場まで持って行くとし… 」
瞬斗 「 待ったぁ!! < ふぅ、ふぅ、ふぅ~ … > …や、やっぱ 聞かせてもらって良いかな? 気になって寝れねぇや。ハハハ 」
古太郎 「 …じゃ、じゃろうな。体調も優れんので、単刀直入に言うぞ。両親の事というより、お前自身の事じゃが。 」
瞬斗 「 …お、おう。 」
古太郎 「 お前は… 半分人間、半分AIの機能を持った、ハイブリッド種の超人間じゃ。 」
瞬斗 「 !? はい はい はい、ハイブリッド種の超人間ねぇ …って、えぇーー! オレって半分機械なの?? マジか… 」
古太郎 「 半分機械ってのは、さすがに語弊があるかもしれんが、人体とAIとの融合に成功した稀な存在ってヤツじゃな。 」
瞬斗 「 鋼鉄バキバキのサイボーグみたいな身体じゃ無いってのは分かったけど、何だかピンと来ねぇな… 」
古太郎 「 要するに、人間には対応不可能な、機械ならではの強みを産まれながら体内に搭載してるって感じか? ワシも良く分かっておらん… お前の母親の言葉をそのまま借りると、“思考パートと作業パートを分離して同時に行う事が出来、情報処理速度と蓄積されたデータベース量(経験値)が 常人の数万倍“ らしい。 …何だか良く分からんが。 」
瞬斗 「 なるほど。どおりでみんな判断がとろいと思ったよ。でも真実は、みんなが普通で、オレの方が異常だったんだ… ケツアゴデスのメンバーになれたのも、このおかげって事ねぇ、納得。…って事は、メンバーも似たような境遇のヤツが多いのかもな。 」
古太郎 「 …お前の母親は、優秀な諜報部員じゃった。 優秀が故に、常人では辿り着けない国の暗部、言わば“タブー領域”にまで踏み入ってしまったのじゃろう。 裏側の世界に生きる人間ではあったが、確固たる正義を持っておってな。調査はすれど、決して悪人に加担するような事は無かった。それ故、自分の思い通りにならない母親をあまり良くは思わない、闇の権威たちが多数いたのも事実… 」
瞬斗 「 ………………………。 」
古太郎 「 …お前が産まれる数年前、とある極秘プロジェクトの潜入条件として、ワ〇チンを強制接種される機会があったそうじゃ。 名目としては、害国が有するヴィールス兵器の耐性として。 このプロジェクト自体は難なく完遂したそうじゃが、それから数年が経過したある日、その裏に潜む黒い真相が明らかになった。 」
瞬斗 「 ………………………。 」
古太郎 「 夫婦で別プロジェクト遂行中に、お前の父親が急に体調を崩したと、母から連絡があってな。 高熱にうなされ3日間目を覚まさないと。この稼業は身体が資本なので、食事は勿論、体内に入れる全ての物質を記録しておって。 …疑わしくはいつぞやのワ〇チン接種だと。そこでワシの方で調査をした所… 秘密裏に進行中であった、ある研究所の違法実験の被検体として、両親が利用されたという事実が発覚した。実験概要は、“人類の半AI化”じゃ。目的こそ分からんが、適合率が1.4%以下と、異常に低い実験だったらしい。 」
瞬斗 「 !? 違法実験の被検体だって? 」
古太郎 「 あぁ じゃが、何故お前の両親が被検体として選ばれたかは分からん。 他にも闇界隈の人間が無作為に選ばれていたようじゃが… 案の定、その確率の低さから父親は適合せんかった… それ故、高熱が下がらず、数日後に命を落とす事になってしまった…。」
瞬斗 「 くっ …父さん 」
古太郎 「 そして、お前の母親はと言うと… 奇跡的に適合したようじゃった。しかし、前述の通りの正義感に加え、愛する夫を殺害された怒りで、がむしゃらに闇に迫ってしまったのだ。そして“タブー領域”に触れた危険人物としてブラックリストに乗り、最終的には“プロ”によって殺害されてしまった…。 」
瞬斗 「 え? プロだって!? …まさか、殺人代行系闇企業(藍)か? …クソっ 」
古太郎 「 …その通りじゃが、誰が殺人を依頼したかまでは分かっておらん。タブー中のタブーじゃからな、ワシの力では近づく事さえ出来んのだ。…お転婆で、生意気で、とにかく頭の切れる自慢の娘じゃった。恥ずかしさ故、正面から愛情表現が出来無かったのと、その掛け替えのない命を守れなかった事を、…い、一生後悔しておる…。 」
瞬斗 「 くっ ぅぅぅうううう… 母さん… 」
古太郎 「 じゃから、お前には長生きして欲しいんじゃ。 両親が見れなかった、眩しく自由な景色<セカイ>を、代わりに存分に見て欲しいんじゃ。…しかし、蓋を開けてみればお前も闇稼業ど真ん中に。…全く、血は争えんな、娘にそっくりじゃよ。 ゴホッゴホッ… <吐血する> 」
瞬斗 「 おいっ…ジィちゃん、無理するな!…もう、もうしゃべらなくていいよ。 救急班呼ぶから! 」
古太郎 「 ………………………。 」
ゆっくりと瞳を閉じる、古太郎。
瞬斗 「 !? ジィちゃん!! うぉい!!! くたばるなよ!! 」
古太郎 「 ………………………。 」
反応が無い。
…のは、ひと時だけであった。< キョロ > 片目を開ける、古太郎。
古太郎 「 …お前、今死んだ事にしたじゃろ? こんなんでくたばるかいっ!ちょっと腹減っただけじゃ、トリプルゴッドバーガーセット買って来てくれ。 」
瞬斗 「 !? くっ ううう… ったく、名演技してんじゃねぇよ。しかも何だ?そのジャンクの塊は… 瀕死のジジイが食うもんじゃねぇ。 」
古太郎 「 まだまだやり残してる事があるからな、そんな簡単にくたばれんわ。さて、ひとつだけ助言じゃ。…何か困った時は、あいつを頼るがいい。やたらと人を遠ざけるところがあるが、必ずお前の助けになってくれるだろうよ。 あいつもまた、壮絶な人生を過ごしておる… 」
瞬斗 「 あいつって、あいつか? …そんなに信頼できるヤツだとも思えないけどなぁ、口も性格悪いし。」
古太郎 「 …ワシの事は良いから、分かったら行け! 今回お前がターゲットになっている理由も何となく分かったじゃろ。…無理はするなよ。」
瞬斗 「 “タブー領域”が相手って事ねぇ。 …って怖ぇぇぇええええええ!! それよりヒットマンの方をどうにかしねぇと。…うげっ 恐怖で吐き気が。ジィちゃん! 救急班には連絡済みだから、足が悪い老人の振りするんだぞ。 病院着いたら連絡くれよ! 」< タッタタタ >
古太郎 「 あぁ 分かったよ。じゃが、このグッド・ルッキング・ガイを指して、とても足の悪い老人には見えんと思うがな。 ゴホッゴホッ 」
どこかで見た事があるような、床に転がる特殊拳銃。闇の用心棒「ジレイジ」が、かつて所持していた銀蠅型拳銃 「ペスト」だ。古太郎は全ての力を振り絞り、辛うじて1発だけ撃つ事が出来たようだ。ヒットマンを撃退する事にこそ成功したが、その代償として、目に染みるような異臭が部屋に充満している。
【 --- 場面転換して、ダークサイド --- 】
闇サイトにてチャットをする、2人の男と見られる人影。以前と同様に、互いに薄暗い部屋で顔を確認する事が出来ない。 常人には無縁とも言える、至極怪しいチャットでのやり取りの内容は… なんと、殺人代行系闇企業(藍)への 瞬斗の殺害依頼であった。この依頼主が、瞬斗の両親を死に至らしめた“タブー領域”に関係する人間なのだろうか? その真相はまた、闇の中である。
謎の人影 「 おいおい、随分と悠長では無いか。残りの1人は、まだ仕留められんのか? 」
闇企業(藍) 「 …外部パートナーだと埒が明かんので、ウチの腕利きの正社員を向かわせる事にしますよ。 仕事はきっちりと完遂させる主義なのでね。」
謎の人影 「 当たり前だ。どれだけの大金をはたいているか、分かってるな? 本気でやって貰わねば困る。…くれぐれも、失敗だけは許されんぞ。 」
闇企業(藍) 「 えぇ ご安心ください。そんな事は今まで一度も無かったですが、万が一の事があったら、私も出ますので。ゾクゾクするぜ。 クックク 」
謎の人影 「( …気持ちの悪い男だな。 ) 良いか? リミットは3日以内だ。吉報を待っておるぞ。万が一期限が過ぎたら… 食い殺す。 」
闇企業(藍) 「 え? …承知しました。 寛大なご配慮、ありがとうございます。( …完全に頭イカレてる野郎だ、誰かこいつの依頼しねぇかな。 )」
【 --- 場面転換して、瞬斗 隠れ家 --- 】
「ケツアゴデス」メンバーである瞬斗には、決して素性を悟られぬよう、活動拠点がいくつか存在している。 基本的には人目に触れぬような場所が多いが、そのうちのひとつの拠点に到着し、何やら準備を始めている。部屋中に、専門家しか使用しないような、特殊なPC機材が散在している。
瞬斗 「 …おいっ 条、聞こえるか? 」
条 「 あ? やっと連絡がつくようになったか。てっきり、くたばったのかと思ってたぜ。 」
瞬斗 「 作戦がある、協力してくれ。 」
条 「 なんだ なんだ?? いつものお前らしくねぇじゃねぇか。冷静と冷静の間に挟まれて、サンドイッチになる修行でもしてたのか? ニヤっ 」
瞬斗 「 良いか? 作戦は… 」
条 「 おいおい、スルーかよ!ってか、勝手に話進めんじゃねぇ!! 何があった? 」
瞬斗 「 …ジィちゃんが殺されかけた。 」
条 「 !? 古太郎のジジイが?? で、大丈夫なのかよ! おい! 何してたんだ、お前! 」
瞬斗 「 …うるせぇ …っせぇんだよ!!テメーなんぞに言われる筋合いはねぇ!!! このクソがッ 顔面嫌味ヤローがよ!! 」
条 「 ふっ お前らしくなって来たじゃねぇかよ、ちょっと安心したぜ… キモイがな。ジジイも無事なんだろ? で、追われてる理由も分かったと。」
瞬斗 「 な・なっ 何なんだよ テメェ… あれよ あれよと、全部言い当ててんじゃねぇよ。 …ってか、キモイは余計だろがい!! 」
条 「 カァーッ カッ カッー! クソガキらしく、元気があってよろしい。 …ったく、ガラでもねぇ “悲劇のヒーローです”みたいな顔してんじゃねぇよ。お前ひとりが思い詰めたところでなぁ、世界は 0.1㎜も変わりゃしねぇ。世の中そんなに甘くねぇし、ましてや闇相手ならなおさらだ。 」
瞬斗 「 …………… 他人事だと思って、好き放題 ズカズカと言いやがって… じゃあ …じゃあ、どうすりゃ良いってんだよ!! 」
条 「 そうだなぁ… その しょうもない作戦っての 試しに話してみろよ、この天才に。例え世界は変えられずとも、絶対に仇は撃ってやる、絶対にだ。例えこの身がくるぶし一つになったとしても、関係ねぇ ニヤっ 」
瞬斗 「 ………………………。」
古太郎からの助言を思い起こし、条の言葉に少しだけ涙ぐんでいる、瞬斗。
条 「 あぁ 安心しろ、とどめはお前に刺させてやっから。 こっちはこっちで聞きてぇ事があるから、その後にでもな? 」
瞬斗 「 …ったり前だ。それになぁ、作戦はしょうも無くねぇ!! お前の理解が追い付くかの方が心配だわ。 フッ ところで、例の探し人には無事会えたんだよな? 予想通りのキーマンだったろ? それにしても連絡が遅過ぎて、鼓膜に苔生えかけたわ。」
条 あぁ 中々の曲者だったよ、色んな意味でな。 あっちはあっちで、お前の事をうっすら認識してたみたいだぜ。助っ人に誘ってはみたが、どうだかなぁ。人助けなんぞに興味無さそうなヤツだし、さらに助ける対象が汚物だからなぁ。ギャッハハ。」
瞬斗 「 テメっ! オレが汚物だとしたら、人類皆汚物だわ!! …仮にそいつがダメだったとしても、数人には手伝ってもらいたいんだけどなぁ。まぁ既に何人かに声は掛け終わってるんだけどさー。 」
条 「 ほぅ いつになく手際がイイじゃねぇか。 だが、そもそもがお前のお願いだろ? 誰1人来てくれるとは思えねぇが… オレも含め。ニヤっ 」
瞬斗 「 待て待て、せめてお前は来い!! 最悪、協力者がお前1人でも成立するよう、作戦組んでるんだから。まっ その場合お前の負担がスゲー事になるけど、むしろ、それもアリって事で。 ケケッ 」
条 「 なるほど。…オモシロそうな作戦じゃねぇか、とっとと聞かせろよ。小虫くん。 」
瞬斗 「 誰が小虫だ!! もういいや、めんどくせぇ。 …いいか? 結論から言うとだな… 」
瞬斗考案の作戦を聞かされる、条。内容自体はシンプルで理解できるものであったが、何やら納得がいっていない様子だ。しかし、これは あくまで瞬斗の仇討ちであると言う彼の熱い主張に、頑固な条も退かざるを得ない状況のようだ。
瞬斗 「 …ってな感じよ。どうだ?我ながら良く出来た作戦だろ? 」
作戦を説明しながら、身体が小刻みに震えているように見える。
条 「 気持ちは良く分かったが、成功率はどの程度を見込んでるんだ? 」
瞬斗 「 そ、そうだな、う~ん …45%ってところかな…? 」
条 「 とことん甘ぇヤツだな。お前の脳みそはモンブランか? どう高く見積もっても10%以下の間違いだろ? まぁ、やり方次第では飛躍的に成功率が高まると思うが… 珍しく言う事聞くような顔してねぇな。 」
瞬斗 「 ぶっちゃけ、世の中スカして生きてりゃ悠々自適な生活が送れるよ。特にオレは常人には無いAI機能が搭載されているようだからな。 」
条 「 あ? AI機能搭載??( ダサっ ) …なるほど、それが今回お前が追われてる要因って事か。しかも両親に起因する事案だろ?」
瞬斗 「 おまっ、何で先にズカズカと言っちゃうわけ?? こういうのは満を持して、当人から告白するもんじゃねぇのかよ。。 」
条 「 生まれつき勘が鋭いもんでな、純野生のヤツ。 根拠はねぇが芯は食ってんだろ? ニヤっ 」
瞬斗 「 あぁ、大体当たってるよ! チッ まぁご存知の通り、非の打ちどころのないナイスガイなオレだけど… 世の中スカして通れない事もあるよねぇ。両親の事はほとんど覚えてないけど… やっぱ許せんわ。ましてや、ジィちゃんにまで手出しやがって… マジで、伸身系ムーンサルト級にハラワタ煮えくり返ってんだよ。入来家を代表して、オレが闇を撃ってやる。 」あまりの興奮状態で、目が血走っている。
条 「 …大丈夫か? 目が泳いでんぞ、バタフライで。 」
瞬斗 「 言いたい事は分かってるよ。相手にならん、だろ? だが、相手が殺しのプロだとしても、頭の出来が違うんだよ。オレはやられない。 」
条 「 闇界隈でも殺人に特化した“殺人代行系闇企業(藍)”ってのは 非常に厄介で、他の企業が雇ってる用心棒も不要らしい。それだけ武闘派って事だ。 まぁ 殺人ってのは千差万別で、単純に腕力だけって訳でもねぇがな。 その辺りも不気味でしかねぇわ。 」
瞬斗 「 “ケツアゴデス”に所属してりゃ、その辺りの噂は嫌でも耳にしてるよ。まさか自分がターゲットになる日が来るとはね… でも、あちらはターゲットにされてるって事には気付いてないだろうぜ。追い詰めるのはプロでも、追い詰められるのは素人同然、ワンチャンあるだろ? 」
条 「 言わんとしてる事は分かるが、そんなに簡単には行かねぇぞ。お前も実際に闇と対峙してみて、重々理解はしていると思うが。 」
瞬斗 「 最悪、本当にヤバいと思ったら逃げるから問題無いよ。プライドは、火曜と金曜なら分別して捨てて良いって聞いたけど? フフッ 」
条 「 ったく 大した覚悟だよ、だが油断はするなよ。 AI搭載してようが何だろうが、心臓は1つしかねぇんだ、替えはきかねぇ。 」
瞬斗 「 わーったよ、しつけぇな! ぐだぐだ 言ってる暇あったら準備でもしろっつーの。さぁて、ぼちぼち作戦スタートと行きましょうかぁー! 」
条 「 はいはい、協力者0の虚しい作戦スタートね。 今回どこまでの情報が得られるか… 少しずつでも距離を詰めてやる。 」
条との作戦会議の後、秘密の拠点を出ようとする瞬斗が、何かに気付き立ち止まる。ずっと追われ続けていたヒットマンが物陰に隠れながら、何やら電話で誰かと話している様子。部屋へと戻って行く、瞬斗。息を飲み、様子を伺っている。
ヒットマン 「 はい、はい、えぇ。え? 途中で契約破棄だって? …じゃあ経費だけはちゃんと払ってくださいよ。チッ また雇い主探さねぇと。 」
電話を終えると、その場から立ち去ってしまう、ヒットマン。 あれだけしつこく瞬斗を狙って来たヒットマンだが、瞬斗の秘密の拠点を眼前に、あっさりとその場を去ってしまった。 殺人代行企業は、巨大な闇のネットワークを有しており、スポットで契約したフリーランスのヒットマンを起用する事が大半だ。架空の子会社を何社か経由して契約するので、万が一足が付いたとしても、中間を切り捨てる事で、大元の闇企業まで辿り着かないという構図である。その一方で、正社員として、殺人代行企業に所属している輩も、数名存在する。外部の契約ヒットマンと違い、絶対にミスをしないという実績にて結成された精鋭部隊である。闇界隈では、闇の用心棒企業と、裏で連携しているという噂もある。
瞬斗 「 う~む。理由は分からんけど、あちらも本腰入れて来たって感じかな? 大いに結構、想定通りに行けそうだぜ! < ピピッ > “えぇ 協力者の皆さん、準備は万全でしょうか? これから転送するモノを、3Dプリンターで成型してからご参加ください” 」
【 --- 場面転換して、ダークサイド --- 】
アジト内、豪華な応接室にて自慢のアンティークライフルを磨いている男、 殺人代行系闇企業(藍)代表 : ブォーグ “殺人”を“ビジネス”と捉える完全に狂人的な考えの持ち主で、日々ビジネスに没頭している。また金儲けが大好きで、大金を得るためにはどんな手段も
厭わない、サイコパスな側面を持つ。「 この世には、生きている価値の無い人間なんて一人もいない。 」 と言う、一見ハートフルな名言を発したかと思えば、真意は全くの別で 「 …だから、人から“恨まれる”人生を全うしろ。 」 という理解し難い言葉が続く。【生きている】=【殺す事が出来る】=【大金が稼げる】=【価値がある】と言う、外道極まりない思考回路から発せられた、まさに邪言である。そんなヴォーグが、今回の状況を改めて“正社員”に共有している模様。
( 闇専用のグループチャット )
ブォーグ 「 全員入ったか? 今回お前らの手を煩わせるとは思わなかったが… クライアントが必要以上にうるさくてな。 」
謎の人影A 「 …そんなに手強いのぉ? 今回のターゲットってのは。 < プー パチンッ > 」 チューイングガムを噛んでいる様子。
謎の人影B 「 面倒なら社長がヤっちゃえばイイんジャないの? でも、あたしらに声が掛かるって事は、当然ボーナスも出るんでしょうネ? 」
ブォーグ 「 …今回のターゲットは素人では無い。 が、武闘派でも無い。頭を最大限使って、スルリスルリと逃げ回るのが上手いタイプのようだ。で? ボーナスだと? …うるせぇが、金払いだけはすこぶる良いクライアントでねぇ。お前らの期待を裏切らない報酬を約束しよう。 」
謎の人影B 「 やりー! 最近金欠だったからやる気出て来たカモ。 < カチャカチャ > 」何やら機械音が鳴っている。
謎の人影C 「 素人でも武闘派でも無いか… 闇の科学者とか?それか、得体の知れないハッカー集団とか? ヤツらは賢くて隠れるのが上手いからな、バイトのヒットマン風情じゃぁ、手こずるだろうぜ。 」
ブォーグ 「 さすが、勘が鋭いなぁ、鮫島<サメジマ>。 今回のターゲットは、あの“ケツアゴデス”のメンバーだ。 承知の通り、詳細が一切不明な謎の集団だが、そのしっぽをしっかり掴むとは、クライアントも只者じゃねぇって事だ。 」
謎の人影D 「 …………………………。 」
謎の人影A 「 それで、そいつは今どこにいるんだい? クライアントってのが、大よそ把握してるんでしょ?どうせ。」
ブォーグ 「 そうだな。何人集まるのか、どんな輩が集まるのか知らんが… 近々ターゲットが参加する会合があるらしい。そこに向かって貰おう。」
謎の人影C 「 得体の知れねぇ奴らが何人もいるってのか? ハッハハ 楽しそうじゃねぇの。会いたくても中々会える奴らでもねぇからな。」
ブォーグ 「 お前らが今どこで何をしているかは知らんが、早いもん勝ちだ。タッグを組もうが一斉攻撃だろうが、相手を何人殺ろうが、一向に構わん。好きなように暴れてくれて結構だが… 100%仕留めろ。 …さもなくば、皆殺し< リストラ >だ。 」
( つづく )
