日本語英語の常識と戦え!! 英語におけるモノは「複数」が基本 —英語におけるモノの認知プロセス2—
前回の「英語の名詞はラベル」の続きです。※下線はリンクですのでクリックして頂ければ記事に飛びます。
さて、モノに対する認知の日本語の違いを考える前に、まず、不定冠詞がつかないモノについてその概念をまとめす。そして、これを土台にして認知表現プロセスを明らかにしていきたいと思います。
その過程で、現況日本で教えられている英語における種々の問題点、矛盾が浮き上がり、しかもそれが解決するので脱線します。が、ご容赦ください。
→なんか、スゴく大きく出たな💦

不定冠詞が付かない以上四つは、外観は漠然としている点で同じです。
一番右のmany applesであっても、パッと見、全体として形態が不定形でハッキリしていません。
どれも、聞き手のあなたには、全体の外観がどう言う形かわからない=話手と聞き手の形が一致しません。
上図、四つを眺めていると・・・
全く別のことが浮かび上がってきます。
それは
a/anの真意は外観様態がハッキリしているというサインなのでは?
ということです。
a/anは、1コとして(単数として)周知されていますが、a/anが付かない図の四つは、外観様態がハッキリしていないので、a/anがつくモノはその逆という意味にもなりますから。
この推測を提とすると、色々な事が解決してきます。
まず、リンゴを切ったら不可算名詞になるのに、”a slice of”と数えられる"a"を使っている、また、数えられるのに切った途端に「uncountable不可算名詞」と言う矛盾。
これは、uncountable不可算化したけれども外観様態がはっきりしているから"a"が用いられていることになりますよね。
また、a fewが、複数なのは明らかなのに"a"が用いられている矛盾。これは、a fewは複数ですが数個なので、パッと見、外観様態はまだハッキリしているから"a"が用いられると言うことになります。しかし、これが何十個もあると、外観様態は、もう不明瞭で一定な形でなくなるから、"a"は用いない。だから、同じ複数であるmanyにaがつかないと言うことにもなります。
お菓子「柿の種」一個は外観がハッキリしているa kakinotane
数個ぐらいならまだ外観がハッキリしているa few kakinotanes
一方、
2,30個なら外観の様態が不明瞭という事でsome kakinotane
2,30個ぐらいなら柿の種自体に注目すればsome kakinotanes
しかしこれらは、外観の様態がハッキリしていないので"a"はありませんが、話者の意識により" —s "の有無が出てきます(—sは単位性があるしるし)。
このへんは話者の主観によるものだから、それを主語にした場合、動詞変化を変えて用いるのでしょう(その動詞変化を用いるのは話者です)。
さらに、2,30個という微妙な数じゃなく、数百数千とあまりにも数が多かったり、もしくは、数個しかなくても、個体の単位性が保たれないほど一つに固まっていると、今度はこの" —s "が無くなり可算名詞が不可算名詞化します(従来の複数だから—sとするとここにも矛盾が生じます)。石田秀雄著『わかりやすい英語の冠詞講義』p103にて。↓boyが不可算化
There's too much boy in the bathtub.(浴槽には男の子がぎっしり入っている)
よって、以上のことから、次のことが結論づけられます。
個体が多数集まって外観の様態が不明瞭な場合は、明瞭だという印の" a "はつきません。
ですが、その個体が集まったものに単位性があればnoun(名詞の原語)の後に" —s "という印をつけます。しかし、数が多すぎるorギッチリしていて単位性が保てなくなった場合、単位性がある事の印である" —s "はつけられなくなります(→いわゆる不可算化)。
ということはつまり、" a "と" —s "は、数の問題を意味しているのではなく、前者"a"は外観の様態の明瞭不明瞭を表現し、後者"—s"は単位性の有無を表現していることになります(このように考えると先の可算→不可算化の際のsの取り扱いに矛盾が生じません)。
ただし!
1コは外観様態が明瞭でかつ単位性がありますが、この1コときは" a "と" —s "は同じ意味になってしまう→※ので同時には用いられない(同じ意味のことを示すものが二つあるのは無駄だから)。順序的に" a "が最初に来るので" a "だけが用いられ" —s "は省略する事になります。
だからこそ、a few applesの数個という話者の主観が支配する(aと—sはイコールではない)場合、" —s "が省略されず" a "と同時に用いられるのです。それは、外観様態は明瞭で且つ単位性が保たれているからです。
一方、二つで一組の"scissors",や"jeans"などは逆に" a "の方が省略です。
なぜなら、" a "を残し" —s "を省略したら、二つ一組でなくなってしまうからです。
→※外観様態がハッキリしているか否かは主観です。2コでも主観だから外観がハッキリしていないと言えますし、2コの団子をくっつけたらその度合いによって判らなくなります。しかし、1コは別です。主観の入る余地はありません。溶けたり切り分けたりしない限りは、1コはONEです。このように主観が入ることが出来ないので、その時の" a "と" —s "の意味合いは重なって同じになってしまうのです。
さらにその時、" —s "を省略してしまったために、" —s "がないという文字の見た目上と、sを発音しない発話上から、その次にくる動詞変化が不可算名詞と同じになってしまったのです(下図でいえば、一番右の"an apple")。

さらに、主語名詞単数時" an "のときの" —s "を省略したために、ねじれが生じているのです↑上図。
" —s"と三単現のsは、英語のルールとして一番最初に学びますが、混乱必至の最も難しい部類に入るのではないでしょうか?
話を名詞の" —s"にもどします。
もし、" —s "を省略していなかったなら、外観様態がハッキリしているからa few数個と同じaがあり、単位性もあるからnounのあとに" —s "がつき、" —s "があるから、動詞のsは無い。と言う具合にスッキリしていたのに、
しかし、" —s "を省略したために、外観様態がハッキリしない不定形と同じ" —s "無しで且つ、動詞のsがつくように、捻れてしまったのです。
さて、以上の"名詞s"と"三単現のs"をまとめるとこうなります↓

このように、英語は、モノの様態を、四重の再現正確性で表現し、話者と聞き手に齟齬がないよう、トラブルにならないようにしているのです。
閑話休題
このように" a "が1コであるのは、結果的に1コになる事が多い事からであって、a=単数ではないと言うことです。
" a "を「単数」という日本語の言葉で表現をすると、「単数」は数を示すことしか意味しないので混乱するのです。
" a "が「一つ」の意味だけでなく多義的だと言う指摘は、先の石田秀雄著『わかりやすい英語の冠詞講義』の第三章を参考にしてみてください。
ここで、マーク・ピーターセン氏の「日本人の英語」p13全文を引用させて下さい(一部省略改)。
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a/anは,まるでアクセサリーのように「正しく」つけられるものであるかのように思われる。
しかし、本当は逆である。すでにあった。ちゃんとした意味を持っていたのは、 “an apple”のappleではなく、その”an”である。そして、apple という名詞の意味は、不定冠詞のanに「つけられた」ことによって決まってくる。
これは、I ate a chickenのような場合の思考のプロセスの順番を考えてみれば明らかに理解されると思う。
例えば、もし食べた物として伝えたいものが、一つの形の決まった、単位性をもつ物ならば、 “I ate a...a...a hotdog!”(あるいはa sandwich, a rice ballなど)と、aを繰り返しつつ、思い出しながら名詞を探していくことになる。もし食べた物として単位性もない、何の決まった形もない、材料的な物ならば、おそらく“I ate...uh...uh...meat!”(あるいは French bread, rice など)と思い出して言うであろう。
つまり、“a”というのは、その有無が一つの論理的プロセスの根幹となるものであって、名詞につくアクセサリーのようなものではないのである。
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私とって初読時とは、まったく違う意味が読み取れました。
以上述べたような考え方をすれば私と同じ感慨を得るのではないでしょうか。
従来の日本語英語で教えている、なになにはthe(もしくはa)がつく、つかないという考え方だと、冠詞は名詞nounの後に来なければスムーズにならず思考方向からいって逆方向なので不自然です。
根本的なことを変えてしまうと、全てを認識し直さなければならないので、なかなか分割できず、冗長的に一つに長くなってしまったのに、ここまで読んでくれたこと感謝いたします。ありがとうございました。
次回は、一番最初の問題提起に戻り、外観様態がハッキリしていない事は、一体何を意味するのか?そこから本題の「認知プロセス」を考察したいと思います。
ここまで読んでくれてありがとう。
お疲れ様でした。
あなたに幸あれ!
