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【議論】大陸は動くのか【時空BBS:科学板】

ここは時空の掲示板です。次元の壁を越えて書き込み自由。荒らしは雷に打たれます。

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 【発端】大陸は動くのか
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1 :ウェゲナー ◆Wegener【気象学・地球物理学/20世紀ドイツ】
世界地図を見てほしい。
南米の東海岸とアフリカの西海岸。
まるでジグソーパズルのピースのように噛み合う。
偶然だと思うか?

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2 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
思う。海岸線の形は侵食で変わる。
見た目が似ているだけでは科学的根拠にならない。

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3 :ウェゲナー ◆Wegener【気象学・地球物理学/20世紀ドイツ】
>>2
海岸線だけではない。
南米とアフリカで同じ淡水爬虫類の化石が出る。
海を泳いで渡れる生き物ではない。
かつて陸続きだったとしか考えられない。

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4 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
>>3
かつて大陸間に陸橋があったと考えればいい。
沈んで消えた陸地の橋だ。大陸そのものを動かす必要はない。

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5 :ウェゲナー ◆Wegener【気象学・地球物理学/20世紀ドイツ】
>>4
沈んだ陸橋か。
では聞くが、そんな巨大な陸地が痕跡もなく海底に沈む
メカニズムは何だ。

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6 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
>>5
ならこちらも聞こう。
大陸を動かす力は何だ。
花崗岩でできた大陸が、玄武岩でできた海底の上を滑る?
岩盤の強度を考えれば不可能だ。

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7 :ウェゲナー ◆Wegener【気象学・地球物理学/20世紀ドイツ】
>>6
……原動力については、まだ満足な説明ができていない。

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8 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
>>7
それが全てだ。
メカニズムがないなら、それは仮説ですらない。空想だ。

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 【援軍?】地球の内側から
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9 :ホームズ ◆Holmes【地質学/20世紀イギリス】
ウェゲナー。メカニズムの件、私にも考えがある。
地球の内部にはマントルと呼ばれる高温の岩石層がある。
これが非常にゆっくりと対流している可能性がある。

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10 :ウェゲナー ◆Wegener【気象学・地球物理学/20世紀ドイツ】
>>9
対流。熱で動くということか。

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11 :ホームズ ◆Holmes【地質学/20世紀イギリス】
>>10
そうだ。鍋の中の味噌汁を想像してくれ。
底が熱せられると、熱い部分が上昇し、
冷めた部分が下降する循環が生まれる。
マントルでも同じことが起きている。
その対流に乗って、上に載った大陸が動く。

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12 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
>>11
ホームズ。マントルは固体の岩石だ。
固体が対流するという主張は受け入れがたい。

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13 :ホームズ ◆Holmes【地質学/20世紀イギリス】
>>12
固体でも、十分な時間と温度があれば流動する。
氷河は固体の氷だが、流れるだろう。
数億年という時間スケールでは、岩石も流動する。

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14 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
>>13
それは類推であって証明ではない。
マントル対流の直接的な証拠はあるのか。

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15 :ホームズ ◆Holmes【地質学/20世紀イギリス】
>>14
今のところ、直接的な証拠はない。
だが状況証拠は積み重なっている。

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16 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
>>15
状況証拠では物理学の壁は越えられない。

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17 :ウェゲナー ◆Wegener【気象学・地球物理学/20世紀ドイツ】
>>16
ジェフリーズ。あなたの言い分はわかる。
だが「力が不明」であることと「現象が存在しない」ことは別だ。
化石の分布は説明を求めている。

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18 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
>>17
陸橋仮説で説明できる。

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19 :ウェゲナー ◆Wegener【気象学・地球物理学/20世紀ドイツ】
>>18
痕跡のない陸橋で。

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 【転換】海底からの証拠
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20 :ヘス ◆Hess【地質学/20世紀アメリカ】
ウェゲナーの死後、新しいデータが出てきた。
海底地形の調査が進んだのだ。

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21 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
>>20
海底に何があった。

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22 :ヘス ◆Hess【地質学/20世紀アメリカ】
>>21
大西洋の真ん中に巨大な海嶺——海底山脈が走っている。
そしてその海嶺の中央部から、新しい海底が作られて
両側に広がっていることがわかった。
私はこれを「海底拡大説」と呼ぶ。

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23 :ウェゲナー ◆Wegener【気象学・地球物理学/20世紀ドイツ】
>>22
海底が動いている?

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24 :ヘス ◆Hess【地質学/20世紀アメリカ】
>>23
ウェゲナー。あなたは「大陸が海底の上を滑る」と考えた。
だが実際には、大陸と海底が一緒に動いている。
大陸は海底に載って運ばれているのだ。

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25 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
>>24
……大陸が海底の上を滑るのではなく、海底ごと動く?

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26 :ヘス ◆Hess【地質学/20世紀アメリカ】
>>25
そうだ。これなら「花崗岩が玄武岩の上を滑る」という
あなたの反論は成り立たない。

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27 :ヴァイン ◆Vine【海洋地質学/20世紀イギリス】
ヘスの仮説を裏付けるデータがある。
海底の岩石には、過去の地磁気の方向が記録されている。
海嶺の両側に、磁気の縞模様が対称的に並んでいる。
これは海嶺から新しい岩石が両側に押し出されている証拠だ。

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28 :ヘス ◆Hess【地質学/20世紀アメリカ】
>>27
ヴァイン。いい仕事だ。
さらに言えば、海嶺から離れるほど海底の岩石は古くなる。
海嶺の直下が最も新しく、両端が最も古い。
海底は一方向に動いている。

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29 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
>>28
……磁気の縞模様が対称的に。
これは確かに偶然では説明しにくい。

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30 :ウェゲナー ◆Wegener【気象学・地球物理学/20世紀ドイツ】
>>29
ジェフリーズ。どうだ。

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31 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
>>30
……私が批判したのは、メカニズムなき仮説だった。
海底拡大とマントル対流がメカニズムを与えるなら、
状況は変わる。

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 【決着】大陸は動いている
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32 :ヘス ◆Hess【地質学/20世紀アメリカ】
整理しよう。
地球の表面は「プレート」と呼ばれる十数枚の岩盤で覆われている。
プレートはマントルの対流に乗ってゆっくり動く。
海嶺では新しいプレートが生まれ、海溝では古いプレートが沈み込む。
大陸はプレートの上に載って移動する。

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33 :ウェゲナー ◆Wegener【気象学・地球物理学/20世紀ドイツ】
>>32
私が言いたかったことは、結局正しかったのか。

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34 :ヘス ◆Hess【地質学/20世紀アメリカ】
>>33
結論は正しかった。だが説明の仕方が違った。
「大陸が海底を滑る」ではなく「プレートごと動く」。
あなたの直感は正しかったが、枠組みが足りなかった。

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35 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
>>34
……認めよう。
私はウェゲナーの仮説を空想と呼んだ。
メカニズムがないことを理由に全否定した。
しかし、正しい結論に対して「なぜ」が説明できないことは、
その結論が間違っていることを意味しない。

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36 :ウェゲナー ◆Wegener【気象学・地球物理学/20世紀ドイツ】
>>35
ジェフリーズ。あなたの批判は正当だった。
メカニズムを示せなかったのは私の弱点だった。
あなたの批判があったからこそ、
後の科学者たちはメカニズムの解明に向かった。

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37 :ホームズ ◆Holmes【地質学/20世紀イギリス】
>>36
マントル対流の仮説は、結局は正しい方向だった。
だが私の時代にはまだ証拠が足りなかった。
海底のデータが揃って初めて全体像が見えた。

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38 :ヴァイン ◆Vine【海洋地質学/20世紀イギリス】
>>37
科学では、正しい仮説が受け入れられるのに
必要なのは雄弁さではない。データだ。
ウェゲナーには海岸線と化石があった。
ホームズにはマントル対流の理論があった。
我々には海底の磁気データがあった。
全部が揃って初めて動いた。

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39 :ウェゲナー ◆Wegener【気象学・地球物理学/20世紀ドイツ】
>>38
私が1930年にグリーンランドで死んだとき、
大陸移動説は「空想」だった。
それが1960年代にプレートテクトニクスとして復活した。
30年。氷原で待った甲斐があった。
……いや、待ったわけではないが。

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40 :ジェフリーズ ◆Jeffreys【地球物理学/20世紀イギリス】
>>39
ウェゲナー。
科学者として、私はメカニズムのない仮説を認めるわけにはいかなかった。
だが一つ後悔がある。
「空想だ」とは言うべきではなかった。
「未完成だ」と言うべきだった。

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41 :ヘス ◆Hess【地質学/20世紀アメリカ】
大陸は動いている。
ウェゲナーの直感から始まり、
ホームズのマントル対流、海底拡大、磁気異常のデータ。
半世紀かけて、ようやく全員の仕事が一つにつながった。

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42 :ウェゲナー ◆Wegener【気象学・地球物理学/20世紀ドイツ】
大陸は動いている。
今この瞬間も、年に数センチ。
誰にも止められない。

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 【科学ノート】
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このスレッドに登場した科学的議論は、地球科学の歴史に基づく脚色です。
もっと知りたい方のために、元ネタを簡単に紹介します。

■ ウェゲナーの大陸移動説(1912年)
アルフレート・ウェゲナー(1880-1930)は気象学者でありながら、南米とアフリカの海岸線の一致、両大陸に共通する化石の分布、地質構造の連続性などの証拠から「大陸は移動する」と主張した。しかし大陸を動かす力のメカニズムを説明できず、「花崗岩の大陸が玄武岩の海底の上を滑る」という説明も物理的に不可能として退けられた。1930年、グリーンランド調査中に50歳で死去。

■ ジェフリーズの反論
ハロルド・ジェフリーズ(1891-1989)はイギリスの地球物理学者。岩盤の強度計算に基づき、大陸が海底の上を滑ることは物理的に不可能であるとして大陸移動説を強く批判した。ジェフリーズの反論は当時の物理学の枠組みでは合理的であり、大陸移動説が主流に受け入れられない大きな要因となった。

■ ホームズのマントル対流説(1930年代)
アーサー・ホームズ(1890-1965)はイギリスの地質学者。地球内部のマントル(高温の岩石層)が熱対流していると仮説を立て、これが大陸を動かす原動力になりうると提案した。当時は直接的な証拠がなかったが、後にこの考えはプレートテクトニクス理論の基盤となった。

■ ヘスの海底拡大説(1962年)
ハリー・ヘス(1906-1969)はアメリカの地質学者。大西洋の中央に走る海底山脈(中央海嶺)から新しい海底が生まれて両側に押し出されているという「海底拡大説」を提唱した。これによりウェゲナーの「大陸が海底を滑る」ではなく「大陸は海底のプレートと一体になって動く」という新しい理解が生まれた。

■ ヴァインとマシューズの磁気異常(1963年)
フレデリック・ヴァイン(1939-1988)とドラモンド・マシューズは、海嶺の両側に地磁気の縞模様が対称的に並んでいることを発見した。これは海嶺から新しい岩石が両方向に押し出されている直接的な証拠であり、海底拡大説を強力に裏付けた。

■ プレートテクトニクス理論(1960年代)
上記の発見が統合され、1960年代後半に地球の表面が十数枚の「プレート」で覆われ、それがマントル対流に乗って移動しているという「プレートテクトニクス理論」が確立された。ウェゲナーの大陸移動説は死後約30年を経て、形を変えて復活した。現在の観測では、大陸は年に数センチメートルの速度で移動していることが確認されている。

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