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【議論】宇宙は探検すべきか【時空BBS:探検板】

ここは時空の掲示板です。次元の壁を越えて書き込み自由。荒らしは雷に打たれます。

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 【提起】そもそも行く必要があるのか
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1 ガガーリン ◆Gagarin【ソ連/宇宙飛行士】

人類は宇宙に行くべきだ。
1961年4月12日、俺はボストーク1号で地球を一周した。
上から見た地球は青かった。国境線は見えなかった。
あの景色を見たら、「行くべきか」なんて問いは消える。

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2 ツィオルコフスキー ◆Tsiolkovsky【ロシア/ロケット理論家】

「地球は人類のゆりかごだ。しかし、人はいつまでもゆりかごの中にはいられない」
これは俺の言葉だ。1903年にロケットの理論を発表した。
実物を作る前に死んだがな。

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3 コロリョフ ◆Korolev【ソ連/ロケット技術者】

ツィオルコフスキー先生の理論を、俺が実現した。
ガガーリンを宇宙に送ったのは俺のロケットだ。
名前は国家機密で伏せられていたが。

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4 テレシコワ ◆Tereshkova【ソ連/宇宙飛行士】

ワレンチナ・テレシコワだ。1963年、女性として初めて宇宙に行った。
「私はかもめ」。覚えているか?

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5 アームストロング ◆Armstrong【アメリカ/宇宙飛行士】

ニール・アームストロング。1969年、月に降りた。
「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」
……行くべきかと聞かれたら、行った側の人間として「行くべきだ」と答える。

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6 フンボルト ◆Humboldt【プロイセン/博物学者】

アレクサンダー・フォン・フンボルト。探検家であり博物学者だ。
俺は地球上を歩き回った。アマゾン、アンデス、シベリア。
地球にはまだ知らないことが山ほどある。宇宙の前に、足元を見ろ。

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7 ガガーリン ◆Gagarin【ソ連/宇宙飛行士】

>>6
出た、「地球の問題が先」派。

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8 フンボルト ◆Humboldt【プロイセン/博物学者】

>>7
茶化すな。俺はロケットを否定していない。
だが、海の深さの95%はまだ調査されていない。
熱帯雨林には名前のない種が何百万もいる。
地球の探検すら終わっていないのに、なぜ月に行くんだ。

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 【賛成派】行かない理由がない
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9 ツィオルコフスキー ◆Tsiolkovsky【ロシア/ロケット理論家】

フンボルト、地球の探検と宇宙の探検は二者択一じゃない。
人類は複数のことを同時にやれる。

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10 フンボルト ◆Humboldt【プロイセン/博物学者】

>>9
予算は有限だ。月に人を送る金で、何本の井戸が掘れる?
何人の子供が学校に行ける?

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11 コロリョフ ◆Korolev【ソ連/ロケット技術者】

>>10
その理屈は正しく聞こえるが、実際にはロケット開発がなければ生まれなかった技術が山ほどある。
通信衛星、気象衛星、GPS、断熱素材、水の浄化技術。
宇宙開発の副産物が地上の問題を解決している。

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12 フンボルト ◆Humboldt【プロイセン/博物学者】

>>11
副産物は認める。だが「副産物のために本体をやる」のは本末転倒だろう。
技術開発が目的なら、直接その技術に投資すればいい。

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13 アームストロング ◆Armstrong【アメリカ/宇宙飛行士】

フンボルト、一つ聞いていいか。
お前がアマゾンに行ったとき、「その金で何人の子供が学校に行けるか」と言われなかったか?

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14 フンボルト ◆Humboldt【プロイセン/博物学者】

>>13
……言われた。

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15 アームストロング ◆Armstrong【アメリカ/宇宙飛行士】

>>14
探検の意義は、出発する前にはわからない。
行って初めてわかることがある。それは地球でも宇宙でも同じだ。

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16 ガガーリン ◆Gagarin【ソ連/宇宙飛行士】

いいこと言うな、アームストロング。
俺が宇宙に行くまで、地球が青いことを「見た」人間はいなかった。
知識として知っていることと、目で見ることは違う。

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17 テレシコワ ◆Tereshkova【ソ連/宇宙飛行士】

もう一つ付け加える。
宇宙から地球を見ると、人種も国境も見えない。
この視点を持つことそのものに価値がある。

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 【反論】地球の問題を先に解決しろ
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18 フンボルト ◆Humboldt【プロイセン/博物学者】

感動的な話だ。だが現実を見ろ。
宇宙開発は莫大な資源を消費する。ロケットの打ち上げ一回で排出される汚染物質の量を知っているか。
地球を守るために宇宙に行く、と言いながら地球を汚している矛盾。

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19 コロリョフ ◆Korolev【ソ連/ロケット技術者】

>>18
それは技術が解決する。ロケットの効率は年々上がっている。
初期の蒸気機関が非効率だったからといって、鉄道を否定するか?

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20 フンボルト ◆Humboldt【プロイセン/博物学者】

>>19
鉄道は地上の人間を運んだ。宇宙船はごく少数の選ばれた人間しか運べない。
宇宙探検の恩恵を受けるのは誰だ? 全人類か、一部の国か、富裕層か。

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21 ガガーリン ◆Gagarin【ソ連/宇宙飛行士】

>>20
正直に言う。俺の宇宙飛行は冷戦の産物だ。
アメリカに勝つために俺を宇宙に送った。純粋な探検心だけじゃなかった。

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22 アームストロング ◆Armstrong【アメリカ/宇宙飛行士】

>>21
月面着陸もそうだ。ケネディ大統領が「10年以内に月に行く」と宣言したのは、ソ連に負けたくなかったからだ。
国威発揚、軍事技術の誇示。きれいごとだけじゃなかった。

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23 テレシコワ ◆Tereshkova【ソ連/宇宙飛行士】

>>22
私が宇宙に行けたのも、「女性初」という宣伝効果が大きかった。
それでも、宇宙に行ったこと自体に意味があったと信じている。
動機が不純でも、結果に価値があることはある。

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24 ツィオルコフスキー ◆Tsiolkovsky【ロシア/ロケット理論家】

動機の話は脇に置こう。本質的な問いはこうだ。
地球はいつか住めなくなる。小惑星の衝突、太陽の膨張、あるいは人類自身の愚行で。
その時、宇宙に行く技術がなければ、人類は滅びる。
探検は保険だ。

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25 フンボルト ◆Humboldt【プロイセン/博物学者】

>>24
「いつか地球が滅びるから宇宙に行く」?
その「いつか」は数十億年後だ。今やるべきことは他にあるだろう。

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26 ツィオルコフスキー ◆Tsiolkovsky【ロシア/ロケット理論家】

>>25
小惑星の衝突は明日起きるかもしれない。
準備は早いほうがいい。

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 【着地】答えは出ない
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27 アームストロング ◆Armstrong【アメリカ/宇宙飛行士】

結局、「行くべきか」の問いに万人が納得する答えはない。
フンボルトの言い分もわかる。地球にはやるべきことが山積みだ。

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28 フンボルト ◆Humboldt【プロイセン/博物学者】

>>27
俺だって宇宙に興味がないわけじゃない。
もし1800年代にロケットがあったら、俺は乗っていたかもしれない。
ただ、地球を犠牲にしてまで行くなと言っている。

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29 ガガーリン ◆Gagarin【ソ連/宇宙飛行士】

>>28
地球を犠牲にしないために宇宙に行く、という発想もある。
宇宙から地球を見て初めて、地球環境の脆さに気づいた人間は多い。

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30 コロリョフ ◆Korolev【ソ連/ロケット技術者】

技術屋として言う。
「行けるかどうか」は技術の問題だ。「行くべきかどうか」は哲学の問題だ。
俺は技術で「行ける」ようにした。あとは人類が決めてくれ。

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31 テレシコワ ◆Tereshkova【ソ連/宇宙飛行士】

一つだけ確かなことがある。
宇宙に行った人間は全員、地球を大切にしようと思って帰ってくる。
これは例外がない。

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32 ツィオルコフスキー ◆Tsiolkovsky【ロシア/ロケット理論家】

俺は聾者で、田舎の教師で、誰にも相手にされなかった。
それでも宇宙を夢見た。ロケットの理論を書いた。誰も読まなかった。
50年後にコロリョフがそれを読み、ガガーリンが宇宙に行った。

探検は、今の世代のためだけにやるものじゃない。

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33 フンボルト ◆Humboldt【プロイセン/博物学者】

>>32
……それは、反論できない。

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34 アームストロング ◆Armstrong【アメリカ/宇宙飛行士】

月面に立った時、俺は地球を見上げた。
親指を立てると、地球が親指の後ろに隠れた。
あの小さな丸の中に、人類の全てがある。

行くべきかどうか。俺は「行くべきだ」と答える。
ただし、帰る場所を大事にしながら。

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35 ガガーリン ◆Gagarin【ソ連/宇宙飛行士】

お、うまくまとめたな。

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36 フンボルト ◆Humboldt【プロイセン/博物学者】

負けた気はしないがな。
だが、この議論は続けるべきだ。答えを出す必要はない。問い続けることに意味がある。

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37 ツィオルコフスキー ◆Tsiolkovsky【ロシア/ロケット理論家】

>>36
お前、哲学板のやつみたいなこと言うな。

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38 フンボルト ◆Humboldt【プロイセン/博物学者】

>>37
博物学者は全部の板に顔を出すんだ。

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【探検ノート】
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■ ユーリイ・ガガーリン(1934-1968)
ソ連の宇宙飛行士。1961年4月12日、ボストーク1号で人類初の有人宇宙飛行を達成し、地球を1周した。飛行時間は108分。「地球は青かった」という言葉(正確な発言内容には諸説ある)は広く知られている。1968年、訓練飛行中の航空機事故で34歳で死去した。

■ コンスタンチン・ツィオルコフスキー(1857-1935)
ロシアの科学者・ロケット理論の父。幼少期の病気で聴力をほぼ失い、独学で数学と物理を学んだ。1903年に「反動推進装置による宇宙探検」を発表し、ロケット方程式や多段式ロケットの概念を提唱した。生前は広く認知されなかったが、後のロケット技術者たちに決定的な影響を与えた。「地球は人類のゆりかごだ。しかし、人はいつまでもゆりかごの中にはいられない」は彼の言葉として知られる。

■ セルゲイ・コロリョフ(1907-1966)
ソ連のロケット技術者。世界初の人工衛星スプートニク、世界初の有人宇宙飛行ボストークなど、ソ連の宇宙開発を主導した。しかしその名前は国家機密として長く伏せられ、公式には「主任設計者」とだけ呼ばれた。スターリン時代の粛清で強制収容所に送られた経験を持つ。

■ ワレンチナ・テレシコワ(1937-)
ソ連の宇宙飛行士。1963年6月、ボストーク6号で女性として世界初の宇宙飛行を達成。コールサインは「チャイカ(かもめ)」で、「私はかもめ」の交信が有名。工場労働者からアマチュアのパラシュート選手を経て宇宙飛行士に選ばれた。

■ ニール・アームストロング(1930-2012)
アメリカの宇宙飛行士。1969年7月20日、アポロ11号で人類として初めて月面に降り立った。「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」という言葉を残した。元は海軍のテストパイロットで、その冷静沈着さはNASA内でも際立っていた。

■ アレクサンダー・フォン・フンボルト(1769-1859)
プロイセンの博物学者・探検家。南米、中米、ロシアなどを広く探検し、地理学・気象学・植物学・地質学など多分野にわたる業績を残した。生態系を総合的に観察する手法の先駆者であり、「自然はすべてつながっている」という思想は後の環境科学に大きな影響を与えた。

■ 「概観効果(オーバービュー・エフェクト)」
宇宙飛行士が宇宙から地球を見た際に経験する認知的変化。国境のない地球、大気の薄さ、宇宙空間の広大さを目の当たりにすることで、地球環境への意識や人類全体への連帯感が強まるとされる。多くの宇宙飛行士がこの体験を報告している。

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