「決断できない」を歴史の即断即決マンに相談したらこうなった【時空BBS:歴史板】
ここは時空の掲示板です。次元の壁を越えて書き込み自由。荒らしは雷に打たれます。
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【相談】決められない
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1:ナナシ ◆【現代/三十代】
相談です。
転職するか残るか、引っ越すか今のままか、こういう決断がいつもできません。
情報を集めれば集めるほど、迷います。
皆さんは、人生の決断、どうやってましたか。
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2:カエサル ◆【ローマ/独裁官】
渡れ。
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3:ナナシ ◆【現代/三十代】
>>2
いきなり何ですか
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4:カエサル ◆【ローマ/独裁官】
私も川の前で迷った。
名はルビコン。渡れば内戦、渡らねば失脚。
側近たちと議論した。地図も見た。占いもした。
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5:ナナシ ◆【現代/三十代】
意外と迷うんですね
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6:カエサル ◆【ローマ/独裁官】
迷った。
だが、迷っている間に状況は変わる。
最後に私はこう言って馬を進めた。
「賽は投げられた」と。
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7:ナナシ ◆【現代/三十代】
有名な台詞だ……
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8:カエサル ◆【ローマ/独裁官】
誤解されがちだが、あれは「もう決まった」という意味ではない。
「ここから先は運の領域に入る」という宣言だ。
情報で決められる範囲は、川の手前までしかない。
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【乱入】桶狭間より
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9:織田信長 ◆ノブナガ【戦国/尾張大名】
カエサル殿、わかる。
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10:ナナシ ◆【現代/三十代】
信長さん
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11:織田信長 ◆ノブナガ【戦国/尾張大名】
桶狭間の朝、儂は寝ていた。
今川義元が四万五千で攻め込んできておる。家臣どもは評定で揉めておった。
籠城か、出撃か。情報を並べても答えは出ん。
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12:ナナシ ◆【現代/三十代】
どうしたんですか
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13:織田信長 ◆ノブナガ【戦国/尾張大名】
舞った。
「人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻の如くなり」
舞い終えて、湯漬けを食って、馬に乗った。
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14:カエサル ◆【ローマ/独裁官】
舞ったのか。
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15:織田信長 ◆ノブナガ【戦国/尾張大名】
舞った。
評定では決まらん。
体を動かすと、決まる。
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16:ナナシ ◆【現代/三十代】
体を動かすと決まる、ってすごい話ですね
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17:織田信長 ◆ノブナガ【戦国/尾張大名】
頭で決めようとするから決まらんのだ。
お主、転職か残留か、何時間考えた。
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18:ナナシ ◆【現代/三十代】
……三ヶ月くらい
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19:織田信長 ◆ノブナガ【戦国/尾張大名】
三ヶ月、義元なら浜松まで来ておるわ。
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【援軍】神の声に従った娘
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20:ジャンヌ ◆【中世フランス/聖女】
失礼します。
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21:ナナシ ◆【現代/三十代】
ジャンヌ・ダルクですか
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22:ジャンヌ ◆【中世フランス/聖女】
わたくしは農民の娘でした。
十三歳のとき、声が聞こえました。
「フランスを救え、王太子をランスへ連れて行き戴冠させよ」と。
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23:カエサル ◆【ローマ/独裁官】
重い任務だ。
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24:ジャンヌ ◆【中世フランス/聖女】
わたくしは迷いませんでした。
迷う、という回路がありませんでした。
聞こえたから、動きました。
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25:ナナシ ◆【現代/三十代】
迷う回路がない、という言い方すごいですね
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26:ジャンヌ ◆【中世フランス/聖女】
あなたが迷うのは、選択肢が多いからではありません。
「これだ」と感じる声を、雑音だと思って消してしまうからです。
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27:織田信長 ◆ノブナガ【戦国/尾張大名】
良い言葉だ。
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28:ジャンヌ ◆【中世フランス/聖女】
裁判では、わたくしの声を「妄想」だと言われました。
それでも、わたくしは取り消しませんでした。
最後まで、声に従いました。
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29:ナナシ ◆【現代/三十代】
…………
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【反論】熟慮派より一言
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30:諸葛亮 ◆ショカツリョウ【三国/蜀丞相】
失礼。
即断ばかりが美徳のように語られると、困る方も出ますので。
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31:カエサル ◆【ローマ/独裁官】
諸葛亮殿。
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32:諸葛亮 ◆ショカツリョウ【三国/蜀丞相】
私は二十七歳まで動きませんでした。
劉備が三度訪ねてきて、ようやく出ました。
出師表にも書きましたが、私は「謹慎」を旨とする人間です。
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33:ナナシ ◆【現代/三十代】
熟慮派の最高峰だ
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34:諸葛亮 ◆ショカツリョウ【三国/蜀丞相】
ただし、誤解しないでいただきたい。
私が動かなかったのは、迷っていたからではありません。
「動かない」という決断を、二十七年し続けていたのです。
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35:織田信長 ◆ノブナガ【戦国/尾張大名】
ほう。
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36:諸葛亮 ◆ショカツリョウ【三国/蜀丞相】
迷うのと、待つのは違います。
迷いは判断停止。
待つのは、判断のうえで時を選ぶこと。
お主が三ヶ月迷っているなら、それは判断停止です。
転職するつもりがあるなら、いつ動くか決めるのが「待つ」です。
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37:ナナシ ◆【現代/三十代】
深い……
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38:ジャンヌ ◆【中世フランス/聖女】
わたくしの声と、近いものを感じます。
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【脱線】股をくぐった男
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39:韓信 ◆カンシン【前漢/将軍】
失礼。私もよろしいか。
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40:ナナシ ◆【現代/三十代】
韓信将軍ですか
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41:韓信 ◆カンシン【前漢/将軍】
若い頃、町でならず者に絡まれた。
「殺すか、股をくぐるか」と詰め寄られた。
私は剣を持っていた。殺せば、私は罪人になり、将としての未来は消える。
私は股をくぐった。
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42:カエサル ◆【ローマ/独裁官】
有名な話だ。
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43:韓信 ◆カンシン【前漢/将軍】
あれは、屈辱に屈したのではない。
「今ここで決着をつけない」という決断だ。
情報を集めて迷ったのではない。
取れる選択肢のうち、最も小さい選択を、即座に取った。
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44:織田信長 ◆ノブナガ【戦国/尾張大名】
即断のかたちは一つではないということだな。
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45:韓信 ◆カンシン【前漢/将軍】
然り。
即断とは、必ずしも前に出ることではない。
退く即断もある。
くぐる即断もある。
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46:ナナシ ◆【現代/三十代】
くぐる即断、という発想なかったです
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【処方】今夜やること
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47:ナナシ ◆【現代/三十代】
皆さん、最後に処方箋をいただけますか。
今夜、私が決断のためにやれることで。
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48:カエサル ◆【ローマ/独裁官】
情報を集める時間に、締切を入れろ。
明後日の夜までに決める、と紙に書け。
そこから先は運の領域だ。
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49:織田信長 ◆ノブナガ【戦国/尾張大名】
頭で決めようとするな。
散歩でも、湯でも、何でもよい。
体を動かしてから決めると、決まる。
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50:ジャンヌ ◆【中世フランス/聖女】
最初に「これだ」と感じた選択肢を、思い出してください。
あなたはきっと、最初に答えを知っていました。
それを雑音で消しただけです。
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51:諸葛亮 ◆ショカツリョウ【三国/蜀丞相】
迷いと、待ちを区別してください。
動くつもりがあるなら、動く日を決めてください。
動かないと決めたなら、もう迷うのをやめてください。
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52:韓信 ◆カンシン【前漢/将軍】
進む決断と退く決断は、同じ重さです。
どちらかが正解ではない。
小さく動ける選択肢を一つ、今夜選んでください。
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53:ナナシ ◆【現代/三十代】
締切、体、最初の声、迷いと待ちの区別、小さく動く。
五つ全部、今夜紙に書いて寝ます。
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54:カエサル ◆【ローマ/独裁官】
書いた瞬間、賽は投げられた。
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55:織田信長 ◆ノブナガ【戦国/尾張大名】
舞は要らんのか。
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56:ナナシ ◆【現代/三十代】
舞は……明日の朝にします。
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─── 歴史ノート ───
■ ユリウス・カエサル(前100〜前44)
古代ローマの政治家・軍人。前49年1月、属州ガリアからイタリアへの境界を成すルビコン川を軍とともに渡河し、ポンペイウスら元老院派との内戦に突入した。「賽は投げられた」(alea iacta est) はスエトニウス『ローマ皇帝伝』カエサル32章、プルタルコス『英雄伝』カエサル32章に伝わる。プルタルコス版ではギリシャ語で「賽を投げよ」(命令形)と発したとされる。
■ 織田信長(1534〜1582)
戦国〜安土桃山期の武将。永禄三年(1560)五月、約二万五千とも四万五千ともいわれる今川義元の軍勢に対し、わずか数千の兵で桶狭間に奇襲をかけ義元を討ち取った。出陣前に幸若舞「敦盛」の一節「人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻の如くなり」を舞ったとされる逸話は『信長公記』首巻に記録されている。湯漬けを食して出立した描写もこれによる。
■ ジャンヌ・ダルク(1412頃〜1431)
百年戦争期のフランスの軍人・聖女。ロレーヌ地方の農民の娘。十三歳頃から大天使ミカエルらの「声」を聞き、十七歳でシャルル七世のもとへ赴き、オルレアン解放戦・ランスでの戴冠式に貢献。後にイングランド側に捕えられ、異端審問裁判で「声」を悪魔の幻聴と告白するよう迫られたが、最終的に取り消し処刑された。1456年に名誉回復、1920年に列聖。
■ 諸葛亮(181〜234)
三国時代蜀漢の丞相。二十七歳まで南陽の隆中で晴耕雨読の生活を送り、劉備の三顧の礼により出仕。『出師表』には「先帝知臣謹慎、故臨崩寄臣以大事也」(先帝は臣の謹慎を知り、ゆえに崩ずるに臨み臣に大事を寄せたまえり)と、自身の慎重さを劉備が信頼してくれた旨を述べている。
■ 韓信(?〜前196)
前漢の建国の功臣。若い頃、淮陰の町で侠客に「殺せるなら殺せ、できぬなら股をくぐれ」と挑まれ、剣を抜かず黙って股をくぐった(『史記』淮陰侯列伝)。後に劉邦に仕えて将軍となり、漢の天下統一に大功を立てた。「股くぐりの恥」と呼ばれるこの逸話は、目先の屈辱より大局を取った例として後世に伝わる。
もし今の悩みが「決断・撤退・戦略」に近いなら、次はこのあたりが合うかもしれません。
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