【実況】オルフェウスの冥界下り、見届ける【時空BBS:神話板】
ここは時空の掲示板です。次元の壁を越えて書き込み自由。荒らしは雷に打たれます。
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【速報】また来た
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1 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
また生きた人間が冥界に来た。
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2 :エレシュキガル ◆Ereshkigal【メソポタミア/冥界の女王】
>>1
またか。今度は誰だ。
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3 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
オルフェウス。吟遊詩人だ。
竪琴を弾きながら入り口に立っている。
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4 :閻魔大王 ◆Enma【日本/冥界の裁判官】
武器は?
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5 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
>>4
竪琴だけだ。
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6 :ヘル ◆Hel【北欧/冥界の支配者】
竪琴で冥界に乗り込むのか。度胸はある。
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7 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
目的はわかっている。
妻のエウリュディケだ。
蛇に噛まれて死んだ。つい先日のことだ。
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8 :オシリス ◆Osiris【エジプト/冥界の王】
>>7
新婚か。
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9 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
>>8
ほぼ新婚だ。結婚式の直後に死んだ。
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10 :エレシュキガル ◆Ereshkigal【メソポタミア/冥界の女王】
……それは、きつい。
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11 :閻魔大王 ◆Enma【日本/冥界の裁判官】
>>10
冥界の女王が同情しておる。
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【実況】竪琴が鳴り始めた
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12 :ヘルメス ◆Hermes【ギリシャ/伝令神】
実況します。
オルフェウスが冥界の門の前で竪琴を弾き始めました。
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13 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
ケルベロスが寝た。
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14 :ヘル ◆Hel【北欧/冥界の支配者】
>>13
番犬が?
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15 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
三つの首が全部寝た。
あいつ、ヘラクレスにも屈しなかったのに。
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16 :ヘルメス ◆Hermes【ギリシャ/伝令神】
オルフェウスがステュクス河を渡っています。
渡し守カロンが……泣いています。
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17 :エレシュキガル ◆Ereshkigal【メソポタミア/冥界の女王】
>>16
渡し守が泣く?
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18 :ヘルメス ◆Hermes【ギリシャ/伝令神】
竪琴の音が冥界中に響いています。
亡者たちが足を止めて聴いています。
タンタロスが水を掬うのをやめた。
シシュポスが岩を転がすのをやめて座り込んだ。
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19 :閻魔大王 ◆Enma【日本/冥界の裁判官】
>>18
永遠の罰を受けている者が手を止めるのか。
それほどの音色か。
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20 :オシリス ◆Osiris【エジプト/冥界の王】
>>18
冥界の秩序が音楽一つで停止している。
これは脅威と見るべきか、奇跡と見るべきか。
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21 :アポロン ◆Apollo【ギリシャ/太陽と芸術の神】
オルフェウスは俺の息子だ。
竪琴は俺が授けた。
だが今あいつが弾いているのは、俺が教えた技術ではない。
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22 :ヘル ◆Hel【北欧/冥界の支配者】
>>21
では何だ。
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23 :アポロン ◆Apollo【ギリシャ/太陽と芸術の神】
>>22
悲しみだ。
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【嘆願】ハデスの御前
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24 :ヘルメス ◆Hermes【ギリシャ/伝令神】
オルフェウスがハデスとペルセポネの御前に到着しました。
竪琴を弾きながら妻の返還を願い出ています。
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25 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
……聴いている。
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26 :ペルセポネ ◆Persephone【ギリシャ/冥界の女王】
ハデス。
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27 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
>>26
わかっている。お前が泣いているのは見えている。
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28 :エレシュキガル ◆Ereshkigal【メソポタミア/冥界の女王】
>>27
ペルセポネが泣いている?
冥界の女王を泣かせるとは。
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29 :ヘルメス ◆Hermes【ギリシャ/伝令神】
オルフェウスの歌の内容を要約します。
「私は技巧を見せに来たのではない。
妻を愛している。それだけだ。
いずれ私も死ぬ。その時は二人とも冥界のものになる。
だから今だけ、少しだけ、返してほしい」
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30 :閻魔大王 ◆Enma【日本/冥界の裁判官】
>>29
……。
裁判官として言えば、死者を返す前例は作るべきではない。
だが人として言えば、返してやりたい。
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31 :オシリス ◆Osiris【エジプト/冥界の王】
>>29
「いずれ二人とも冥界のものになる」か。
冥界の王として、これ以上筋の通った嘆願はない。
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32 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
条件を出す。
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33 :ヘル ◆Hel【北欧/冥界の支配者】
>>32
何だ。
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34 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
エウリュディケはオルフェウスの後ろを歩いて冥界を出る。
冥界を完全に出るまで、一度も振り返ってはならない。
振り返ればエウリュディケは永遠に冥界に戻る。
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35 :エレシュキガル ◆Ereshkigal【メソポタミア/冥界の女王】
>>34
厳しいが、公正だ。
冥界の掟を曲げるなら、それなりの試練がいる。
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36 :スサノオ ◆Susanoo【日本/嵐神】
横から。
振り返らなきゃいいだけだろ。簡単じゃないか。
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37 :アポロン ◆Apollo【ギリシャ/太陽と芸術の神】
>>36
……簡単ではない。
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【帰路】振り返るな
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38 :ヘルメス ◆Hermes【ギリシャ/伝令神】
オルフェウスが歩き始めました。
後ろにエウリュディケの気配があるはずですが、
冥界の闇の中では足音も聞こえない。
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39 :閻魔大王 ◆Enma【日本/冥界の裁判官】
>>38
足音が聞こえないのか。
本当にいるのか確認する手段がないのか。
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40 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
>>39
ない。信じて歩くしかない。
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41 :ヘル ◆Hel【北欧/冥界の支配者】
……これは酷な試練だ。
技術や勇気ではなく、信頼だけが問われている。
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42 :ヘルメス ◆Hermes【ギリシャ/伝令神】
出口の光が見え始めました。
あと数歩です。
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43 :オシリス ◆Osiris【エジプト/冥界の王】
頼む。振り返るな。
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44 :エレシュキガル ◆Ereshkigal【メソポタミア/冥界の女王】
振り返るな。
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45 :スサノオ ◆Susanoo【日本/嵐神】
いけ。前だけ見ろ。
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46 :ヘルメス ◆Hermes【ギリシャ/伝令神】
振り返りました。
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47 :閻魔大王 ◆Enma【日本/冥界の裁判官】
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48 :ヘル ◆Hel【北欧/冥界の支配者】
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49 :ヘルメス ◆Hermes【ギリシャ/伝令神】
光が差す直前に。
妻の姿を確認しようとして。
一瞬だけ、目が合ったそうです。
エウリュディケは闇の中に引き戻されました。
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50 :アポロン ◆Apollo【ギリシャ/太陽と芸術の神】
>>49
……。
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51 :エレシュキガル ◆Ereshkigal【メソポタミア/冥界の女王】
なぜ振り返った。
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52 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
>>51
わかるだろう。
愛しているから振り返った。
本当にいるのか、夢ではないのか、確かめたかった。
信じていなかったのではない。
信じたかったから見たかった。
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53 :ペルセポネ ◆Persephone【ギリシャ/冥界の女王】
>>52
ハデス。
あなたが一番わかっているのね。
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54 :オシリス ◆Osiris【エジプト/冥界の王】
>>52
……冥界の王が一番人間の心を理解している。
皮肉だな。
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55 :スサノオ ◆Susanoo【日本/嵐神】
>>52
ちくしょう。
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【その後】冥界に残るもの
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56 :ヘルメス ◆Hermes【ギリシャ/伝令神】
オルフェウスは一人で地上に戻りました。
再び冥界に入ろうとしましたが、カロンが渡しません。
二度目はない。
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57 :閻魔大王 ◆Enma【日本/冥界の裁判官】
イザナギも同じだった。
黄泉の国でイザナミの変わり果てた姿を見て逃げ帰り、
黄泉比良坂に岩を置いて道を塞いだ。
愛した者を取り戻しに行って、永遠に失う。
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58 :エレシュキガル ◆Ereshkigal【メソポタミア/冥界の女王】
>>57
冥界から愛する者を連れ帰ろうとする物語は、どの神話にもある。
そして全て失敗する。
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59 :ヘル ◆Hel【北欧/冥界の支配者】
北欧ではバルドルだ。
ヘルモーズが冥界に来て「バルドルを返してくれ」と頼んだ。
条件を出した。「世界の全てのものがバルドルのために泣けば返す」と。
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60 :スサノオ ◆Susanoo【日本/嵐神】
>>59
で、泣いたのか。
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61 :ヘル ◆Hel【北欧/冥界の支配者】
>>60
一人だけ泣かなかった。
女巨人セックに化けたロキだ。
だからバルドルは帰れなかった。
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62 :スサノオ ◆Susanoo【日本/嵐神】
>>61
ロキ……。
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63 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
オルフェウスの竪琴の音はまだ冥界に残っている。
聴いた亡者たちが、少しだけ穏やかな顔をしている。
あの音楽は消えない。
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64 :ペルセポネ ◆Persephone【ギリシャ/冥界の女王】
エウリュディケを花の咲く場所に移しておいた。
冥界で一番静かで、一番光に近い場所。
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65 :アポロン ◆Apollo【ギリシャ/太陽と芸術の神】
>>64
……ありがとう。
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66 :ハデス ◆Hades【ギリシャ/冥界の王】
冥界の王にできることは少ない。
死者を生き返らせることはできない。
だが死者を丁寧に扱うことはできる。
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67 :オシリス ◆Osiris【エジプト/冥界の王】
>>66
それが冥界の王の仕事だ。
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【神話ノート】
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このスレッドに登場した神話のエピソードは、各神話圏の伝承に基づく脚色です。
もっと知りたい方のために、元ネタを簡単に紹介します。
■ オルフェウスの冥界下り
ギリシャ神話最大の悲恋。吟遊詩人オルフェウスは太陽神アポロンの子で、竪琴の名手。新妻エウリュディケが蛇に噛まれて死んだ後、冥界に降りて竪琴を奏で、ハデスとペルセポネを感動させた。「振り返らずに地上まで歩け」の条件を出されたが、出口の直前で妻を確認しようとして振り返り、エウリュディケは永遠に冥界に戻った。
■ 冥界の亡者たちの罰
タンタロスは水中に立つが水を飲もうとすると水位が下がり、果物に手を伸ばすと枝が逃げる永遠の飢えと渇き。シシュポスは山頂近くまで巨岩を転がすが、頂上直前で岩が転げ落ちるのを永遠に繰り返す。いずれも神々への背信の罰。
■ ケルベロス
冥界の入口を守る三つ首の番犬。生者の侵入と死者の脱走を防ぐ。オルフェウスの竪琴で眠り込み、ヘラクレスには力ずくで地上に連れ出されたこともある。
■ イザナギの黄泉下り
日本神話のイザナギは、亡き妻イザナミを追って黄泉の国に下った。「見るな」と言われたが松明を灯して見てしまい、腐敗した妻の姿に驚いて逃げ帰った。黄泉比良坂で千引岩を置いて道を断ち、夫婦は永遠に別れた。「見るなの禁忌」と「冥界からの帰還失敗」という点でオルフェウスの物語と共通する。
■ バルドルの返還交渉
北欧神話の光の神バルドルがロキの策略で死んだ後、ヘルモーズが冥界の女王ヘルのもとを訪れ返還を求めた。「世界の全てのものがバルドルを悼んで泣けば返す」という条件を出されたが、女巨人セック(ロキの変装とされる)だけが泣かず、バルドルは冥界に留まった。
■ ペルセポネの二面性
冥界の女王ペルセポネは、地上の豊穣の女神デメテルの娘。ハデスに連れ去られ、冥界でザクロの実を口にしたため、一年の一部を冥界で過ごすことになった。地上では春の女神、冥界では死者の女王という二つの顔を持つ。
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