一番恥ずかしい方を選ぶようにしている —— 次に怖いのは、メタバースとVTuber
普通は逆だ。一番得な方、一番リスクが低い方、一番無難な方。社会人として「ちゃんとしている」と言われる選び方は、だいたい恥を避ける方角を向いている。
でも、いつからか俺は逆を選ぶようになった。恥ずかしいと感じる選択肢の方に、ほぼ毎回、恩恵が眠っている。これに気づいてから、選び方が変わった。
たとえば、男で日焼け止めを塗ること。そんなことと言われるかもしれないが、最初はちゃんと恥ずかしかった。コンビニで買うのも気にしたし、塗ってる姿を見られるのも気になった。でも続けてみたら、シミも増えないし、肌の調子もいい。5年くらい色々なものを試して自分なりのベストな物も見つけられた。10年後、20年後の自分が一番感謝するやつだ、これは。
留年もそうだった。大学院のときに留年が決まって、「人生終わったな」と言われた。能動的に選んだわけじゃなかったし、本気で2年やって留年した。遊んだつもりはなかった。当時はそれなりに堪えた。でも今振り返ると、あの1年があったから出会えた人がいて、読めた本があって、考えられたことがあった。結果的に、間違いなく良かった選択になっている。
会社を辞めるときも同じだった。「これからどうやってご飯食ってくの、親元でぬくぬくしててもろくな人間にはならないよ」と言われた。ニヤニヤされながら今晩の酒のアテにしようかなとでもいう顔つきで。でも辞めたから、税理士試験に本気で向き合えたし、AIツールを作る時間も取れた。今、noteを書いているこの時間も、あのとき辞めたから存在している。
もちろん、こうやってノートで発信するときに、9年も税理士試験に落ちてるって話をすることもそう。数年で合格しました、1年で3科目合格しましたとか、そういう私からしたらうらやましい成績をとってその合格法を、このnoteでアップするべきだ。なのに長らく落ちて、しかもまだ成果が出ていない。
どれも当時、恥ずかしかった。今もそうだ。周りから「終わった」「どうするんだ」と言われ、自分でも一瞬怯んだ。でも、その恥ずかしさの先に、ブルーオーシャンが広がっていた。
考えてみればこれは当たり前で、みんなが選ぶ「普通の選択」は、すでに混雑している海域だ。誰もやらない、恥ずかしいと感じる選択肢は、まだ誰も漕ぎ出していない。だから恩恵が手つかずで残っている。
恥ずかしいというシグナルは、「ここ、ブルーオーシャンですよ」のサインだったのだ。
逆に、一般的な動き方って何だろう、と考えてみると、輪郭がはっきりしてきた。
- やりたくない飲み会も、みんなが行くから行く
- 失敗したことは隠す
- 一度ダメだったジャンルには、二度と挑まない
これが社会人としての「ちゃんとした」あり方だとされている。でも俺はこれを全部、ほぼ逆にやっている。不快な飲み会は断るし、9年目の税理士受験生だってnoteに書いているし、落ちた試験にリベンジし続けている。
何が言いたいかというと、『普通の社会人』ってつまり、恥ずかしくないように生きる、ってことなのかもしれない。それぞれの行動には合理性があるように見えるけれど、根っこは全部「恥ずかしくないように生きる」という考え方で動いている。
そして今、俺にとって一番恥ずかしいのは何かと考えると——メタバースとか、Vチューバーとか、その辺の領域に挑戦することだ。
うさんくさいし、恥ずかしいし、なんか怖い※。この3つが複合体になって襲ってくる。今までの自分のキャラからも逸脱する。「あいつ何やってんの」って言われる絵が、すぐ浮かぶ。
※本当にその道の方申し訳ございません、当時の私の正直すぎる感想です。今では本当にリスペクトしております。
でも、だからこそ、これが俺にとって次のブルーオーシャンなんだと思う。みんなが「うさんくさい」と感じて踏み込まない。枠組みに挑戦する——その恥ずかしさを、たぶん俺は選ぶ。
だから今、選択に迷ったときは、ちょっと深呼吸して、自分が何に怯んでいるかを確認する。怯んだ方が、たぶん正解だ。
恥は、痛い。コンビニでも、職場でも、家族の前どんな場所でも。でもその痛みの先には、まだ誰もいない海が広がっている。「人生終わったな」と言われた選択の先に、今の自分が立っている。それで十分、証明になっていると思う。
こうやって長く、うまくいかなかった。税理士試験も、日々も。でもこの経験を、短期で受かっていった人たちよりも実りある形につなげたい。そういう幸せな自分になりたい。
僕は、笑われる側でいたい。監督やお客さんの評価する側じゃなく、プレイヤーとして挑戦していたい。
他人から見たら、道を歩く蟻のように、存在すら気づかれない壁。「そんなこと」と鼻で笑われるレベルの、小さな壁。
でも自分にとっては、補助輪なしで自転車に乗る、
初めての日みたいに、怖い壁。
そして、自転車に必死で乗ってる僕も、道を歩く蟻には気付いていない。みんな、そういうものなんだと思う。

後半がより好きです
——と、ここまで書いて数日。どうしようかなと悩んだ先にあるものとは。続編です。
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