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ローマな休日【行こ行こ#16】大阪万博2025

前回はこちら↓


2025年4月22日。
時計はお昼の13時を回ったところ。
この日、私は万博会場の中でも人気と噂の「イタリア館」に向かった。

イタリアパビリオン


予約列ですら長蛇の列。
予約無しの列はもっともっと長い。
右手に大屋根を見上げながらのんびり待つことにする。

イタリアは、世界遺産と美食とサッカーとフェラーリの国。紅の豚とか?あとローマとかバチカンとか?

どんな展示が待っているのだろう。


香りと共に旅が始まる

中に入ると、そこはまるで古代ローマの円形競技場のような空間だった。

香水、絵皿、美しいガラス細工、鋭く研がれた刃物。目にも鼻にも心地よい“イタリアのカケラ”達が集合している。

自由に試せる香水がある
これは何だか説明がない…?
魅惑的な絵皿
ガラス細工?
ナイフの数々


香水を試せるコーナーで「オリーブの花の香水」をまとってみる。

ふわっと、優しくて爽やかな香りが広がる。

「これが…地中海の香りか。」
妙に気分が良くなった私は、来場者たちと一緒にまだ見ぬイタリア半島の光景を思い描いていた。

オリーブの花の香水



スクリーンの向こうへ

次はシアターエリアへ。
イタリア各地の映像が、巨大スクリーンいっぱいに映し出される。
が、驚きはその後だった。

上映が終わると、スクリーンがガーー!…と、まるで秘密の扉のように開く。
そして大きなメインホールが現れた。


観客一同、「おお〜!」とどよめく。
まるで冒険映画のワンシーンみたいだ。



本物

そこに待っていたのは、この日のハイライト。

紀元2世紀の彫刻「ファルネーゼのアトラス」
約2トンもある古代ローマの大理石彫刻が、今、目の前にある。


これまでの万博の展示は、映像やデジタル体験が多かった。それはそれで面白い。
でも、これは違う。本物だ。


天球を支えるアトラス


ただの石のはずなのに、アトラスの鍛え抜かれた肉体も、天球儀に刻まれた星座や船や動物たちも、息づいているようだった。

重そう
布の質感よ
まるで本物のような筋肉の動き


写真では伝わりにくい、立体物ならではの力。
「やっぱり本物って、すごいなあ」


アトラス像だけではない。
展示にはレオナルド・ダ・ヴィンチの直筆の素描もある。
勿論、彼が描いた実物だ。

なんか列も無いし
見放題
素描が綺麗


発明家で絵描き
私が1番憧れる職業だ。

レオナルド・ダ・ヴィンチって実在したんだな。
教科書に書いてある本物が、目の前にあるという違和感と感激。

この距離まで近くに迫れたんだなと、不思議な感動があった。


https://m.museivaticani.va/content/museivaticani-mobile/it/collezioni/musei/la-pinacoteca/sala-xii---secolo-xvii/caravaggio--deposizione-dalla-croce.html


さらにカラヴァッジョの《キリストの埋葬》まで来日している。
イタリアの力の入れようたるや、である。

ちょうどフランシスコ教皇が2025年4月21日に帰天(逝去)された。88歳だった。
これは私が訪問した前日のこと。

絵の前には、法皇に手向けられた花束が、幾つも幾つもあった。
遠く離れた東洋の地で、教皇の死を悼む姿。文明のある種の慈しみのようなものを感じた。

お茶目で素敵なエピソードもたくさんあったと聞いている。どうぞ安らかに。



イタリアの余韻

他にもロボット技術、スーパーカー、精緻な工芸品など、見どころは尽きない。

陶器?でできた心臓


それでも、私の心に最も残ったのは、やはり本物と向き合う時間だった。


万博の喧騒から少し離れた場所で過ごした、静かなひととき。
ほんの少しだけイタリアを旅した気分になれる、私だけの——

ローマな休日。


まだほのかに残る“オリーブの花”の香りが、思い出をささやかに彩っていた。


次回


記事:まるのすけ

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