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賢者エーヴィヒの「永遠の命」の研究(「水鏡の悪魔」の顛末)

賢者エーヴィヒの研究目的は「永遠の命」です。

根拠は二つです。

  • 第2話でハイターがフリーレンに解読を依頼した魔導書(贋作?)のテーマが「復活」や「不死」であること。

  • 「エーヴィヒ Ewig」がドイツ語で「永遠の」を意味すること。

とは言え、女神様の力を借りるならともかく、人類に「永遠の命」を作ることができるものでしょうか?

人類には、生命がどのようにして生まれるのか、その原理すらわかっていないのです。まして、「永遠の命」を生み出すなど不可能だ…と思われるでしょう。

しかし、人類には方法があります。それはソリテールの言う「観測」です。(第97話)

しかも、観測の対象としてうってつけな、ほとんど永遠に近い寿命を持つ「エルフ」が存在します。

研究の手始めとして、エルフと人間を観測して複製する。これが実現できれば「永遠の命」に一歩近づけるはずだ。

「永遠の命」を求めるエーヴィヒがそう考えたであろうことは想像に難くありません。

この研究の過程で作られたのが、魔導具「水鏡の悪魔」でした。(作られた当時はこのような恐ろしい名前ではなかったはずです。)

「水鏡の悪魔」を使えば、エルフや人間のほぼ完璧な複製体を作ることができました。

しかし、「水鏡の悪魔」で作る複製体には一つだけ欠陥がありました。

複製体には心がなかったのです。

そこで、次に、エーヴィヒは「心」を研究します。

しかし、「永遠の命」と同じで、「心」そのものを人の手で作ることはかないませんでした。

そこで、エーヴィヒが採った手法は、また、観測と複製(模倣)です。

エーヴィヒは複製体が心の働きを精密に模倣するよう改良を施します。

しかし、これが恐ろしい結果を生みます。

心がなく、ただ心の働きを模倣するだけの複製体が言葉を使うようになった結果、複製体は人を理解するためではなく、人を利用し、欺くために言葉を使うようになったのです。

そこで、エーヴィヒは複製体から言葉を奪いました。

また、複製体であることが一目見て分かるようにもしました。

さらに、複製体を支配して、人類に使役させるために「支配の石環」を作りました。(レルネンは「魔族の心を操る魔導具」と説明していますが、これは本来の使用目的が後世に誤って伝わったためです。)

しかし、このエーヴィヒの目論見は上手くいきませんでした。これに関しては別記事としました。(概要、次の流れです。魔族の誕生→魔族の発展→人類からの独立戦争(共存のための戦争)→勇者一行による魔王の封印→第1話)

その後、「水鏡の悪魔」は、その危険性を憂慮して、当時の皇帝の墓の守護者という役割を兼ねて封印されることになりました。この皇帝の墓が、最近まで未踏破だった「零落の王墓」と呼ばれるダンジョンです。

そして、魔導具「水鏡の悪魔」が封印されてから1,000年を超える年月が流れ、「水鏡の悪魔」の詳細は忘れられてしまいます。エーヴィヒの英雄譚には、「零落の王墓」にはシュピーゲル(水鏡の悪魔)と呼ばれる「迷宮の主」、「神話の時代の魔物」が住み着いていると記されるようになります。

現在、シュピーゲルがエーヴィヒの作った魔導具「水鏡の悪魔」であることを知っているのは、極一部の者のみとなっています。

実際に「水鏡の悪魔」の正体を見ているフリーレンとフェルン。そしてその他には、おそらくゼーリエ、クラフト、魔王です。


※魔導具「水鏡の悪魔」については下の記事で扱っています。ほぼ続き物で、この先のあらすじも書いているので、興味を持たれた方は読んでみてください。

※『葬送のフリーレン』に関する記事はこちらにまとめています。