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葬送のフリーレン 魔王は生きている(ゼーリエの挑発の意図)

魔王は本当に死んだのか?勇者一行により封印されているのではないか?という疑問があります。

ゼーリエの発言の意図(魔王を倒したとは到底信じられん)

ゼーリエはフリーレンの面接時に「魔王を倒したとは到底信じられん」と言いました(第57話)。

このゼーリエの発言はフリーレンの反応を引き出すための挑発です。

しかし、挑発とはいっても、暖簾に腕押しのここまでのフリーレンの反応に満足できず、議論がしたくてフリーレンを怒らせて反論するよう仕向けたといった単純なものではなく、フリーレンの反応を計算した上で探りを入れるためにゼーリエはこの発言をしています。

詳しく見てみましょう。

挑発にならない挑発1(魔王は倒されている)

まず、フリーレンの魔力制限を魔王が見抜いたことさえ知っているゼーリエが(第57話)、魔王の生死について知らないはずがありません。

ゼーリエがどうやって知ったのかわかりませんが、魔王と勇者一行の戦いをその場で見てきたように知っているということは、疑う余地の入り込むような、例えば潜入させていたスパイから報告を聞いた等ではないと思われます。

つまり、魔王が「倒された」ことは、ゼーリエとフリーレンにとっては疑う余地のない共有された認識のはずです。フリーレンも「ゼーリエが知っている」ことはわかっているでしょう。

とすれば、ゼーリエが「信じられん」と言ってみたところでフリーレンに対して何ら挑発にはなりません。信じられないも何も「ゼーリエは知ってるでしょ」となるからです。

挑発にならない挑発2(魔王を倒したのは勇者一行)

とすれば、疑問を挟む余地があるのは、フリーレン一人の力で倒したのか、それとも仲間の助けがあって倒せたのか、ということだけです。

しかし、これも妙な話です。

ヒンメルたち勇者一行が魔王を倒したことは子供でも知っている英雄譚です。フリーレンが単独で魔王を倒したなどとは誰も考えていません。そして、ゼーリエが勇者一行のことを知らないはずもありません。

とすれば、「お前一人で倒したとは信じられん」と言ってみても、これも挑発にはなりません。「知らないの?4人で倒したんだよ。」で終わる話です。

見落としている文脈(魔王が生きている可能性)

長くなったので一旦ここでまとめます。

ゼーリエのこの発言をよく検討すると、「「魔王が倒されたこと」も「フリーレンが一人で倒したわけではないこと」も明白な事実なのに、ゼーリエはなぜそこに難癖をつけ、挑発にならない挑発でフリーレンを煽るのか??」という疑問が生じます。

あのゼーリエがそのような発言をするはずがありません。

と言うことは、ゼーリエのこの言葉が挑発として成り立つような文脈があるはずで、それを私たちが見落としていることになります。

その見落としが何かと言えば、魔王が生きている可能性です。

ゼーリエの言葉の真意

となると、ゼーリエがここでフリーレンに吹っ掛けているのは、「魔王は本当に死んだのか?封印されているのではないか?」です。

そして、「魔王がフリーレンの魔力制限を見抜いた」ことさえ知っているゼーリエですから、魔王がまだ死んでいない(=封印されている)ことも知っているはずです。

ということは、ここでゼーリエが挑発と見せかけて探りを入れているのは「魔王が封印されていることを、フリーレンは知っていて隠しているのか、それとも知らないのか」です。

そこで、ゼーリエは「倒したとは到底信じられん」と鎌をかけて、「魔王は封印されている」という事実を伏せたままフリーレンの反応を見たのです。

フリーレンの反応(私一人の力じゃないよ)

ゼーリエの「倒したとは到底信じられん」に対してフリーレンは「私一人の力じゃないよ」と返しました。

なぜなら、前述のとおり、「魔王が倒されていることは議論の余地がない共通認識だ」とフリーレンは考えているので、ゼーリエの言葉の意味を「お前は一人で魔王を倒せるほど強くない」と受け取ったからです。

ゼーリエはフリーレンのこの反応を見て「この子は魔王が封印されていることを知らない」と察したでしょう。

もし、魔王が封印されている事をフリーレンが知っているなら、ゼーリエには隠し事ができないと察して、その隠されている事実の詳細をゼーリエに打ち明けたのではないでしょうか。

ヒンメル達3人の計画

また、魔王が封印されていることをフリーレンが知っているなら、フリーレンが魔王城を再び目指す理由になります。(クヴァールや剣の里と同じ「やり残した仕事」です。)

しかし、アイゼンに頼まれるまでは、フリーレンにはエンデに向かおうとする気配がありません。

ということは、やはり、フリーレンは魔王を倒したと認識しており、封印したことは知らない(忘れている)と考えられます。(下の記事の「アイゼンの「いろいろあった」発言」を参照)

そして、フリーレンが再び魔王城を目指して真の意味で魔王を倒すことは、ヒンメル、ハイター、アイゼンの計画のうちということになります。

少なくとも、勇者パーティ解散後のフリーレンが女神の石碑に到達することまでは3人の計画のうちでしたので、この線も十分ありではないかと思います。

3人の計画については下の記事で触れています。

補足(ゼーリエの態度)

ここまで考察すると、「魔王は封印されている」という事実をゼーリエはなぜフリーレンに知らせなかったのか?という疑問も生じます。が、現時点では材料不足で、考察するのはまだ早そうです。

通常であれば、エルフ同士のよしみもありますし、擬似的な師弟関係にもあるのですから、旅の目的地であるエンデ(オレオール)に関する情報交換をしそうなものてす。が、フリーレンにもゼーリエにもそういう素振りはありません。フリーレンは出禁を食らったので仕方ないと言えますが、ゼーリエの態度は不可解です。この辺りは「マンガだから」とも考えられますし、「ゼーリエには何か明かされていない事情がある」とも考えられますね。というか、エンデについて語りたくないためにフリーレンを出禁にしたのでは?と勘ぐりたくもなります。