ICUでおちんちんに拷問
手術台の上に寝かされる。
前回の腹腔鏡手術のときは、お医者様との会話にも笑いがあって、なんとなく手術室全体の雰囲気が明るかった気がする。
↓前回の手術
今回は、確実に、空気が重くどんよりしている。
絶対に光量的な意味でも、暗い。
なぜだ。
夕方の18時だからか?
予定外の緊急手術だからか?
お医者さんがお休みのところを呼び出されたからなのか?
もしかしたらオペ看さんも残業なのか?
なるほど。もし、そうだとしたらそれはどんよりするだろうな、という要因しか見つからない。
そして、またもや色々な管に繋がれ、麻酔を入れられる。
再び目を開けた時、私は間違いなく人生で最悪の夜を迎えることになるのです。
目が覚める。
意識が戻る。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
吐きそう吐きそう吐きそう吐きそう吐きそう
あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙
「いさおさん、ここどこか分かりますかー?」
「ICUですうううう」
今考えると部屋の名前じゃなくて病院名答えて欲しかったのかな。
麻酔明けの朦朧とした意識の中、とにかくお腹の切った箇所が痛く、麻酔のせいなのか吐き気がひどい。
周りを見ると、薄暗い部屋の中、色々な機械に囲まれている。
私の身体から出てるケーブルが何台ものモニターと繋がっている。
医療ドラマとかで必ず見る、心拍でピコーンピコーンって鳴る機械が私の頭の上で波形を描いている。
混沌とした意識の中、ようやく記憶がはっきりとし始めたのは、夜の3時頃でした。
足元では看護師さんでしょうか、一人の若い男性の方がつきっきりで着いてくれていました。
痛さと、吐き気でうんうん唸ってる中、その方からこう告げられました。
「尿道カテーテルが取れてるんですよねぇ」
そう、手術中におちんちんに入れられていた管が、取れてしまっているらしい。
それはそっちのミスじゃないのか。
「じゃあもう一度カテーテル入れますね」
おちんちんを掴まれ、おそらくある程度の太さのある管を、尿道から突っ込まれる。
痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!
「あれ?おかしいなぁ、入らない」
再チャレンジ
痛い!痛い!痛い!
どうにも入らないならしい。
「入らないなぁ。麻酔付けてやってみますね」
あ゙!あ゙!あ゙!あ゙!あ゙!
痛さに必死に堪えようと声にならない声を上げる私。
ピー!ピー!ピー!ピー!ピー!ピー!
血圧なのか、心拍なのか、知りませんが、
コイツ危ねぇぞ
と異常を察知した警告音がICU中に鳴り響きました。
地獄
もう、ホント地獄だった。
管を変えたり、麻酔つけたり、他の人が交代してやったり。
挙句の果てに、朝になったら泌尿器科の先生が来るからと、専門の先生にやってもらっても
何回やっても、どうやっても、カテーテルが入らない。
その度に私は痛さで叫び声を上げ続ける
「前立腺肥大って言われたこと無いですか?」
「いえ、言われたこと無いです…。」
息も絶え絶え、あまりの苦行に
「もう…これ…無しにできませんか?
トイレなら痛くても歩いて行きますから…。」
と泣きながら懇願してみました。
なにやら色々と検討してもらった結果、
「排尿の量を管理しておきたいのでやっぱり入れないとダメみたい」
と却下。
尿道カテーテル地獄で夜が明ける頃、なにやら複数のお医者様と看護師さんが私の周りに集まり始め、ゴソゴソと会議が始まりました。
そして、この状況にさらに追い打ちをかけるべく、それどころじゃない宣告をされることになるのです。
「うーん…、ドレーンに血が混じってるんですよねぇ」
は?
「どうも、お腹の中で出血してるみたい」
は???
「もう一回手術しないといけないです」
は???????
え?
昨夜緊急手術されて、目が覚めて、また手術されるのですか?
1日に2回も開腹手術するのですか?
この時、「ぷつん」と、ライフが切れる音がはっきりと聞こえました。
私のライフは完全にゼロになったのを実感しました。
