読書感想【渡部昇一の昭和史 正 新装版 渡部昇一:著】
【序文】
この本は、2017年に亡くなられた渡部昇一さんがかつて書いたものの新装版です。
渡部さんの書いた本はおもしろくひきこまれてしまうので、今まで何冊も読みました。
この本では、全く新しい史観で昭和史を見ています。
私も日本の昭和史は一方的に日本を悪と定義していてどうかと思います。
冒頭では、渡部さんがもう死にましたけど半藤一利さんの歴史観を批判しています。
半藤さんの歴史観は東京裁判史観そのもので偏ったものだと。
たしかにその通りだと思います。
半藤さんは、歴史観があまりに反日的で私も好きではありませんでした。
渡部さんが「新しい歴史観で語る昭和史」がこの本です。
日本を全面的に肯定しているわけではなく、問題があったところは問題があったとちゃんと言っています。
渡部さんは英文学者の人だったのですが、歴史に関しても詳しい人です。
大東亜戦争(太平洋戦争)がなぜ起こったかを解き明かすにはペリー来航から語らなければならない、として幕末から昭和、そして先の大戦に至るまでを書いています。
反日教育をしている教科書には絶対書かれないようなことが書いてあります。
渡部さんは慧眼の持ち主だと思います。
【明治維新の意義】
まず、幕末の頃の世界は、白人優越主義の時代でした。
すなわち、白人が絶対で有色人種は人にあらず、白人勢力の植民地になって当然という時代です。
今のように一応は白人と有色人種が対等となったのは大東亜戦争以後の話です。
日本が米英と戦って、東南アジアから白人勢力を追い払ったからです。
欧米の白人たちは世界中を植民地にして酷い搾取をしまくっていました。
白人たちは世界中を植民地にして酷いことしまくっていたのに、日本だけを悪者にするのは筋違いだと思います。
日本は植民地から搾取をせず、インフラを整備して支援していたというのに。
そして、今のようにいちおは話し合いで物事を解決する時代ではなく、武力でもって物事を解決する帝国主義といわれる時代でした。
今とは考え方が全く違う時代、ということです。別に戦争も悪いことではありませんでした。
そんな白人絶対主義の時代に、ペリーがいわゆる鎖国をしていた日本にやってきたのです。
ペリーの恫喝外交によって開国をすることになった日本。
渡部さんは、そんな日本に明治維新は必要不可欠だった、と言っています。
明治維新を成し遂げ近代文明を発展させて、白人たちからまともな国だと認められなくてはならない。
そうしなければ、押しつけられた不平等条約の改正など夢のまた夢。
下手をすれば他の国々のように植民地にされてしまうかもしれない。
だから、明治維新は必要だった、というわけです。
そうか、明治のいきすぎた欧化政策もすべては欧米に認められるための政策だったんですね。
明治政府の欧化政策は気に入らなかったのですが、見方が変わりました。
なぜ、有色人種の国で日本だけが明治維新を成し遂げられたのか。
それは、江戸時代の庶民に学ぶ意欲が高かったからです。
識字率も高く、数学も高度に発達していました。
なので、「西洋の文明を学んで取りこんでやろう」という意気込みがあったのです。
清国でも、西洋の文明を取りこもうという動きはあったのですが、西洋嫌いだった清朝の圧力で潰されたそうです。
また、明治政府の高官たちが海外に視察に出かける、ということもやっています。
こんなことは他の国では考えられないことだそうです。
他の国の革命で成り上がった人物たちが他国へ視察などに出かけたら、他の連中に政権を奪われてしまうかもしれない、と思って視察どころではない、ということです。
このことからも、明治政府の要人たちが海外の文明を取りこむことに貪欲だったことがうかがえます。
日本は明治維新を成し遂げ、欧米列強の植民地にならず独立を守りました。
【日清・日露戦争の意義】
渡部さんは、日清・日露戦争も日本の自衛的な目的の戦争だったと述べています。
戦争嫌いの現代人には日清・日露戦争はすこぶる評判が悪いようです。
日露戦争では、あの大国ロシアを打ち負かしてやったというのに。
日清・日露戦争は供に、ロシアの南下政策が原因で起こりました。
日清戦争では、ロシアに対抗するため朝鮮を独立国にしようとしたところ、清が朝鮮を傀儡にしようとしたので、起こった戦争。
この戦争に日本は完勝して、条約で多額の賠償金と遼東半島・澎湖諸島・台湾を得ました。
台湾はこのときから、日本が大東亜戦争に敗北するまで日本領だったのです。
朝鮮は独立して大韓帝国となりました。
日露戦争もロシアの南下政策が原因で起こりました。
まず、日本は日清戦争で遼東半島を得たものの、ロシア・フランス・ドイツの三国干渉によって、清に返還させられました。
その後、遼東半島はしっかりロシアのものになっています。
このロシアの行為で日本では反露感情が高まり、臥薪嘗胆を合い言葉にロシアとの戦争に備えることに。
さらに、ロシアはせっかく独立させた大韓帝国に触手を伸ばし、軍事基地を建設し始めました。
このままでは、朝鮮の基地を拠点にしてロシアが日本に攻めてくるかもしれない。
元寇のロシア版が起こってしまうかもしれないのです。
危機感を抱いた明治政府は、日英同盟を契機に、ロシアとの戦争に踏み切ります。
このときは、秋山兄弟の活躍などにより、ロシアにかろうじて勝利することができました。
それと、司馬遼太郎が坂の上の雲で書いたような「乃木無能論」はウソだそうです。
乃木大将は大層人望のあった人だったそうです。
むしろ、無能だったのは回りにいたエリートたちだったとかで。
こうして明治政府が南下政策を推し進めるロシアの脅威を打ち払うことができたのでした。
【大東亜戦争(太平洋戦争)に至る経緯】
先の大戦、大東亜戦争にあのときなぜ日本は踏み切ったのか。
普段、日本が悪かった悪かったと言っている人たちに、この理由を問いただすと無言になってしまうのではないでしょうか。
学校では、なぜか昭和史を教えず、調べもしない人ばかりなので、日本人は近現代史がよくわかっていないようです。
かくいう自分も概略しか知らないので勉強しているところですが。
なぜ、日本とアメリカが戦うことになったのか。
渡部さんは、まず「桂・ハリマン協定」にその原因の一因がある、と述べています。
この協定はなぜか教科書にも載せられず、歴史家も語ることがありません。
ざっくり言うと、時の首相桂太郎とエドワード・ハリマンという人の間に結ばれた、南満州鉄道の利権を日米で分け合うという協定でした。
ハリマンとはアメリカの鉄道王だった一族です。
今でも力を持っているんだとか。
このハリマン一族についてはまた別に調べてみます。
しかし、この協定を日露の講和条約を結んだ、桂太郎がひっくり返してしまった。
それを根に持ったハリマンが大統領のセオドア・ルーズベルトにあることないことを言い含めた、のが先の大戦の遠因になったようなのです。
この桂・ハリマン協定破棄がアメリカが日本を敵視する原因になった、みたいなのです。
その後アメリカは、排日移民法の設立、日本への経済封鎖、ABCD包囲網と日本を追い詰める政策を続けていきます。
そして、最後には「ハル・ノート」を突きつけて日本を開戦に踏み切らせた、と渡部さんは言っています。
渡部さんは、大反日キチガイ大統領のフランクリン・ルーズベルトによる真珠湾攻撃握りつぶし疑惑には言及してませんでした。残念です。
ルーズベルトの真珠湾攻撃握りつぶし疑惑についてはまた別の本を読んで調査したいと思います。
アメリカは日本をいじめすぎたため、日本がとうとう一撃をかました、ということです。
真珠湾攻撃のとき日本国民は当時の知識人でさえ歓喜した、と渡部さんは言っています。
それなら、悪い軍部や右翼が日本を戦争に引きずりこんだという論は成り立たないですね。
日米戦争の原因は、当時のブロック経済と共産主義の台頭ということも挙げています。
アメリカの経済封鎖で日本は自給自足を思考し、自然と満州へと向かうことになった。
また、当時右も左も共産主義に侵されていて、そいつらが「日本全体を統制国家にしよう」と目論んで戦争に向かわせた、とのことです。
それと、真珠湾攻撃は卑劣な騙し討ちになってしまったことで、日本は騙し討ちするつもりはなかった、のです。
ちゃんと、事前に宣戦布告の文をアメリカに送ろうとしたのですが、日本大使館の外務省職員がその日送別会かなんかで出払っていて、書類を受け取るのが大幅に遅れたのが原因だそうです。
まったくあきれた話ですね。国の大事をなんだと思っているのか!
渡部さんは、今からでも当時の外務省職員たちを処罰するべきだ、と言っています。
ただ、外務省とか日本の各省は省益しか考えていないので、その見込みは全くないのだとか・・・。
この大失態に関して誰一人として責任を取らなかったそうです。
あと、渡部さんは、この当時の大不況は「ホーリー・スムート法」が原因だと言っています。
ホーリー・スムート法とはアメリカが大不況を克服するために、関税をかける法律です。
それで、世界貿易がマヒして大不況がさらに深刻になった、と。
現在もドナルド・トランプが「全世界に関税をかける」と言っていますが、当時のように大不況に陥らないよう祈るばかりです。
【東京裁判史観で歪曲された真実】
連合国が日本を一方的に裁いた(リンチした)東京裁判。
その東京裁判のなかで、突然でてきたのが関東軍による「南京大虐殺」です。
日本は南京大虐殺をしたのだから、原爆を落とされても仕方がない、と今でも日本人は思っているようですね。原爆投下は、全く仕方のないことではないのですが。
だいぶ前になりますが、「原爆投下はしょうがない」と発言して辞任に追いこまれた反日防衛大臣もいましたね。
この大虐殺は全くのウソで証拠も捏造だと渡部さんは言っています。
渡部さんは「なぜ戦後まで報道されなかったのか」「大虐殺の後、南京の人口は5万人も増えている」「当時の日本軍(関東軍)には、南京の住民を20万も30万も殺せるほど弾丸がない」「証拠写真は中国兵が馬賊を殺したものや、戦後に作られた映画のトリック撮影だと判明している」など、一つ一つ疑問点や証拠を出して南京大虐殺をはっきり否定しています。
南京大虐殺はなかった、と断言できると言い切っています。
私もなかったと信じたいです。
真相がわかるよう、今後、歴史家がしっかりと調査すべきだと思います。
そして、東京裁判で侵略行為とされた満州国建国。
満州国建国は当時の国際社会でなんら違法ではなかった、と渡部さんは主張しています。
当時の先進国といわれる国ならどこでもやっていることだと。
それを、日本が行なえば侵略と定義されて、欧米が行なえば侵略ではないと定義するのは、おかしいと述べています。その通りではないでしょうか。
ただ、政府の言うことも聞かず暴走した関東軍の責任は重い、と言って批判もしています。
政府と関東軍の連携がしっかり取れていれば、その後の歴史も違うものになったのではないか、と。
また、満州事変や盧溝橋事件なども中国共産党の策謀が原因で起きたことだと主張しています。
満州国建国に至った理由は、アメリカが排日移民法を成立させて、日本人をアメリカに入れてくれないから、新天地の満州を目指した、とのことです。
関東軍の傀儡だったと言われる、満州国の皇帝愛新覚羅溥儀(あいしんかくらふぎ)も自らの意思で皇帝になったのだと。
溥儀は乱暴狼藉を働く蒋介石とかいう反日野郎の国民党軍に愛想が尽きて、満州族出身の満州に帰りたいと思うようになったそう。
そして、かつて国民政府軍内部のクーデター事件の時、日本の大使館に逃げ込んだこともあって、日本とは縁があり信頼していた。
そのため、自分の意思で満州国の皇帝になったと渡部さんは主張しています。
溥儀の協力がなければ、関東軍といえども満州国は建国できなかった。
戦後の東京裁判での溥儀の証言は連合国から強制させられたものだと。
日本には日本なりの大義があったから当時の帝国議会も満州国を承認した。
満州国建国が当時の国際情勢から見れば合法だということですね。目からウロコでした。
にも関わらず、アメリカは排日移民法を棚に上げて、満州国建国を強く非難しました。
これは、アメリカが中国の土地を欲しかったからです。
偽善的なふざけた野郎共です。
アメリカが排日移民法など成立させなければ、また別の歴史もあっただろう、と渡部さんは述べていました。
当時、アメリカは今の中国や韓国以上に大反日の国だったのです。
このように、東京裁判はイカサマ裁判だったと渡部さんは強く批判しています。
メディアにでてる連中は誰一人としてこんなことは言いません。
アメリカ様に魂を売った連中ばかりです。
誰が見ても、日本軍が人道に外れたことをやっていた捏造すれば、ドイツみたいに東京裁判で一方的に日本を裁くことも可能、と考えたのです。
生意気な有色人種の日本人に鉄槌を下せるとでも思ったのでしょう。
渡部さんは、「本当に残虐だったのは日本と連合国のどちらであっただろう」と問題提起しています。
アメリカは広島と長崎に2度も原爆を落として何十万という人が死にました。
2度も落としたのは実験のためだったと言われています。
有色人種の国だから2度の原爆投下してもいい、と思ったのですね。
原爆はナチスドイツに対抗するため造ったのに、白人の国のドイツには落としてませんし。
これは、「虐殺のために虐殺に他ならない」と言っています。
被団協の人たちもこの事実を知ってほしいです。
そして、日本中を焼け野原にした無差別爆撃。東京大空襲だけでも8万人以上(!)の人が殺されたそうです。許せませんね!
今、原爆を2度落としたり、他国を焼け野原にしたら大問題になります。
当時は、それが許されるほど白人と有色人種の力の差があったのです。
繰り返しますが、日本が大東亜戦争をやってアジアを白人から解放してからは、一応は白人と有色人種は対等という世界になったのです。
これは、日本の功績だと思いますが、そのことに言及する知識人はほとんどいませんね。
いかに日本がWGIPで反日色に染められてしまったか。
そのような国が東京裁判という“復讐法廷”を開き、そして、そこで「南京大虐殺」という根拠なき犯罪が主張されたという事実を、われわれは歴史の教訓として覚えておくべきだと思うのである。しかも、ニュールンベルク裁判ではナチス党員だけが裁かれたのに、東京裁判おいては日本民族すべてが裁かれたのだ。
渡部さんは、このように東京裁判を総括しています。
【終文】
渡部さんは、この本で幕末のペリー来航で開国するところから、日本が先の大戦へと至るところまでを描いています。
一連の流れで日本が大東亜戦争へと至る経緯がよくわかりました。
「ペリーが種を蒔き、マッカーサーが刈り取った」なんてことを言う人もいますから。
そして、以前から気づいてはいましたが、この本でいかに昭和史が連合国の都合にいいように歪められているかがよくわかりました。
WGIPの影響で、「東京裁判史観・亡国史観・半藤史観」が全然崩れません。
もうすぐ戦後80年経とうとしているのに。
私は、いつの日か東京裁判史観が崩れ去り、隠された真実の歴史が日の目を見ることを願っています。
それにしても、渡部昇一さんが2017年に亡くなられたのは本当に惜しいと思います。
正しい歴史観を持つ数少ない人でしたから。
もっともっと長生きして、真実の歴史を語ってもらいたかったです。
また、渡部さんは今後の日本と東南アジアとの関係についても語っていま
す。
だから、われわれは教師が教え子を見るような心持ちで東南アジアを見ておればいいのである。(中略)
われわれは教師として、満足しつつ東南アジアの繁栄を眺め、共存共栄の道を拓いていけばよいのである。
渡部さんは、東南アジアが欧米の植民地から解放され、日本との関係があるので、かつてのようなアメリカの締め上げ政策に脅迫されることはない、と言っています。
このようなありがたい状況があるのも、先の大戦で戦死された方々のおかげなのです。
反日日本人が戦死した方々を犬死にだとか言っていますが、決してそんことはないのです。
特攻までして戦死された人たちは無駄ではなかった、渡部さん同様そう思います。
かつての日本人が願ったように日本は大丈夫な國になったのです。
アメリカに石油も何もかも売らないと言われた以上、日本が戦争に突入するのは宿命だった、そう渡部さんは主張します。
「日本が戦争をしたのが悪い」とばかり言わないで、当時の世界情勢とか日本が置かれた状況とかも学校の歴史の授業で教えてほしいし、メディアも言ってほしいですね。
しかし、GHQのWGIPに侵された教育界やメディアは口が裂けてもこんなことを言うはずがありません。
反日に侵された日本を救うにはどうすればいいのか・・・。
また、渡部さんが昭和になって軍部が暴走した原因として、明治政府の作った憲法に原因がある、としているところが興味深かったです。
明治憲法には「首相」も「内閣」もなかったのだと。
元老の人たちがいたころは軍を抑えられていたのですが、元老たちがいなくなってからは、軍を抑えられなくなってしまった。
そして、軍部は明治憲法の欠陥を突いて、好き勝手に暴走するようになったのだと。
こんなことは、どんな歴史学者の人も言っていないので慧眼だと思いました。
とすると、軍部の暴走の原因は、明治の頃急ごしらえで憲法を作った伊藤博文にある、のでしょうか。
なんか、感想がすごく長くなってしまいました(汗)
渡部昇一さんの本はいろいろと出ていておもしろいので、興味を持たれた方は是非読んでみてください。
最後に渡部さんのこんな言葉で締めくくりたいと思います。
「靖國の英霊たちよ、御身たちの死は決して犬死にではなかったぞ」
渡部昇一の昭和史 正 新装版 渡部昇一:著
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