2月に観た新作映画
令和8年2月に観た新作映画は3(+0)本。
◆カウントする対象作品:
・劇場で観た新作映画
・配信で公開された新作で、1年以内に観た映画
・劇場を逃したが、公開日から1年以内に自宅で観た映画
・劇場で観た旧作映画(括弧で表記)
🥇:ワン・バトル・アフター・アナザー
🥈:ウェイク・アップ・デッドマン(Netflix)
🥉:歌うたい(Netflix)
*劇場観覧した旧作はありませんでした。
以下、観賞後のツイートを引用しながら、一言添えていきます。
▼■プロミシング・ヤング・ウーマン

2020年公開。Netflix視聴。ある女が町中の悪い男達に復讐していく物語。物語が進むにつれて色々なことが判明していく脚本が秀逸で、美人だけど病んでるっぽい主人公を演じるキャリー・マリガンの表現力も素晴らしい。これは令和版キルビルと言える。
しかし…あんな小さな町でこんなことしてたら噂になって広まるやろ、現実では男にフィジカルで反撃されて復讐なんか無理やろ、と冷静に考えれば気になる。
でもこれは映画だからと割り切れば、スリリングな謎解きが楽しめる。映画って思想や理想を形にして見せるファンタジーでもあるからね。
▼■アルプススタンドのはしの方

2020年公開。アマプラ視聴。2017年に高校演劇で全国大会優勝した名作戯曲の映画化。この原作を高校生で書いたのは凄い。城定秀夫の演出が相まって青春映画の傑作になっている。序盤の日常会話がただのキャラ紹介と思わせて、終盤で怒涛の伏線回収に繋がる台詞運びも見事。
甲子園球場が舞台なのにグラウンドが一度も映らない、なのに感動で胸が熱くなるスゴイ映画。
一つだけ気になってたこと:演劇部の顧問の先生だけ描かれ方が悪質すぎる。もし演劇部高校生がこの脚本を書いたならちょっと後味わるいなーと思ってたら、戯曲のオリジナル台本を読むことができて、映画で追加された要素だとわかって、すごく安心した。
ネタバレ注意BOX
映画版では、最初に演劇部顧問らしき大人が主人公に「しょうがないよ」と声を掛けて、肩に手を置く。
舞台版では、演劇部顧問は一切出てこないし、主人公は誰に「しょうがないよ」と言われたかは明言しない。
*映画版では、演劇部顧問がダメな人間の見本ってことになってしまう。
▼■サマーフィルムにのって

2021年公開。Netflix視聴。劇場公開当時に評判が良かったけど見逃してた。まさかSFだったとは!伊藤万理華と河合優実を筆頭に若手キャストの魅力で最後まで見られたけど、全体的に記号的な表現が多くて映画としては物足りないと感じてしまった。
ネタバレ注意BOX
ラストについて私は納得できないかな。映画はフィルムに記録して上映することに意義があるのに、それを本作は刹那的な表現手法にあっさり移行してしまう。私はビート板がスマホで撮ってハダシが編集した作品を観たくて待っていたのに、サプライズを狙い過ぎて本末転倒した感が強く残る。
よく批判されていた設定の粗さについては全く問題ないと思う。クライマックスで高校生ゆえの未完成さを表現したくて結局『武士の青春』を納品できずに物語が終わる展開にした意図も汲み取れる。しかし、あれは上映会ではなくてハダシが編集段階で乗り越えるべき課題であり、他に描き方があったと思う。
▼■ビッグ・フィッシュ

2003年公開。監督ティム・バートン+音楽ダニー・エルフマン=期待通りの良質ファンタジー映画。幼少期からずっと父のホラ話(fish story)を聞かされてウンザリしていた息子は結婚を機にパリへ移住して疎遠になっていたが、父の死期が近づいて真実を確かめるために帰郷する。
▼ワン・バトル・アフター・アナザー

2025年公開。4KUHD視聴。PTA監督らしさ全開でとても面白く観た。大満足。ただし米国を中心に批評家の超高評価が多いのは、本作の強いリベラル色(反トランプ思想)で下駄を履かされてる、ってのはありそう。35mm撮影は美しいけれどIMAXの必要性は少し乏しいかも。
それにしても35mmにしては綺麗だなーと思ってたが、フィルムを横にして撮影してたのか!これでフィルムの大きさは約2倍になる。要するに70mmにおけるIMAX方式と一緒のからくりだな。
"Instead of it being four-perf vertical, like a normal 35 millimeter camera, this takes the film and puts it eight-perf horizontal, which allows for a much bigger negative space. Each frame is twice the size"
ネタバレ注意BOX
ラストについて。「白人=優れた人種」だとこだわる男があんなに醜い外見になっても優生思想は折れず、自分は逆レイプされたと強弁し、そして最期はガス室であっさり殺されるというキツすぎるブラックジョーク大好き。ガス室というのは勿論ナチスがやったホロコーストの隠喩である。
▼■悪魔のいけにえ 公開40周年記念版

1974年公開。Netflixで初視聴。これはマジで面白い!絶妙に予想を裏切り、しかし期待には応える、まさに完璧な脚本が超気持ちいい。数多の映画好きがオールタイムベストに挙げる理由と、ホラーフリークがB級映画沼にハマるのにも納得した。
▼ウェイク・アップ・デッドマン

2025年Netflix。ナイブズアウトの新作第3弾。前2作のクリスエヴァンス、エドワートノートンに続いて今回はジェレミーレナーが犯人候補に。ライアンジョンソン監督にはこのまま毎回MCU俳優を起用して作り続けて欲しい。台詞にスターウォーズネタもあり。
▼■グッドフェローズ

1990年公開。Netflix視聴。ノンフィクション書籍を原案とし、歴史的名作と誉れ高い映画だが、マジでバチくそ面白い。毎回思うことだけど、スコセッシ監督が描くマフィアとかアウトローって、なんでこんなに全員が魅力的で生き生きしているのかね。まさに「シネマ」って感じ。
▼■パッション・オブ・ザ・クライスト

2004年公開。Netflix視聴。メル・ギブソンが写実主義の描写にこだわって「キリストの受難=最期の12時間」を血みどろでショッキングに描いた大問題作。拷問と磔刑の惨たらしさたるや凄まじい。厳しい迫害を受けても敵のために祈るイエスの言動が胸を打つ。
ウィキペディアとかで見ると、公開当時に本作はユダヤ人批判だと叩かれたようだが、エプスタイン・ファイルが公開された今では、当時のメル・ギブソンの発言とかも加味して、いろいろ違った文脈や演出意図が見えてくるよね…
調べたら、日本ではブルーレイ売ってないじゃん!(日本版はDVDのみで、海外版は日本語非対応らしい)HD画質で観れるネットフリックス、何気にすごく貴重なのでは?
▼■アメリカン・ビューティー

1999年公開。Netflix視聴。その年のアカデミー作品賞受賞の名作だが、その実体はアンジャッシュのコントのようなすれ違いのブラックコメディ。20世紀末のアメリカでは「もはや昔ながらの美しい家庭など絶滅危惧種である」という強烈に皮肉なタイトルが素晴らしい。
映画の中でずっと完全に失われたかのように描かれる「アメリカの美徳」が、2時間近く積み上げてきたラストで一線を越えずに思いとどまる、その理由が「真実の無垢」だったというオチも素晴らしい。アメリカの美徳は完全には消えてないんだぜ、と希望を示す結末。
▼歌うたい

2025年Netflix制作。今年のアカデミー賞ノミネートしている短編映画。労働者が集まる場末のバーで始まった即席の歌コンテスト。病弱の老人、貧乏な酔っ払い、シャイな青年ら他が次々と魅力的な声で自らの人生を歌う。35mmフィルム撮影の質感も素晴らしい。
▼■ジュリエットからの手紙

2010年公開。Netflix視聴。シェイクスピアをさらっと引用しつつ、イタリアの美しい都市や田園を舞台とした王道のロマンティックコメディ。当時24歳のアマンダ・サイフリッドが鬼可愛い。ザ・キング・オブ・こういうのでいいんだよこういうので映画。
ネトフリの言語設定を英語にしてるから、『ジュリエットへの手紙』だと思ってた。しかし日本語では『〜からの手紙』に変更されてる。
🇺🇸原題ではジュリエットに手紙を送る不特定多数の女性の視点(letters)
🇯🇵邦題ではジュリエット秘書クラブが返信した特定の一通にフォーカスした視点(the letter)
▼■ロミオ+ジュリエット

1996年公開。Netflix視聴。シェイクスピアの戯曲をそのまま場所と時代だけ現代メキシコに置き換えた挑戦的な映画。いかにも平成初期らしいY2Kの尖ったビジュアルとサウンドは令和になって観ると一周回って新しい。そこにディカプリオとデインズの若さが弾けて溢れる大傑作。
▼Tier表(新作のみ)

▼さ〜て、来月の映画館は?
3月公開作品で気になるのは…
ウィキッド 永遠の約束(3/6)
しあわせな選択(3/6)
ザ・クロウ(3/6)
GEMNIBUS vol.2(3/6)
マーティ・シュプリーム 世界をつかめ(3/13)
ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編(3/13)
■ひなぎく(3/14)
プロジェクト・ヘイル・メアリー(3/20)
決断するとき(3/20)
セタ 6人目のエージェント(3/20 PrimeVideo)
粒子のダンス(3/21)
レッド・ライン(3/26 Netflix)
キング・オブ・キングス(3/27)
チェイン・リアクションズ(3/28)
山人(やまんど) 縄文の響きが木霊する(3/28)

なお、3月はアマプラに集中して4月8日に配信スタートするBOYSの最終シーズンに追い付いておきたいと考えています。だから映画を観れる本数はもっと減ってしまうかもですね。
●関連記事
(了)
#プロミシング・ヤング・ウーマン
#アルプススタンドのはしの方
#サマーフィルムにのって
#ビッグ・フィッシュ
#ワン・バトル・アフター・アナザー
#悪魔のいけにえ
#ウェイク・アップ・デッドマン
#グッドフェローズ
#パッション
#アメリカン・ビューティー
#歌うたい
#ジュリエットからの手紙
#ロミオ +ジュリエット
#映画感想文 #映画 #映画好きと繋がりたい
いいなと思ったら応援しよう!
最後まで読んでいただきありがとうございます。ぜひ「読んだよ」の一言がわりにでもスキを押していってくださると嬉しいです!