64.土間コンクリートって何のため? ~JIBANNOTE~
家の床下で、静かに働く縁の下の力持ち
― 土間コンクリートという存在 ―
家の床下にも、実は静かに働き続ける地盤の味方がいます。
それが 土間コンクリート(土間コン) です。
ひとことで言うと、
地面の上に砂利などを敷いて締め固め、その上に薄くコンクリートを打ったもの。
とてもシンプルですが、住まいを陰で支える重要な役割を担っています。
「土間」とは、もともと暮らしの中心だった場所
「土間」とは、文字通り土のままの作業スペースのこと。
昔の民家では、雨の日の農作業をしたり、火を使って調理したりと、土間は暮らしの要となる場所でした。
その土間にコンクリートを敷いたものが、現代の土間コンクリートです。
車庫の床、玄関の床、倉庫の床など──
私たちの生活の“裏側”で、じわっと支えてくれている存在なのです。

土間コンクリートに鉄筋は入れない?
結論から言うと、
土間コンクリートに鉄筋は入れません。
ただし、コンクリートは温度変化によってひび割れが入りやすいため、メッシュ筋(溶接金網)と呼ばれる細い鉄筋を網状にしたものを敷くことがあります。

これはあくまでひび割れ対策。
建物を支える強度を出す鉄筋コンクリート(RC)とは、目的がまったく違います。
土間コンクリートの本当の役割は「湿気対策」
床下は、土がむき出しだと湿気がどんどん上がってくる環境です。
そこで登場するのが、土間コンクリート。
施工はとてもシンプルで、
●砂利を敷いて、キュッと締め固める
●その上に 厚さ50〜100mmのコンクリート を打つ
これで、湿気が上がりにくくなります。
そのため、別名「防湿コンクリート」とも呼ばれます。
さらに確実にしたい場合は、
●0.15mm厚のポリエチレン製防湿シートを砂利の上に敷いてから打設
●砂利を省略し、防湿シート+コンクリートで施工
といったバリエーションもあります。

「耐圧版」とはまったく別モノです
床下にコンクリートと聞くと、
「耐圧版(たいあつばん)」と混同しがちですが、
両者は役割がまったく違います。
【土間コンクリート】
●湿気を防ぐ
●弱い(構造には効かない)
●床下の防湿が目的
【耐圧版】
●建物の重さを土に伝える基礎
●強い(鉄筋コンクリート)
●ベタ基礎の底面などに使われる
耐圧版は、建物を支える「本気の基礎」
一方、土間コンは「湿気と戦う床下のパートナー」**です。
目的が違うのため、施工もコストも大きく違うのです。

見えない部分こそ、住まいの価値が現れる
土間コンクリートは防湿のための存在。
耐圧版は、建物を支える基礎。
同じ「床下のコンクリート」でも、
性能も役割も、全然ちがいます。
住宅の価値は、見えない部分ほど差が出ます。
この記事が、あなたの『地盤リテラシー』を
ワンランク押し上げるきっかけになりますように。
【Better World Words】
「成功の反対は、失敗ではない。挑戦しないことである」
発明家、起業家 トーマス・エジソン

今日の「地盤の音」はどんな音色を奏でていますか?
