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69. 空から地球を見守るもう一つの目 ― 極軌道衛星とは? ~JIBANNOTE~


極軌道衛星とは、北極から南極へ、そして再び北極へと、地球を南北方向に縦断しながら周回する人工衛星のことです。
主に上空約1,000kmという、地球に比較的近い高度を飛行し、気象観測や地表観測を担っています。
代表的なものとして、アメリカのNOAA(ノア)衛星が知られています。

以前ご紹介した静止気象衛星は、赤道上空約36,000kmというはるか高い位置から、地球をじっと見下ろしています。
それに対して極軌道衛星は、北極・南極を通過しながら、地球のすぐ近くを高速で飛び続けます。

この「距離の近さ」こそが、極軌道衛星の大きな武器です。


細部まで見える、低高度という強み

極軌道衛星は静止気象衛星よりも、ずっと低い高度を飛行しているため、解像度の高い、きめ細かな画像を取得できます。
そのため、
●雲の細かな構造
●地表の温度分布
●積雪や海氷の広がり
●洪水や土砂災害の痕跡

といった、地盤や災害を読み解くうえで重要な情報を、より鮮明に捉えることができます。

また、静止気象衛星では観測が難しい北極圏・南極圏を安定して観測できる点も、極軌道衛星ならではの強みです。


ただし、弱点もある

一方で、極軌道衛星にも弱点があります。
それは、衛星の進行方向と地球の自転方向が異なるため、同じ場所を常に観測し続けることができない点です。

一般的に、同一地点を観測できるのは、1日におよそ2回程度と言われています。
そのため、台風のリアルタイム監視などには、やや不向きな側面もあります。


静止気象衛星との“バディ関係”

しかし、ここが重要なポイントです。
極軌道衛星と静止気象衛星は、優劣の関係ではないということです。

●広い範囲を常時見守る「静止気象衛星」
●細部をくっきり捉える「極軌道衛星」

この2つは、お互いの弱点を補い合う“バディ”なのです。


宇宙から支えられる、私たちの暮らし

私たちが日々、目にする気象情報や災害情報の裏側では、
こうした宇宙からの連携プレーが、地盤・防災・減災を静かに支え続けています。

――空のはるか彼方から、
今日も地球と私たちの暮らしは見守られているのです。




【Better World Words】

「人によってお辞儀の角度を変えてはいけない」

小説家 山崎豊子  


※イメージ

 



今日の「地盤の音」はどんな音色を奏でていますか?