非エンジニアの元大工が、AIで"作れる人"になった話
「これ、自分で作れたらいいのに」
仕事をしていて、そう思ったことはありませんか。
毎日同じ表を手で打ち直している。決まりきった報告書を、今日もゼロから書いている。「誰かこれ、自動でやってくれないかな」と思いながら、結局また手を動かす。
少し前まで、僕もその一人でした。
この記事は、プログラミング未経験だった僕が、AIを相棒に"使う人"から"道具を作る人"に変わるまでの話です。専門的な話はしません。読み終わったあと、「もしかしたら、自分にもできるかもしれない」と少しだけ思ってもらえたら、それでいい。
先に、正直な自己紹介を
旧帝大の建築学科を出て、しばらく大工をやっていました。今は住宅メーカーで、商品開発をリードする立場で働いています。設計図も引くし、現場も知っている。
でも、コードは書けませんでした。
「プログラミング=理系の、頭のいい人がやるもの」。そう思い込んで、興味はあるのにずっと手を出せずにいました。たぶん、これを読んでいるあなたと同じように。
ずっと、"新しいもの"が好きだった
実を言うと、最初から「自分にはコードは無理」と思っていたわけではありません。むしろ逆で、昔から新しい技術や便利な道具には、人一倍惹かれてきました。
大学の頃は、同級生がまだ使っていないソフトをいち早く覚えて課題に持ち込んだり、「今回はこの新しい技術を試す」と自分だけの裏テーマを決めて取り組んだり。新しいもの・便利なものを見つけては、真っ先に触ってみる。そういう性分でした。
大工になってからは、その興味の矛先が"道具"に移りました。手道具、電動工具、ちょっとした便利アイテム。現場をラクにしてくれるものを探しては試す。形が変わっただけで、根っこは同じです。
ただ、プログラミングだけは別でした。「難しそう」に見えて、ずっと手を出せずにいた。興味はあるのに、壁が高すぎて入口が見つからない。あなたにも、そういう"気になっているけど踏み込めないもの"があるかもしれません。
壁は、AIが崩してくれた
その壁を崩してくれたのが、AIでした。
いきなり本格的なプログラミングを始めたわけではありません。最初に手を出したのは、環境構築がいらない場所でした。パソコンに何かをインストールする必要もなく、ブラウザを開けばすぐに書いて、すぐに動かせる。非エンジニアが最初の一歩を踏み出すときは、この"すぐ試せる"が地味に効いてくるところだったりします。
そこで「あ、動いた」を体験してから、少しずつ範囲を広げていきました。ちょっとした作業を自動化するツール、簡単なアプリ。一段ずつ、できることが増えていく。
気づいたら、ちゃんとしたWebアプリや、スマホで動くアプリまで作れるようになっていました。もちろん、AIがいなければ今でも作れません。それは、隠さず書いておきます。でも、AIがいれば、作れる。 それが、昔から新しいもの好きだった自分が、ついにたどり着いた場所でした。
変わったこと(Before → After)
振り返ると、AIを相棒にしてから、こんなふうに変わりました。
Before:毎回同じ指示をAIに打ち込んでいた → After:「いつものやり方」をAIに覚えさせて、一言で済むようにした
Before:手作業で何十分もかけていた定型作業 → After:仕組みにして、数分で終わるようにした
Before:「エンジニアの仕事だ」と諦めていたこと → After:自分で道具を作って、自分の困りごとを自分で解決できるようになった
大げさに聞こえるかもしれませんが、やったことは「気になったものを一つずつ、AIと一緒に試した」だけです。難しい理論を勉強したわけではありません。
そうやって試し続けた延長線上で、気づいたら自分の結婚式で使うためのゲスト管理アプリまで、自分で作っていました。プログラミング未経験だった人間が、です。
なぜ、これを書くのか
一つ、伝えたいことがあります。
「作れる側」と「作れない側」を分けているのは、才能ではありませんでした。
分けていたのは、「自分には無理」という思い込みと、「最初の一歩をどう踏み出すか」を教えてくれる人がいなかったこと。ただそれだけでした。
僕はたまたま、"新しいもの好き"という性分と、AIの登場が重なって、その一歩をまたぐことができた。だったら、そのやり方を、同じ場所で足踏みしている人に渡したい。
エンジニア向けの難しい解説は、世の中にたくさんあります。でも、「非エンジニアが、何から、どうやればいいのか」を、同じ目線で書いてくれるものは驚くほど少ない。
だから、僕がそれを書きます。設計も現場も知っている非エンジニアだからこそ、難しい話を、難しいまま終わらせずに渡せると思うから。
これから、ここで考えていきたいこと
このアカウントで書いていくのは、派手な最新情報でも、難しい理論でもありません。
非エンジニアが、目の前の小さな面倒を「これ、AIに任せられないか」と考えて、実際に手を動かして解決していく。その過程を、同じ目線で綴っていけたらと思っています。
「読んで終わり」ではなく「読んだあと、あなたの手元で何か一つ動かせる」。そういう手触りを、これからも大切にしていきたいと思っています。
最後に
もしあなたが今、「自分で道具を作れたらいいのに」と少しでも思っているなら、その気持ちがもう入口に立っている証拠です。
才能は要りません。要るのは、目の前の小さな面倒を「AIに押しつけてみよう」と思う、ほんの少しの気軽さだけ。
使う人から、作る人へ。その入口に立った人と、これから一緒に考えていけたらと思っています。
この続きは、こんな記事に書いています
この記事を書いたあとも、実際に手を動かしながら記録を残してきました。もし「次に何をすればいいのか」を知りたければ、ここから読んでもらえたらと思います。
まず、いちばん最初の一歩について書いたのがこちらです。プログラミングの経験がなくても始められる場所から書きました。
「作る側」に回るために、実際に何を用意したのかをまとめたのがこちらです。道具の話に絞っています。
そして今は、AIに一つずつ仕事を渡していく仕組みそのものを作っています。少し先の話に興味があれば、こちらへどうぞ。

