【054】 マジンガーZはロボットではない
(*写真はスズメ目フウキンチョウ科ズグロミツドリ属ズグロミツドリの雄)
空に そびえる くろがねの城
スーパーロボット マジンガーZ
無敵の力は ぼくらのために
正義の心を パイルダー オン!
『マジンガーZ』(作詞:東文彦)
「【033】 You're Not My Match!」で言及したように、ロボットとは自立した思考、行動をする機械であり、人間が操縦する機械は人型であろうが「メカ」である。ただしマジンガーZの敵の「機械獣」は、ドクター地獄の念力のようなもの(?)で自立して攻撃してくるので、一応ロボットとも言える。
日本の漫画、アニメの人気は世界でブッチギリのトップである。英語では明確に日本製とそれ以外を区別している。
Comic:日本以外の漫画
Manga:日本の漫画
Cartoon:日本以外のアニメ
Anime:日本のアニメ
Mecha anime:人型・動物型機械が出てくる日本のアニメ
しかし Super robot が、メカアニメの機械を指すようにもなりつつある。日本人の英語の誤用が、逆に英語を動かしているのだ。
私が Manga の海外での人気を初めて認識したのは、1990年代中頃、台北の士林夜市に行ったときだ。夜店で大量の日本の漫画が、しかもすべて翻訳されて二束三文で売られていたのだ。もちろん版権なんて無視だろう。
ドラえもんやドラゴンボールなどの人気作だけではなく、当時日本でもマニアックな方だったジョジョまで売られていた。ジョジョ三部の最初の方を何冊か買って、台湾から香港へ行き、タイガーバームガーデンを見学したのは良い思い出だ。もうこの庭園はないらしい。
二度目の認識は2000年代中頃。私はフィリピン人との Skype 英会話を始めた。講師の大半は女子大生。
受講料は極めて安く、大した稼ぎにもならんだろうにと思っていたのだが、彼女らの目的は日本文化を理解し、いずれは日本に住みたい、その足掛かりとして講師をやっていたのだ。
彼女らによく聞かれたのは漫画、アニメの話。日本語の原文で漫画、アニメを理解したいから日本語を勉強している、という講師も多かった。中でもナルト好きの講師からは授業そっちのけで質問攻めを受けた。ナルトは私の世代とずれていて、それまで読んだことがなく、質問に答えるために全巻買ったほどである。
三度目の認識は数年前。私の登山仲間から安涼奈という在日ロシア女性の登山 Youtuber を紹介された。それまでの私は Youtube とか、にちゃんねるとか、ネットをまったく見ない主義だったのだが、この安涼奈には結構ハマってしまった。
彼女が日本を目指したきっかけは、子供の頃にロシアで見たアニメ『カードキャプターさくら』だそうだ。一つのアニメがきっかけで外国へ移住するまで人生に影響を与えるなんて、日本のアニメの持つパワーは計り知れないと感じたのである。
では、Comic と Manga が、まったく異なる存在である最大のポイントは何だろうか? 次章で説明しよう。
